「狂気の世界で闘い続ける者の邪魔をするな」フロントライン miooooさんの映画レビュー(感想・評価)
狂気の世界で闘い続ける者の邪魔をするな
当時、ニュースを見ていた時はどこか他人事だった。
何人が感染したか、何人死んだか。
そんな数字上の内容でしか認識していなかった。
自分を含め、当時を知る日本人は間違いなくこの劇中のどこかの登場人物であったと思う。
正体のわからない、正解もない未知の恐怖に怯えながら、それでも最前線で闘う医療従事者、関係者の方々の苦悩や葛藤がこれほどにも強く逞しいものだったのかと知ることができて良かった。
その場、その場で適切な判断をするということがどれほどに大変なことか。
タイトルは昔好きだったドラマで放たれていた言葉だが、まさにこの映画を象徴しているのではないかと思う。
立場によって護りたいものがそれぞれ違う。
目の前の命を救いたいという想いがあるからこそ、繋いだバトンが結果的に多くの人の命を救ってくれたことに、改めて敬意を払う。
窪塚洋介演じる仙道の言葉は、今この世界で生きている自分たちにも同じことが当てはまる。
「適切かどうかは分からないけれど、最善を尽くす」
「今やるべきことに集中する」
変にハッピーエンドで終わらせることなく、あくまでもこの内容は一部分であることに過ぎないと思わせるラストも良かった。
劇場公開している間にもう一度観に行きたい。
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