雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
全284件中、141~160件目を表示
感動しました。
竹野内豊さんの演技もたいへん良かったです。
武士道を大切にしていて「いつ死んでも悔いのないように今を大切に生きていく」という大切なメッセージをいただいた気がします。
駆逐艦は地味な存在ですが、一蓮托生で乗員が一致団結し厳しい任務にあたる姿がよく描かれていました。
今は、ネットで簡単にいつでも知人に連絡が取れますが、心を込めて大切に手紙をやりとりするシーンも良かったです。
また、戦争ものですが救命をテーマのひとつに定めて戦後に各地からの復員にために雪風が活躍したエピソードや災害救助などに今の自衛隊にも雪風の救命のスピリッツが継承されているといった内容もたいへん良かったです。
腕を握って救命するシーンも映画の中で繰り返されますが、映画を見た後に振り返っても「まず困った人に手を差し出して救命する」ことの大切さを強調していることが印象的でした。
また、軍艦などののシーンも自衛隊の協力や元護衛艦長の監修もあり素晴らしい内容でした。後世に伝えたい映画だと思います。
是非、ご覧になってください。
わりと好きなお話です
注文を付けたくなる作品でした
アジア太平洋戦争中、ミッドウェーはじめ数々の海戦に臨みながらも敗戦まで生き残り、「幸運艦」、「奇跡の駆逐艦」と呼ばれた駆逐艦・雪風のお話でした。雪風は実在の駆逐艦であり、敗戦まで行き残ったことは事実だそうですが、本作の登場人物は創作というのを鑑賞後に知りました。従って本作は、事実に基づいた物語ではあるものの、かなりフィクションに寄った作品と言うことになるかと思います。
夏と言えば本作同様の戦争物が上映される機会が多く、今年もつい先日「木の上の軍隊」を観たばかりでした。同作は戦闘シーンが少なく、極限状態に追い込まれた個人の姿を通じて戦争の実像を描いた作品でしたが、それと比較すると本作は戦闘シーンが結構あり、また実在の軍艦である雪風のディテールを描いていたこともあり、”本格的”な戦争物という雰囲気はありました。ただ戦闘シーンの多くは、迫りくる米軍機に向かって行った雪風側の機銃掃射のシーンが多く、ちょっとワンパターン。もう少しバラエティに富んだ迫力のあるシーンを描いてくれたら良かったなと感じました。
また、戦争に巻き込まれた人物にスポットを当てるという部分でも、寺澤艦長(竹野内豊)や、古参の先任伍長の早瀬(玉木宏)、若手の井上(奥平大兼)らの人生を一定程度描いてはいるものの、そのフィルターを通じて戦争の実像に迫る程の深度はなかったように思い、こちらも中途半端な感がありました。
さらに、戦後復興の象徴として、1970年開催の大阪万博の映像を取り上げていましたが、これもイマイチ効果的とは思えませんでした。今年2回目の大阪万博が開催されているから敢えて取り上げたのかも知れませんが、戦後復興の象徴と言えば1964年の東京オリンピックもあった訳で、何ゆえに万博を選んだのかの意図が今ひとつ分かりかねました。寺澤艦長ら主要登場人物は創作だったのですから、誰かの出身を大阪と設定するなどの工夫があっても良かったように思います。
俳優陣では、早瀬先任伍長役の玉木宏が最もハマっていたように思います。彼は「空母いぶき」や「沈黙の艦隊」などでも海軍(正確には海自だけど)の軍人を演じており、板についていました。一方寺澤艦長役の竹野内豊は、今ひとつ良さを出し切れていなかったように思えました。中井貴一や有村架純らビッグネームも登場したものの、ちょっと役不足だったかなと思え残念でした。特に中井貴一は雪風も帯同した戦艦大和を中心とする海上特攻である天一号作戦の司令官だったので、一瞬でもいいので序盤に登場するシーンがあれば良かったのではないかと思われました。
そんな訳で、文句たらたらになってしまった本作の評価は★2.8とします。
戦争の時代に生きた日本人に最敬礼!!
日本がアメリカと交戦して、どんどん負け込んできて、ついに日本が焦土となり、原爆を浴びるまで何故降参しなかったのだろうか?この映画を見ているとその回答が見えたような気がしました。アメリカ人は武士道こそ日本の背骨であり、強さの根源だと恐れていましたが、圧倒的な国力で日本はねじ伏せられてしまいました。作品の中で寺澤艦長(竹野内豊)が机に忍ばせていた武士道という本を紐解くシーンが何回かありましたが、まさにこの映画の根底を貫く武士道精神の人道主義的な面を強く示唆していました。敵が迫る中、撃沈された乗組員を最後の一人まで救助する姿は本当に尊い(日本人がめちゃくちゃ愛おしくなりました)。但し、武士道の「切腹」という美学は、武士が常に死を覚悟し、不名誉な状況に陥る前に自ら命を絶つことで、武士としての誇りを守る行為です。この思想があったからこそ、アメリカへの降参の時期が極度に遅れたとしか思えません。残念です!逃げて生きるという選択肢があれば、日本本土での300万人もの死者は出なかったはずです。いずれにしても、雪風はアメリカと戦いつつも、撃沈された船の乗組員を助けたからこそ、天の采配で海の藻屑とならずに生き延びたとしか思えません。戦争は反対ですが、戦わなければならなかった当時の日本人の状況を鑑みると最敬礼しかありません。そして平和の時代を切望し、争いのない世界を作るために、私たちは精進していかねばならないと強く思いました。傑作に感謝!
何故なんだろ?
雪風 YUKIKAZE
8月15日に家族皆んなで観に行きました。公開前の予告編を見て早く観たいと思っていましたが、やはりとても良い映画でした。この映画については批判的なコメントがあることも事実ですが、批判的なコメントをしている人達は、いわゆるマニア的内容がほとんどなので、あまり気にしない方が良いと思います。私自身、アジア・太平洋での戦史について多角的に学ばせて頂きましたが、この映画を観て作品の作り自体に違和感はありません。史実に基づいたフィクションであり、史実と一部異なる作品ですから。出演している俳優さん達の演技も素晴らしく、セリフも観ている者の心に刺さるものがあり感動しました。色々なコメントに惑わされず、まずは自分で観て感じること大事だと思います。ちなみに一緒に観た私の家族は皆、良い映画だったという感想です。
今までにない戦争映画
のっぺりした印象
【戦場で迎えた終戦、戦後も沈まず生き抜いた雪風―希望の灯をつなげた戦士たちの物語。】
映像面では、現代のCG技術に目が肥えている分、どうしても物足りなさを感じてしまい、結果として空戦そのものが単調で、物語の熱量を削いでしまっていた。
さらに、カメラワークにアップが多用され、背景や空間の広がりがあまり感じられず、物語のスケール感や戦場の臨場感を表現しきれていなかった。中盤以降は展開が間延びし、物語自体も面白さを失っていく。
俳優陣については、竹野内豊や玉木宏の演技は好感が持てるものの、今作品においては存在感とキャラクター造形との間に乖離が見られ、配役の必然性には疑問が残った。
そして、ラストの現代描写が唐突に差し込まれることで、それまで積み重ねた余韻を壊し、作品が安っぽくみえ、最終的に「何を伝えたかったのか」が曖昧になってしまい、全体の完成度を下げてしまっていた。
• 世界へ入り込む度:★☆☆☆☆
• 感情ゆさぶられ度:★☆☆☆☆
• エネルギー消費度:★★★☆☆
• 配信でも観ます度:★☆☆☆☆
• 人にすすめたい度:★☆☆☆☆
【制作エピソード】
神奈川県の平塚漁港において、海のすぐそばに甲板を部分的に再現したオープンセットを設営して撮影が行われた。海風が常に吹き込んでくる環境であったが、それがかえってリアルさを際立たせ、海の空気を感じながらの撮影となった。時季的にも過ごしやすく、リアリティを保持しつつ、俳優陣が一体となって作業する空気感が心地よい現場となった。
熱意を感じました。
脚本と演出にもっと工夫を
太平洋戦争で、16回以上の激戦を最前線で戦い抜き、ほぼ無傷で終戦を迎えた駆逐艦、雪風。艦隊の先陣を切って魚雷戦を仕掛け、対空戦闘によって戦艦や空母といった主力艦を護衛し、任務を果たしながら、多くの戦場を生き抜き、最後まで戦場に留まり、沈没する僚艦から海に投げ出された仲間たちを救助した。雪風は戦うために出撃しながらも、最後は必ず人を救って戻ってくることから、幸運艦、と称された。そんな雪風を、史実に基づく話にたフィクションを絡めて描いた作品。
うーん、何だったんだ?というのが観終わっての第一印象。
戦闘シーンは対空射撃くらいで、海戦の緊迫感はほとんど感じられず。玉木宏の吹っ飛んだ右腕は作り物感丸出し。そして、救助は縄梯子で引き上げるだけ。
これに當真あみを絡めたまでは良いとして、有村架純は何だったんだ?雪風の救護に影響されたって事?薄っぺらかった。
そして70大阪万博は一体何なんだ?戦後25年経って万博が開催されるくらい復興した、って事?雪風関係なくない?
艦長や先任伍長などの話が事実ならもう少し感情移入出来たかも知れないが、そこがフィクションらしく冴えない。
竹野内豊、玉木宏、奥平大兼、當真あみ、中井貴一など、役者の演技は良かったが、脚本と演出が寂しすぎた。
8月に観た戦争関連作品で最低に近い。
沈マヌ強運艦ガ命ヲ繋グ
ミッドウェー海戦
第三次ソロモン海戦
ガダルカナル島撤収作戦
レイテ沖海戦
坊ノ岬沖海戦
主だった戦歴でもこれほどの数を残している稀有な駆逐艦「雪風」。
「ソロモン海戦」では
米国の駆逐艦二隻を撃沈の戦功、
「坊ノ岬沖海戦」では「戦艦大和」の最期を見届け、
多くの乗員を救出している。
そうした誉の高い艦を舞台に
戦後ハ十年の今、往時をどのように描くのか。
「心技体」との言葉がある。
三要素がバランスよく揃えば最大限のパフォーマンスが発揮できるとの教訓だが、
この艦はまさしくそうしたもの。
新兵に対しての古参兵の虐めや鉄拳制裁は無く、
艦内には闊達な空気が満ちる。
隅々までの整備は行き届き、
手の空いている者は先を見越し自ら行動を起こす。
操艦技術と敵の攻撃予測も卓越。
的確な判断が幾つもの窮地を救う。
また就役して年が浅い新鋭艦との状態も奏功。
1940年以前は日本の国力や技術も十分に発揮できる時代だった
もっともそれらを統帥する艦長の技量も大きい。
本作の主人公『寺澤(竹野内豊)』は何代目となるのか。
ヘッドが変われば方針も変わるのが世の常だが、
彼等は前任の良き風習をそのまま踏襲、
部下たちも、それに応え奮戦する。
日本軍を評価するのに
「兵は優秀、下士官良好、将校凡庸、指揮官愚劣」
との表現があるが、まさしく的を射る好循環。
が、本作の主眼は、艦や乗組員たちによる戦闘を描くことを主眼とはしていない。
繰り返されるのは、沈没した船から海に投げ出された兵隊たちを
艦上に引き上げるシーン。
手を差し伸べて救えば救うほど、
彼らの営みは未来の希望へと繋がって行く。
中途、特攻機の零戦を見送る場面での
『寺澤』の苦々しい思いの吐露。
或いは、「天一号作戦」で片道切符を渡された
『伊藤整一(中井貴一)』中将の、
若い下士官への期待。
何れもが作戦とも言えぬ
命を軽視する指令を下す上層部への
痛烈な皮肉。
命を繋ぐことを使命の一つとして躍動した「雪風」の存在意義が
ピタリと嵌る。
映画では敗戦後の「雪風」についてもふれられる。
終戦ののち、海外からの復員者、帰還者の輸送の任に当たり、
1947年に賠償艦として中華民国へ引き渡される。
嵐で鑑底が損傷、1971年末に解体される
(1970年初頭に解体完了との説もあり)。
後者が正しければ、戦後二十五年。
奇しくも「大阪万博」が開催された年だった。
伝説の駆逐艦
竹野内豊の普通の顔が印象的だった
全284件中、141~160件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。