雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
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主要な俳優陣の芝居に救われている
駆逐艦、雪風を題材にした映画。竹野内豊さんの芝居が良かった。雪風、甲板上のセットが断片的でチープさを感じてしまいました。あの時代は喫煙者が多かったと思います、上官達は普通に吸うと思いますが、喫煙シーンはひとつもなかったですね。対空機銃を扱う俳優達が迎撃する芝居があまり良くなかったですね。口をあけてさも決死的な演技してる風がアニメ的な感じがして個人的には冷めてしまいました。
航空機や戦艦、戦闘のカットのクオリティを維持しつつカット数を増やして臨場感を増やさないとあの大戦の雰囲気が薄くなる気がしました。もう少し予算をかけて作って欲しかったです。
なせにフィクション?
雪風とは渋いところですね。
泣けました…
今週は観たい洋画がなく、必然的にこちらになった。
朝イチ、9:15から。
150席中、8割ほど。
年配の夫婦多し。
出演メンバーが良い
竹野内豊さんと玉木宏さん。
この二人のイケメンぶりを拝見と思った自分の軽い気持ちにごめんなさい。
戦争物なので、ある程度は予測がつくが
思っていた以上にグッときた。
脇を固める俳優さんも良かった。
中井貴一さんと石丸幹二さん以外は
知らない人多数。だけど良い演技だった。
ツッコミどころはあるけれど、
2度と戦争はしてはいけない
メッセージは伝わってきた。
映画が終わって、食事しながら
ウィキを読んだか、あまりにも字が多すぎて
読むのをやめた。
ただ、最後の方に、復員船となった雪風に
水木しげるさんが乗っていたそう。
映画が観られる平和な日本の土台を作ってくれた方々に感謝です
感動したが、ゴジラ-1.0と比較してしまう。後から公開された今作のCGが・・・・
ドラマ部分はしっかり描いてます。
ところが演出が悪いのかここはどこの部分のお話っていうか時系列がミリタリーに
詳しい人じゃないとついてこれない。
それと予算の問題もあるのだろうが
これが一番問題。CGが悪すぎる。一昔前の映像かと思った。またCG戦闘シーン自体が
少ないし大和の爆沈シーンなど酷かった。
ゴジラ-1.0で雪風がメインの舞台として描かれアカデミーを受賞するぐらい
ゴジラと駆逐艦隊の
凄かった。ところが今回の雪風は絵に描いたみたいな映像。
雪風が呉、佐世保とか停泊している画像など酷かった。正面からの画像の使い回し。
ワンショットのみ。全容のシーンも少ないし上に実写部分の雪風セットは
艦橋内部と艦中央部分の魚雷発射管付近しかない。これは予算がなく他のセットが
作成できなかったみたいなのモロバレ。ゴジラだってある程度艦のおおきさがわかる
セットは作ってた。水葬シーンでもかなり端折った、普通は甲板から滑り落とすシーンなどが海戦映画などは定番なのそれがない。最近の水葬とか知らない若い観客からしたら
これはなんなんだとなる。突然遺体が流れている。予算の問題で甲板セットなど
作成できなかったのかとよく知る映画ファンからしたら映画制作現場の
悲哀を見ながら感じて現実に戻されてしまった。戦闘シーンも
画像でなく台詞で損害うけただとか攻撃受けたとか観客の想像力に
まかせすぎ。俳優陣の頑張りがなかったらこれ駄作。
あと演技指導も徹底されてないのが気になった。ベテラン陣は狭い艦内で
は肘が当たらないように脇を締めてする海軍式敬礼を
されていたがその他エキストラはみんな脇を開ける陸軍式敬礼だった。
小さなことだけどそこって全体的な映画の出来に繋がる。
ゴジラだってそこらは凄い気を使ってるからね。
原作の内容は良いと思うのに、残念😢
激戦の太平洋戦争(大東亜戦争)の多数の海戦、最後の連合艦隊の戦艦大和の沖縄特攻作戦にも出撃など見どころ多数の内容なのに、戦闘シーンが少なすぎて俳優の顔のシーンばかり、雪風からの戦闘機への対空砲火も同じ機関砲のシーンばかり、人員救助も艦の傍に設置した網状のはしごで救助する同じシーンも多数で見ていて飽きてしまいます。
戦艦大和が沈没も今までの映画はとても迫力あったのに、迫力不足。救助シーンも多数救助を待つ兵隊を艦から洋上方向から写すシーンがあればもっとリアル感があったのに。
予算が少ないのか、とても安上がりで、話の流れもぎこちなかった。テーマが良いのに残念な映画でした。
怪我して寝たら死んじゃうの?
駆逐艦の雪風の事は全く知らなかったので、軍隊ではなく救助だけをする団体かと思ってたら、結構、戦闘してたね。それにしても、魚雷ってあんなに海面から見えるんだ。あんなにかわせるなんてすごいよ。最初は玉木宏演じる早瀬がメインで雪風で頑張っていた。意外と長くてモヤッとしてたら、竹野内豊演じる寺澤が艦長に任命されてやってきた。それから始まるコミュニティと戦闘と救助。そもそも日本が戦争に負けるのは分かっているから、ずっと不安だった。戦艦大和がどうなるかも知ってたしね。後半、まさか早瀬が。それから不安が増して、とても悲しかった。戦争って勝っても負けても、悲しい人だらけだよね。懐かしい大阪万博のシーンに思い出のシーン、それ必要なくね。
中盤までずっと不安で後半は悲しかった。エンドロールはBGMが無くて波音だったのは楽しかったな。
船長も伍長の影響を受けたね(笑)
思い、願い
「生き抜け」の戦争映画
太平洋戦争での日本の間違いを知っている現代人の目で描かれているので、海軍上層部や「雪風」の艦長を含む乗組員の思考や行動が現代人の価値観と常識に沿ったものになっているし、きれいごとなところは多々あると思う。
でも、「雪風」が戦後まで生き抜いたのは事実だ。
伸ばされた手を、ガシッと掴む手、そういうシーンが何度も出てくる。
命を捨てる戦争で、命を守るのを優先して行動した軍隊。
「がんばれ」と懸命に甲板から差し出された手を、上ってくる人が掴んだ瞬間は、何度見ても胸が熱くなる。
雪風のクルーが大分自由でフランクで、海軍は陸軍とは同じ国の軍隊とは思えないくらい気風が違うんだ? と思った。
私が持っている日本軍のイメージは、「兵隊やくざ」のそれなので、理不尽な上官が怒鳴りまくって暴力振っているもんだとばかり思っていたら、あれは陸軍だからで、海軍はそこまでではなかったんだろうか。
司令部からの特攻の指示に対して、海軍の上層部は口々にNOを突き付ける。理由はまっとうで、命は何より大切であること、そして戦争が終わった後の日本を背負う人材を守らなくては、というどこの国でもまず考えることを、やはり日本の軍隊でも考えていた人たちはいたんだと思った。当たり前なんですが。
一億総特攻の先駆けになれ、と言われた戦艦大和の伊藤整一第二艦隊司令長官、戦艦大和艦長有賀幸作が、従う振りをして可能な限り若い人材を温存しようとしていたのもあり、日本軍を少し見直しました。どこまで事実かわかりませんが。
戦争を進めたのはもっぱら陸軍で、海軍は抑止に回ったという陸軍悪玉論・海軍善玉論というのがあるようだが、この映画では敗戦が決定的になっても海軍に戦争を止めようとする動きはないし、それどころか司令部は、効果もなく命をただ無駄にするだけのアタオカレベルの愚策、特攻を発案、一億総特攻とか、やけっぱちとしか思えない目論見を実行しようとした。抑止どころか国民全員の命を投入して「玉砕」させようとした。
ミッドウェー海戦と、その後のガダルカナル島の戦いでぼろぼろに敗北した時点で敗戦を視野に入れて戦争を終わらせる根回しを始めていたら、と思うのは私が現代に生きている人間だからでしょうが、せめてフィリピンが陥落したときに真剣に考えられなかったんだろうか。そんなことを言いだしたら偉い人でも特高に捕まり非国民で投獄、とかだったんだろうか。
駆逐艦というのは、戦艦や空母の護衛や援護する小型戦艦と思っていたら、物資の輸送や兵員の輸送、小回りが利くので何でも屋として活躍、人命救助に当たっていたとは。
小柄なユーティリティープレイヤーであるがゆえに攻撃されては次々戦没、同じ型の駆逐艦で終戦まで生き残ったのは「雪風」ただ一隻。
確かに幸運はあったろうが、三角定規を持って着弾位置を即座に目測する艦長の操船と、先任伍長の怠りない備えと乗組員の働きでもって生き延びたようで、彼らの有能さが気持ちが良い。指示が聞こえないから面舵か取舵か分かるようにして、と言われて艦長が膝で操舵士の背中をどついて知らせるのは笑ってしまったがすごくわかりやすくていいと思いました。
戦争という個人では抗えない大波の中で、「生き抜く」を第一目的にした人々の話は、戦争になってしまったときの個人のレベルでのふるまい方を示唆しているよう。
戦うために出撃しながらも、最後は必ず人を救って戻ってくることから、「幸運艦」「不沈艦」と称された「雪風」は、戦時下の日本人の光のように見えました。
彼らの功績は、のちの日本人への未来にもつながっている。
乗組員全員が甲板から「後は託したぞ」「見てるぞ」と手を振り帽子を振る姿には、ベタなんだけど泣きそうになりました。
何気なく発せられるセリフに刺さるものが多く、武士道は死ぬことを良しとしたのではなく、いつ死んでも悔いがないように今を大事に生きるという意味だ、とか、お前が死んだら誰が家族を守るのか(「木の上の軍隊」の上官の「家族を守るために戦う」というのとは真逆)、とか、「普通が良い」とか当時の人々にも違和感なく受け入れやすそうな説得力があり、わざとらしくなくさりげなく、相当気を使って練られて織り込まれたものだと思った。
日本の戦争映画には必ず出てくる中井貴一が、還暦過ぎても出ていました。
寺澤艦長と早瀬先任伍長には、生きて家族の元に帰って欲しかったです。
観終わって何を思うか
物語全体として軽いのとCGが安っぽいので、あまり胸にくるものは無かった。どこかしらに重たいもところを作っても良かったのではないかと思う。
戦争が悲惨で残酷な物だと言うなら、もっと戦闘場面を多くリアルに描写すればよいし、戦う人の胸の内を描くならもっとこってりした心情描写があればよい。
雪風を表意物として考えても、描き方は不充分。
私があえて考えたのは、
先任伍長は何を思って戦っていたか?
艦長は?そして伊藤艦隊司令長官は?
ということ。
アクション映画でも感動大作でもない、かといってノンフィクションでもない。これといって見どころもない、残念な映画だ。
もっと手を伸ばして
今年は戦後八十年という節目で
戦争を描いた作品が多い
雪風もその一つで戦艦大和とは
また違った任務とする戦艦だった
知らなかったことも多かったので
たいへん興味深く観ることができた
雪風の艦長である寺沢(竹野内豊)
の好演と早瀬(玉木宏)井上(奥平大兼)
のふたりもよかった
駆逐艦"雪風"の立ち回りの良さと
スコールで身をかわす運のよさ
この立ち回りは艦長寺沢の三角定規と
勘に依るもので本人の武士道に基づく
考え方が幸運艦として名を残した
大概、戦争というと戦うことばかりの
映像ですがこの作品は人命を救う
手を差し伸べるシーンに感動する
…命を救いあげること
また亡くなった早瀬の妹に寺沢が
温かい手紙を送ったことなど
人間ドラマを描いている
駆逐艦…雪風の果たした役割は
とても大きい
戦闘シーンがチープ…
まずこの映画の良かったところはなんといっても俳優陣の名演技である。セリフだけではなく表情の機微でも戦争に対する複雑な思いであったり味方をなんとしてでも助け出すという覚悟が伝わってきた。また銃後の女性たちも魅力的であり、家族の無事を祈り、家族の帰りを待ち、家族を守る、そういった強さを持つ人物像が描かれていた。
ただ戦争映画としては戦闘シーンがあまりにも少なく、あったとしてもチープなものだった。
戦闘描写自体は真珠湾、ミッドウェイ、マリアナ、レイテ、そして坊ノ岬と豊富なのだが、そのいずれも数十隻の艦隊の全貌が描かれることはなく、大破炎上した艦隊が2、3隻描かれる程度であった。戦闘シーンの大部分は艦橋で司令官と参謀(らしき軍人)の会話シーンで占められており、背景で聞こえる砲撃の音だけがかろうじて戦闘をしていることを視聴者に伝えているに過ぎなかった。
この映画のメインとなる雪風も対空機銃のアングルはどの戦いも固定で機銃員の表情も同じで使い回しなのかと感じた。また駆逐艦の醍醐味である魚雷戦や爆雷戦も俯瞰した画角が出てこないのでイマイチ臨場感が足りなかった。
【総評】
終戦80周年記念の映画として、雪風を通して太平洋戦争を知り興味を持ってもらうという意味では良かった。
しかし戦争映画として見た時、やはり戦闘シーンの安っぽさが足を引っ張ってしまい、「途中から予算足りなかったのかな」「画角全部同じだけど使い回しなのかな」などと余計なことを考えてしまい内容が頭に入ってこなくなってしまった。
なので海外の戦争映画のような派手な戦闘シーンを求めている方にはお勧めできない。
俳優はいいのにすべてが中途半端
なんとも中途半端な映画だ。役者はおしなべていい。しかしあのVFXはなんだ。金がなかったのか。海のCGといえばゴジラ−1.0の気合いの入りまくったのを見ているわけなので、あれはない。あんなぼんやりした海戦みたのははじめて。そして全体的に演出というか編集も緩慢。いったいなんだろう。公式HP見ても主題歌の紹介はあっても監督の紹介はない。SONY、やる気を出せ、と言いたくなる。ほんと大まかな話は悪くない。巨大戦艦のドラマとはまた違い、駆逐艦をテーマに壮烈さと悲劇の一辺倒な物語とも違い、もっとフラットな視点の、庶民に近いものでもある。そのラストの引き上げ船になっての引退などやはり筋はいい。けれども冒頭と終わりのほう二度出てくる万博の映像はパッとしない映像だし、なんかバランスが悪い。一言で言うとお金がかかってない。かかってそうなのにケチってる感じがしてう〜ん、、、となる。誰が作ってるんだ?と気になる。。
「雪風が見えてこない」
ハリウッドなら雪風を実物再現するのだろうな。
予算が少ないのは分かるが、雪風のセットシーンは、右甲板と艦長室、先任伍長の隠れ家など数カ所のみ。戦闘シーンは実にキレイなものだ、血飛沫どころか海水さえ降り注がない。
主題が雪風であるのだから、観客が観終わった時、雪風を愛おしく思わせないとならないが、雪風の全貌を思い浮かべるのは、使い回しされた呉の停泊シーンのみ。
最後に、これはフィクションなのでと注釈が出るが、え!幸運艦はフィクションなの?!と誤解を生むと思うが、各方面の微妙な戦争史観もあるので、致し方無いが、ならば、エンタメに振り切って戦闘描写に舵を切る方を観たかった。中途半端な反戦映画になってしまった。
戦争モノを作る力はもう日本映画にはないのでしょうか
ヒューマン・ドラマ、手紙に焦点をあてた戦争映画というと硫黄島からの手紙を思い出しますが、これがレベルの差なんでしょうね。
浅い"人命救助隊"の様な気持ちが悪いテーマを何度も出さず、手紙にフォーカスして内地とのやり取りから人や感情を際立たせるなどのやり方はあったんじゃないでしょうか。戦闘シーンの迫力はコストをかけないと出せませんが、そうでないほうも脚本のレベルが低く魅力が出せてません。
演出は低予算の苦労は分かりますが、全般的にカット毎の目的が分からず、構図は何回も使い回し、アップシーンと台詞で回そうとするが無理がありすぎた。逆に古い建物を使った屋内シーンだけは構図も回しもしっかりしていて、ああ、苦しいんだろう、思い通りに作れないんだろう、と同情を禁じえませんでしたが、それなら得意な方を活かせればよかったのですが、それすらできなかったようです。
戦闘シーンや指揮関連はあのクオリティ(考証以前にほとんど緊張感すら無い)なら無い方が良かったのではないかと思います。CGのクオリティ以前にカットや演出に思いは何も感じず、必要なので作ったやっつけ感と下調べほとんどなしの浅い想像力で書いたんだなという感じ満載でした。
中井貴一さんのでられていた短いシーンだけがこの映画で唯一無二の緊張感があるシーンでした。あとは蛇足です。
もっと頑張って欲しかった(制作陣へ)
終戦の日にこの映画を観た。そして帰ってからはテレビで"ほたるの墓"を観た…。なんとも考え深い日となった。終戦80年となり日本人の殆どは知らない戦争…
日本人にとって8月15日は特別な日である。終戦の日であると同時にお盆期間でありそれぞれの祖先を敬う日でもあるのだ。
【レビュー】
作品のシーンが固定された場面(船上に上がる為の縄梯子のシーン、対空砲火のシーン)と同じアングル同じ距離感ばかりでつまらない。場面と話しに拡がりがないのだ。そして戦艦を映す際には遠くCGと分かるだけで迫力が全く無い。制作者達には失礼を承知で言わせて貰えば「それはまるでテレビ制作の再現ドラマのレベルであった」お金が掛かるのは勿論分かる。しかしこれは映画である。我々は映画を観に来ているのだ。それも終戦の日に…。。
そこにお涙頂戴の安ドラマはいらないし最後に主題歌を掛けて終わらせるのも好きでは無かった。この船は実在の船でありもっと創りようがあったのではないか!CGやVFXにお金を掛けるとかセットをもっとまともにするとか。我々観客はこれではスッキリしない‼︎制作陣にはもっと頑張って欲しかった‼︎ 少なくとも俳優陣達は皆頑張っていた。なので余計に残念であった。
【追記】
非常に残念ですが、唯一の良い点は"雪風"という艦があった事を世に知らしめた事である。この点のみ評価されます。
普通の暮らしが当たり前と思っちゃいけないね
太平洋戦争で活躍した駆逐艦「雪風」の史実に基づいた作品。
雪風という駆逐艦を知らなかったのだが、戦時中16以上の作戦に参加しつつも大きな損傷を受けず、戦争終結後も、賠償艦として中国に渡り活躍し続けた艦と知り驚きました。
作中では、太平洋戦争の進捗状況が分かりやすく、日本が明らかに追い込まれていく中で、勝てないと分かっていても戦い続けるしか無いという状況が苦しかったです。
艦隊のサポート役である駆逐艦の話である為か戦闘シーンは少々地味め。
魚雷を避けるシーン等は熱かったが、敵戦闘機との戦いは似たようなシーンが多く、単調にも感じました。
また、生々しい描写も控えめなので、戦争映画としてはかなりマイルドな作りです。
ですが、この映画は戦闘シーンなんかより人間ドラマが見どころかなって思います。
緊張感漂う会話の中でも、故郷の話を入れ空気を和ましてくれる上官。船員達も人間味溢れる人達ばかりで、感情移入してしまうが故に辛かったですね。
ああ、自分達と何も変わらない人達が、こうして戦争で命を落としていったんだと。
当たり前の「普通」という生き方ができなかったこんな時代があったんだとこの手の作品を観るたびに胸が痛くなります。
戦争映画も多々ありますが、戦争の記憶がなくなっていかないようこういった作品も作り続けていってほしいですね。
エピローグ的なシーンでエンディングテーマを流し、その後エンドロール時は一切のBGMを無くし、波と船の音だけを流す演出は新鮮で余韻に浸るにとても良かったですね☺
80年の節目の映画としては残念
これまで2010年台以降の戦争映画の有名どころは一通り観てきた10代後半の学生(男)です。
※以下、個人の感想です。
・映像
流石に近年の映画なのでディテールで目くじらをたてるようなことはありませんでした。が、満足に魅せてはくれなかったと思います。雪風の画は艦上での「寄り」か全景が入る「引き」のどちらかがほとんどで、迫力に欠けました。対空戦闘のシーンは何度も同じものが出てきて使い回しかと感じました。大和や瑞鶴も出てきますがこちらも同様です。
また、航空機に関しては質感・挙動共にCG感が否めなかったです。メインは雪風と割り切って手を抜いているのかもしれないですが、10年以上前に公開された『永遠の0』の方が遥かにリアルです。あちらはメインは零戦でしたが九七艦攻や赤城、米空母のタイコンデロガに至るまで隙がなかったです。
・ストーリー
ミッドウェー海戦から天一号作戦までの雪風の生涯が物語の軸です。最後に復員船として働くところもちょっと出てきます。私はてっきり進水から賠償艦として連合軍に引き渡すところまでやるのかと思ってたので、あっさりめで驚きました。ミッドウェーからマリアナまでは一瞬です。体感10分ぐらいで2年経ったので心配になりました笑
雪風の生涯というメインストーリーに加えて、先任伍長の早瀬、艦長の寺澤、水雷員の井上という人物がフォーカスされます。私は誰か1人に絞るべきだったと思います。誰が主人公か分かりませんでした笑(今調べたらどうやら艦長が主人公のようです)また、序盤からフォーカスされ本土の家族の様子も描かれる早瀬はグラマンの機銃掃射から井上を庇って戦死するのですが、私はここで死なせる必要があったのか疑問に思います。物語における主人公の死(早瀬は主人公ではないですが)というものは視聴者が主人公に感情移入し、生きて欲しいと願って起こるからこそ喪失感を感じさせるものですが、早瀬の背景はそこまで重厚に描かれていませんでした。(これは中途半端に3人にフォーカスした結果でしょう。)死ぬ時も結構あっさり死んでしまい、感動的なものはありませんでした。簡単に人が死んでしまうという戦争の現実を伝えたかったのかもしれないですが、、、。
もう一点、井上はミッドウェー海戦時は三隈に乗っており、早瀬の手で雪風に引き揚げられて助かった後に自身も雪風乗組になったという経緯があり、早瀬に2度命を救われ、2度目で早瀬は身代わりとなって死んでしまったということになります。そこまで描いたなら戦後に井上が早瀬の家族を訪ねる的な要素があっても良かったのではないかと思いますが、映画内では艦長が手紙と遺品を送ってそれを妹が読んで終わりです。
他にも、ストーリーと関係ないですが最後に戦後の台風災害時に成長した艦長の娘が海上自衛隊員となって子供を救助するシーンがありますが、その海自隊員になんと有村架純が起用されています。とんでもないちょい役で大物女優が出てくる配役も謎でした笑
・総評
雪風好きな人にとってはかなり物足りない、感動系の映画を観たい人にとっては期待はずれ、そんな映画でしょう。純粋に、こういう艦があったんだな〜って知りたい人は観たら良いと思います。
戦後80年の節目に、しかも終戦の日に公開されるとあってかなり気合の入ったものを期待していたのですが、結局何を伝えたいのか分からない、どう転んでも中途半端な映画で残念でした。
やはりこの手の映画は山崎貴監督でなければダメかと改めて感じました。5年後、10年後の次の節目の年にはぜひ山崎監督に『永遠の0』や『ゴジラ-1.0』を凌駕するような傑作を作っていただきたいものです。
良かったけど、惜しい!
全体的に言いたいことは伝わった。
竹野内豊も良かったし、
玉木宏もとても良かった。
ただ、全体の組み立て方?構成?
が良くない。
途中途中に日本にいる家族のエピソード、戦後の日本のエピソードが出てくるのだが、それがほとんど心に響かない。
むしろ邪魔とすら思う。
その部分の脚本が良くないのか??
あと、前半の大和艦長は別の人が良かったな。。中井貴一は良かったけれど。
作品最後の方も様々なエピソードが時系列ごちゃごちゃに出てきて、???って感じだった。
有村架純も???
雪風の活躍、乗組員の覚悟、その晩年って話だけでとても感動するので、
それ以外の組み立てが本当惜しい。
もっともっと良い作品にできただろうにというのが一番な感想でした。
会場はほぼ満席でしたが、本当に見てもらいたい若い世代のお客様が皆無でした。
エンドロールには曲は無く、
波音と汽笛だけというのはとても良かった。
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