「優しい世界」(LOVE SONG) sugiさんの映画レビュー(感想・評価)
優しい世界
優しくて切なくて、
何度も胸が熱くなる作品でした。
ソウタ(森崎ウィンさん)は演技がとても繊細でお上手。
ソウタの酔っ払った姿が特にかわいらしく、
一途にカイを想う姿に心を打たれました。
ジン(及川光博さん)は人間味にあふれてチャーミング。
後輩のために泣ける優しい人で、
画面に映るたびにホッと癒される存在でした。
カイ(向井康二くん)はクールだけど、
心の奥にはソウタへの一途な愛と繊細な葛藤を抱えている役。
視線の先にはいつもソウタがいるんですよね。
ソウタの前から消えたカイ。
運命に導かれるようにタイで再会し、再び動き出す物語。
カイは、ソウタへ宛てた未完成のラブソングを完成させますが、このライブシーンは圧巻でした。
普段表には出さないカイの感情が、
歌を通して画面からひしひしと伝わります。
キスシーンは全部で3回。
少年時代、再会後、そして確信に変わる。
それぞれの意味が重なり、2人の関係が深まっていく。それでもまだカイは一歩踏み出す事ができません。
逃げずに向き合ってほしいソウタと、
母親の言葉を気にして距離を取ってしまうカイ。
お互いに想い合っているのにすれ違う“両片想い”がとても切なく…早くお互いに素直になって欲しいと願わずにいられませんでした。
カイが雨の中で涙を流すシーンは何度見ても胸が締めつけられます。
ソウタがカイの家を訪れ、
「ソウタ」と書かれた写真を見つけるシーン。
もしかしたらソウタが気づいてくれるかもしれない…というカイの淡い期待が込められているようでまた焦ったい気持ちになります。
物語のラストでは、
ようやくソウタがカイに「好きだ」と想いを伝え、カイもそれを受け入れます。
ソウタをきつく抱きしめるカイに、
これから待ち受けるであろう試練から逃げずに立ち向かう覚悟のようなものを感じられました。
また、
エンドロール後に流れる写真が康二くん自身が撮影した写真だったこともファンとして幸せな気持ちになりました。
カイと康二君の共通点も多く、これまた運命のように感じられます。
静かで優しく、そして深く心に残る作品。
“運命”という言葉の意味を、
静かに問いかけてくれる良い映画に出会えたことに感謝です🌻🌻
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