劇場公開日 2025年5月16日

「全ての人の熱意が伝わってきました。」かくかくしかじか 唯さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0全ての人の熱意が伝わってきました。

2025年6月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

この作品が刺さらない人は、人生ストレートにうまくいっている人だと思う。

生きてきた中で何かしら挫折をしたことがある人、いま現在進行形で人生のマンネリ化を感じている人は、ぜひ見てほしい。

さらにいえば、一度は芸術で飯を食っていこうと思っていた人は、かなりブッ刺さるはずだ。
自分のやりたい芸術が分からなくなる、そんな瞬間って誰にでもあると思う。

近年、働き方改革や体罰の厳重化が推し進められ、教育の仕方が変わってきている。

今この時代に日高先生のように“本気”でかかってくる先生は時代遅れなのかもしれないが、この映画をみて気づく。
今の令和に足りないものってこれだよなぁ、と。

そういうちょっと大袈裟な演出が、うまくいえない時代の変化に喝を入れられるような斬新すぎる画になっていて、ハッとさせられてしまうのだろう。

教育は人対人。いくら時代が経ったとしても、AIがどれだけ普及したとしても、その大切なことは変わらない。
日高先生のとことん人と向き合う姿勢、情熱、信念がこの映画を作っていると思った。

人と人のつながりこそ、そこらへんの日常に転がっているような些細なものだけど、その有り難みを普段感じているか、と映画に問われたような気がした。

もともと私は原作ファンだ。
原作では、人の感情がシビアに描かれていて、感受性が強い私は次のページが読み進められないこともあったが、その点映画は淡々と進んでいって、それが逆に助かった。

見る人によってキャラの感情の考察は違ってくるのかもしれない。でも私はそういう演出が大好きだ。感情を探れば、感動は分かる人には分かる。

私が見た映画館は前列2列をのぞいてほぼ満席。笑うところでみんなで笑って、泣くところでみんなで泣いた。
1人で見るのも良いが、集団で見る楽しさもあったので、ぜひ色んな人に見てほしい。

制作陣、役者陣、そして東村先生の熱意がとても伝わってくる映画だった。
永野芽郁さんのことは全然詳しくないが、仕事には一生懸命な人だってこの作品を見て分かるし、大泉さんは、この役で賞をとる勢いだ。

とりあえず、今度は人が少ない映画館に行って、存分に泣きたいと思う。

唯
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