劇場公開日 2025年6月13日

「あの日あの時、私は何を見ていたんだ。」フロントライン yumさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0あの日あの時、私は何を見ていたんだ。

2025年6月16日
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鑑賞方法:映画館

難しい

母から勧められて鑑賞しました。
観れて良かった。知れて良かった。
この作品に、劇場で公開されている今出会えて、本当に良かったです。
一人でも多くの人に観て欲しい、いや観るべきだと思いました。

当時、船から乗客全員が下船したニュースを見た時に「いよいよ広まってしまう」と感じたことを思い出しました。
陰性の方々が下船したニュースなのにです。
船の中にいる人達の気持ちを考えようともしなかった。
なんて無知で、自分や自分の周りのことばかり考えていたのかと、今になって心から悔やんでいます。

映画のクオリティについて。
まず、実力あるキャスト陣の演技に安心して作品に入ることができました。
正直、ノイズになるキャストがいない作品は本当に心地いい。有難い…と思いました。

そして、制作陣。
できる限り事実のままに、できる限り丁寧に、届けたいものを正しく受け取ってもらえるようにと思ってくださっていたのかなと、映画全体を通して感じました。
主になる空間は狭く少ない。そして2時間越えの作品。
観客の集中力を保たせるのはとても難しいはずなのに、一切の弛みもなく最後まで惹きつけられました。

(↓若干ネタバレです。)
終わり方も良かった。
コロナが自分事になったのは、ほとんどの人があの後からでしょう。
ですが、あくまでこの作品はダイヤモンド・プリンセス号のお話。
その先には大きくは触れずに明るさを持って幕を閉じる。
私はその終わり方が、逆にズシンと重たいものを受け取ったように感じて好印象でした。
また、最後の文章も感動しました。
あの文がなければ誤解をして騒ぐ人もいたかもしれません。

これだけの技量のある方々がこの作品を生んでくれたことに、心から感謝します。

最後に。
私たちにとって過去になりつつあるコロナですが、いつかまた違う災いが私たちに降りかかるかもしれません。
その時に、あの頃とは違う自分で立ち向かえるようになりたい。
その為にも、まずは目の前にある事をひとつひとつ見つめ直していこう。
この映画を観て、そう思いました。

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yum
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