劇場公開日 2025年6月13日

「なぜ多くの日本映画に違和感があるのか、の答えがある。」フロントライン aossさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5なぜ多くの日本映画に違和感があるのか、の答えがある。

2025年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

日本映画の多くの作品では主人公が怒鳴ったり、何かにつけて目を見開き、感情を露骨に表現します。上司に真っ向から歯向かったり、机を叩いたり、まるでどこか別の国の話のようです。ですが現実の日本でそんな人はほとんど見かけません。人前で感情を爆発させる社会人は厄介者のような空気になってしまいますし、組織内では波風を立てず「まぁまぁ」で済ませるのが普通だと思います。
この映画には、そうした不自然さが殆どありませんでした。事務的に、でも懸命に人を助けようとする人々が描かれており、どこまで本当かは分かりませんが私は何度か涙がこぼれずにはいられませんでした。

怒鳴らずともドラマは成立する。むしろその方が日本という社会の本当の姿に近いのではないでしょうか。ただし、一つのシーンの間が長々しく、日本社会の大変さやコロナ禍のある日本に思い入れがない限り、この映画を正当に評価するのは難しくなってしまうのかもしれません。

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aoss
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