劇場公開日 2025年6月13日

「過剰な演出はいらない」フロントライン HIDEさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 過剰な演出はいらない

2025年7月7日
iPhoneアプリから投稿

なんて硬派な映画だろうか

まず小栗旬演じる主人公のプライベートを一切描かない

左薬指の指輪から家庭があることは伺わせるのだが、具体的な情報はまったく語られない
こちらの想像力に委ねてくれる

また、客船に乗り込んだ医師やクルーなどの主要人物が罹患する、、といったお約束な展開も一切ない

観客に媚びない ノイズがない

ただただ未曾有の局面に向き合う医師の戦いが映し出されていく
次々と淡々と

信念を持つことの重要さ
信念を持つものには必ず仲間が現れる
そんなことを確認させてくれる映画だった

冒頭、船の出入口で搬出船を待つクルーが
マスクを少しずらして大きく息を吐き出すシーン
息苦しかったあの頃がフラッシュバックした

HIDE