雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
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粗末な映像を見せられるのが苦痛
予告編を見た段階で嫌な予感はしていたが、演者に対する興味と
歴史上の出来事を知っておきたいという関心で鑑賞。
手抜きなのか予算がなかったのか、いずれにせよ料金を払って
鑑賞する作品として最低水準の映像だらけで、物語云々以前に
「なんだこの映像は?」というのが終始頭から離れなかった。
はっきり言って見るに堪えなかった。
物語も何が主題なのか曖昧で引き込まれなかった。
誰が、どんな客層を想定して、何を見せたくて製作したのか?
そういうのが明確に伝わってこなかった。
本物らしさが全くない駆逐艦や戦艦、戦闘機等の映像。
遠景か人物のアップかのどちらかの映像しかなくて、実際に
乗組員が乗っている駆逐艦らしい場面がない。
救助場面では海上かどうかも分からないような場所で必死に
上ってくる兵士と手を掴んで引き上げる兵士のアップ画像のみ。
戦艦が沈んで海に投げ出された兵士を救助しているという現実感が
全く感じられなかった。
敵の戦闘機を迎撃する場面も同様で、迎撃している数名の兵士を
正面から見たアップ画像のみで臨場感も緊迫感もなし。
現在公開中の「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション」
はもちろん予算の規模が比べ物にならないだろうが、MERの方は
映像の本物っぽさを追求して上手く物語の世界を成立させていた。
それと比べて見劣り感が半端じゃない。
それから本作では海上にいる場面でいちいちカメラを揺らしていたが
見づらくてしょうがない。人間って、船上で体が揺れを感じることは
あっても景色が揺れて見えるものではないはず。違和感があった。
MERでは海上の場面でもカメラは揺らしていなかった。それでも
MERの方が海にいる感じが伝わってきた。
製作チームは最初から”この程度でいいや”と思って製作したのか?
そうだとしたら観客を馬鹿にしている。それとももっと現実感の
ある大作を目指していたのに予算が集まらなかったのか?ならば
製作を中止する英断が必要だったと思う。紹介文には”壮大な
スケールで描く”ってあったけど、大作を観た気はしなかった。
戦後80年の節目に過去の出来事を振り返り二度と戦争を起こすまい、
という願いが込められた映画だと思う。それはそれで良い。
でもこの映画には戦時中を感じさせる要素がなさすぎる。なぜか
戦争の緊迫感が伝わってこない。登場人物の言動も含め、時代考証と
いうのをやってなさそう。現実感が乏しくて脚本家が頭の中で考えた
ことを演者に言わせている感じだった。
演者は別に悪くはなかった。兵士役の男優より家族役の女優が
個人的には良かった(當真あみ、田中麗奈、有村架純)。
あと、「大和」艦長を演じた田中美央(たなかみおう)。「ゴジラ-1.0」
(2023年製作)に出てた人だ。軍艦の艦長役が本当によく似合う。
覚悟はしていたが
海戦もの、伝記もの(名前が寺内正道さんでは無い)、海難救助もの、…どれも中途半端で、何とか取り繕った様に感じた🌊
マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、栗田ターン、坊ノ岬沖海戦が描かれている(みたい)ですが、戦場を俯瞰で映す事は無く、どの戦闘も操舵室の号令シーンと対空砲の稼働を観ているだけで、艦隊戦を観たい方にはお勧めできません。戦況は若者のナレーションで説明します(中井貴一さんがいるなら、中井さんのナレーションの方が良い気がします)。かと言って海難救助ものかと言えば、徹底して描く訳でも無く違いますし、中途半端な印象です。台詞の「ミッドウェイ」のイントネーションが違う気がします。艦長がハッチから顔を出して、目視と三角定規で爆撃位置を予測して、操舵者を蹴って回避を続ける有名なエピソードは、台詞で説明するだけで神憑りに避けていく様を映像で観せる事は諦めた感じでした。他の艦の乗組員が雪風の塗装を剥がして、お守りとして持ち帰ったエピソードはありません。海難救助映画でも無いので、終盤の現代パートは蛇足に感じました。歌をフルで流してから波音のエンドロールを流しますが、歌の時にエンドロールを流して欲しいですし、ダラダラとして余韻も何も無いので苛つきました。竹野内さんより玉木さんの方が人間味のある話し方なので、今回は玉木さんを艦長にして救助しまくる映画の方が個性が出た気がします。戦争の悲惨さも特に感じず、昨今の政治経済を反映した映画だと思いました。良かったシーンは特攻機に向かって頼んだぞーと手を振るシーンと、あと當真あみさんが可愛かった事です。あまりにつまらないのですが、もしかしたらADの山田さんに押し付けて、本来の監督は逃亡したのではないでしょうか。主人公の名前は寺内正道さんのはずですし、所謂アラン・スミシー作品的な産廃だと思いますので、鑑賞はお勧めできません。
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