「その当たり前は、当たり前なのか」フロントライン 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
その当たり前は、当たり前なのか
この世界は好都合に未完成なのか、どうしようもなく未完成なのか、どう思うかで、見える世界は異なるようです。
未知のウイルスに感染すると、以下の可能性があるそうです。
a)何も起こらない
b)発熱等、症状を伴いつつ、抗体を体内生成。ウイルスを駆逐
c)抗体が機能不全、あるいは過剰反応。重症化、後遺症、最悪、死に至る
問題は、誰が、どのパターンになるのか、感染するまで分からないこと。ここに、ヒトは恐怖します。
この恐怖こそ、次の問題となります。
恐怖から逃れる為に、根拠の乏しい情報を元に他者排斥するのは、ヒトの本能です。この本能は、正確な情報より過激な情報に、強く反応します。フェイクニュースは、正確なニュースより、およそ6倍速く拡散するそうです。未知への恐怖からです。
その一方で、不備のある装備でも、恐怖に立ち向かう知恵と勇気を持ち合わせるのも、またヒトです。時として、これまでの当たり前が、これからの当たり前の障壁となることも、あるようです。
この映画を、ヒトの勇気を礼賛する映画と捉えるのか、マスコミをバカにする映画と捉えるのか、差別するしか能のない愚民映画と捉えるのかは、御見物に委ねられると思います。(私はヒトを思いやる、他者を大切に思うことは、すごく意味あることだと伝える映画だと、思いたいです。)
ところで、この映画の感染学の先生、風評おじさん扱いでしたけど、風評広めたのは誰?。風評に乗ったのは誰?。あの先生から見たコロナ。風評に踊らされた私達から見たコロナ。それぞれの視点からのフロントラインで、映画化できそうですね。
いずれにせよ、コロナ禍と云うパンドラの箱は、開きました。閉じることはありません。誰もが、大切なものを失いました。それでも今を生きる私達は、何を得たのか、何か学習したのか、この映画で思い出してみては、如何でしょうか?。次のパンデミックが来る前に、ね。
未完成な世界です。できない理由探すより、できる方法探しましょ。あの厚労省の役人さん、偉くなったかなぁ。
未知なる恐怖と闘ったすべての方に、謝意を捧げます。
「コンティジョン」
コロナ禍を予言したような映画として有名です。併せご覧下さい。
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