「(LOVE SONG)の意味、様々な愛の形」(LOVE SONG) ameさんの映画レビュー(感想・評価)
(LOVE SONG)の意味、様々な愛の形
この物語には、いくつもの“愛”がある。
ソウタの無垢でまっすぐな愛。
カイの、想うからこそ伝えられない愛。
そして、静かに見守る人々が願う愛。
1回目は、ソウタの視点で観ていた。
ただただカイに恋していて、愛おしくて、その背中に声をかけずにいられなくて、でも届かなくて切なかった。
2回目は、カイの視点で追っていった。
ソウタのまっすぐな視線を感じるたびに、嬉しさと痛みが同時に押し寄せてきた。
そして物語の真ん中には、
カイが歌う「LOVE SONG」がある。
その旋律は形を変えて、言葉にならない「好き」を叫んでいる。
“こう愛されたらどんなに幸せか”
“こう愛せたらどんなに幸せか”
ぜひ、『(LOVE SONG)』の意味を考えながら、耳を傾けてほしい。
タイBL特有の“説明しすぎない演出”や、“余白のある間合い”も印象的だ。
感じ取る側の想像力を大きく揺さぶるこの手法は、
好みが分かれるかもしれないけれど、それこそが『(LOVE SONG)』の繊細さにつながっている。
主題歌「Gravity」のラストのストリングスが、まるで二人の行く末を静かに示しているようで、
エンドロールが終わっても、心はしばらくその余韻の中に留まった。
観た後に、必ず心に“何か”が残る作品。
できれば、2回観てソウタとカイの視点の反転を体感していただきたい。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
