「最低映画面白くも凄くもない 50点」ドールハウス あっぷるさんの映画レビュー(感想・評価)
最低映画面白くも凄くもない 50点
率直に言ってとても残念な作品でしたわ。
まずストーリーがありきたりで雑です。冒頭の「隠れん坊中に子供が洗濯機で死亡する」というシーンは、ただショックを狙っただけで説得力ゼロ。周囲に他の子供もいたのに誰も気づかない、親も家中探さないという不自然さには呆れましたわ。
さらに、長澤まさみさんや瀬戸康史さんの演技も残念でしたの。恐怖や絶望を表現する場面で「うわぁぁぁ!」と大袈裟に叫ぶだけで、心が凍るようなリアルさがなく、ただ茶番にしか見えませんでしたわ。こんな状況なら本来は絶望で言葉を失うはずなのに、そうはならない演出が陳腐です。
極めつけは、人形との出会いがご都合主義すぎて笑ってしまいました。人形を祀る神社のチラシを受け取った長澤まさみがそれを見つめていると、都合よく風が吹き、チラシが外へ飛ばされ、市場まで流れていって、そこに人形がある……。もう「なんでやねん」としか言いようがありませんわ。キャラクターの自然な行動ではなく、「出会いのための強引な仕掛け」が丸見えで、恐怖どころか冷めましたわ。
全体を通して、ホラーとしての説得力も心理的な怖さも欠け、安っぽい演出と雑な脚本が目立つだけ。とてもじゃないけれど、観客を怖がらせようという誠意を感じられませんでしたわ。
ホラーをたくさん見てきたからの感想かも知れませんね。確かに過剰な演出や登場人物ではあるし、別のホラー作品の詰め合わせの内容ですから雑に感じるかも知れません。
それを王道ホラーと感じる人も居れば、詰め合わせ感が起こり得ないだろと面白くないと感じる人も居ますよね。
ただ自分としては、現実感がある怖さより、こんなこと起きたら怖いよねを推してる印象な作品と思ったので悪くなく感じました。特に子供がいる身として思うのは、もし現実感あり過ぎると怖さより心が痛くなりますからね。
これぐらいが丁度よい塩梅だと思いますよ。
そういうふうに感じることがてわきるのは、ホラー映画をめちゃくちゃ一杯見てきて、ホラー映画についての評価が厳しくなってらっしゃるのだと思います。
私などホラー映画をほとんど見ないのに、長澤まさみ主演だというだけで、見に行った人なので、本当に心底怖かったし、特別ではない仕掛けの一つひとつに感心しました。

