「記録映画として観るのが正解なのかな」フロントライン 元祖浮遊人さんの映画レビュー(感想・評価)
記録映画として観るのが正解なのかな
他の方の評価が意外と高いのに驚いた。全般的にキャストの演技が控えめで淡々と物語が流れていく。主演が小栗旬なのでDMATがメインで話が進んでいくのだが客船に派遣されるまでの隊員たちの葛藤とか未知のウイルスに対しての不安など描かれることもなく(池松壮亮の家族だけサラッと)、また厚労省の役人である松坂桃李も患者の受け入れ先を何の苦労もなく(そう見える)決めていったりしてウラでどんな苦労があったのか全然見えない。DMATもどれくらいの隊員が派遣されたのかもわからず、窪塚洋介が現場で指揮を取っていたが全体像が全くわからず消化不良に終わってしまった。
医療従事者の方々には本当に感謝しかないのだが、取材したことが活かせてないのでは思ってしまった。喜びや悲しみ、葛藤や衝突などドラマとしての見せ場もなく中途半端な感が否めない。エンタメにするのが憚られる(?)のであるのなら記録映画としてきっちり作り込んでも良かったのでは。
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