「甘え方を知らない女性のもどかしさ」平場の月 ネネマロさんの映画レビュー(感想・評価)
甘え方を知らない女性のもどかしさ
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堺雅人さん演じる青砥が主人公ではあるが、女性目線のストーリーだと感じた。
井川遥さん演じる須藤は、話し方も淡々としていて芯の太い女性だが、恋人として青砥の隣に立つときにストーマに後ろめたさやイラだち感じてしまうところや、初めて体を重ねた朝に彼を見送ってひとりになった部屋に寝ころぶ姿は10代の女の子のようだった。
プロポーズのシーンでは「君だけが反対をしてる」と戸惑う青砥と別れを決心している須藤とのすれ違いの描写がとくに好みだった。
子供がいても身綺麗な元妻に対して、自身は病気を患っておりどんどん痩せてギスギスしていく姿を見せたくないし見てほしくないから、せめていま彼が抱いてくれる今の自分を覚えていて欲しい。だから別れると決めた須藤が不器用でもどかしい、リアルな女性像だったと思う。
また堺雅人さんの「好きな女性への接し方」がすごくリアルで、はじめてワンピース姿を見た時の顔や、さり気なく退路を絶って抱きしめるところ、声のひそめ方…妙に艶かしくてドキドキしてしまった。
見終わった後に誰かに会いたくなる作品だった。
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