「THIN THING」シンシン SING SING uzさんの映画レビュー(感想・評価)
THIN THING
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評価の高さと題材が気になって、遅ればせながら観てきたが…自分には合わなかった。
最も受け付けなかったのが、台詞廻し。
自分の文化に対する理解が乏しいせいか、それとも訳が上手くないのか、全然頭に入ってこない。
本当に黒人はこんな回りくどい会話をしているのか。
まぁ自分がズレた期待をしていた面は多分にある。
“若者が”のところを“囚人が”に変えた大人の青春もので、その立場ならではの葛藤や成長が描かれると思っていた。
いや、そういう内容ではあったのかもしれないのだけど、なんか芯が外れてるような。
ポスターで「難しい」とされている喜劇に対するアプローチにも興味があったのだが、これはゼロ。
本編は元より、劇中劇に喜劇の要素をほぼ感じない。
流れで見れば面白いのかと思えば、本番のシーンは丸ごとカット。
終盤に本物と思しき映像が少し流れるが、これだけ見せられて何を受け取ればいいやら。
Gとアイの仮釈放を巡る顛末は皮肉ではあるし、マイク•マイクの死はリアルな無常感がある。
しかし映画としては地味過ぎて終始眠かった。
冤罪だというGは別として、他の囚人が罪と向き合う様子が感じられないのもモヤモヤする。
罪を犯した者が楽しんじゃいけないとは思わないが、そこと向き合わない“更生”なんてあるのだろうか。
ラストの解放感のある画変わりはよかった。
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