劇場公開日 2025年4月25日

「この映画を観なさそうな方にこそ届いてほしいお話でした」#真相をお話しします まるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5この映画を観なさそうな方にこそ届いてほしいお話でした

2025年4月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

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怖い

なんでこの2人が友達なんだろう?と、なんとなく桐山→鈴木と鈴木→桐山のベクトルの長さや太さに差がある感じが冒頭から違和感でしたが、後半で一気に回収されていって爽快感がありました。それと同時に、自分自身も不意に殴られたような複雑な感情になりました。自分自身のSNSの使い方、自分の顔と名前が出ているときのそうでない時の責任感の違いについて考えさせられました。そして、鑑賞直後の感想は、安易に自分の情報を晒す行動は慎もうということでした。ネットで安易に個人情報や決済情報を入れて生活を楽にすることを優先している今の生活についても、見直さないとと身が引き締まる機会になりました。

また、W主演の鈴木と桐山役が大森さんと風磨くんであったことにも大きな意味があったと感じました。特にお二方のファンの方こそ思うところが多くあると思います。昨今のSNSの使い方や他人に対しては匿名の立場から何とでも言えてしまう風潮への警鐘を鳴らす存在として、このお二人が起用されたことは納得でした。私は、ファンの立場として観るきっかけをもらえて良かったです。ただ、このお二人に誹謗中傷ができてしまうような方には観てもらえないのかと思うと、一番伝わってほしい人たちに届かないとも思ったので、同じようなメッセージを持つ映画やドラマが様々なインフルエンサーの方々から発信されていくムーブにつながっていくと良いなと感じました。

今回、映画を見た方々がSNS上で面白かった、考えさせられたにとどまらず、自分自身の言動やあり方を省みていらっしゃるように見受けられたのも、この映画の大きな役割を果たしているように感じました。映画館は満員近かったですが、老若男女多様な方々が観に来ていらっしゃり、起用された出演者のバリエーションの高さもこの映画のメインメッセージを届けるために必要だったのだと思いました。友達や家族などと観ることで、考えさせられたポイントを言い合っていらっしゃる方も席の周りに多くいて、制作側の狙い通りになっているのではないかと思います。

最後のエンドロールで、ハッとさせられて見逃していたことに気付かされたところがいくつかあったので、最低でももう1回は観に行きたいです。

満点評価にしなかった理由としては2つです。
1つ目は、この映画は番宣のプロセスを観ていた人がより一層楽しめる映画だと思いました。だからこの方法を取っていたのか、あの時のあの言葉はそういうことだったのか、、、とYouTubeや出演者の方々の言葉を振り返る楽しみもありました。観ていなかった方にとってはそこまでのめり込むポイントがなかったかもと思ったので、そこを考慮しました。

2つ目に、年齢制限はない映画で社会に出る前の子どもたちにこそ知ってほしい内容なのだろうとは思っていたのですが、前半はなかなか残酷なシーンも多く、その点がなかなか見せるのは難しそうだと感じました。ただ、無意識に子どもの将来をつぶすような行動をしていないか省みてほしいという点で親御さんにはなんとしても観てほしい映画ではあります。親子で観てもらうことを推奨しづらいという点を考慮しました。子どもが題材の中心にあった分、子どもたちでも自分ごととして捉えてもらえそうだとは思うので、何らかの形でこの映画のメッセージが届いてほしいとは思います。

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