雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
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英霊たちに捧ぐ
戦後80年という節目ということもあり、戦争系の映画も出揃った今夏。やっばりだけどミリオタが些末なことに怒り狂ってレビュー下げてますが、私はいいなと感じたし、戦争のこと全然わかっていなかったと恥じました。
戦争をわかるとは何か?毎年、判を押した様に反省したフリをすることではなく、先の大戦を冷徹に俯瞰し、失敗の本質を見極めることでしょう。戦争を望んでいるひとなどいない?ロシアやイスラエルの現状を見てそれを言えるひとは、ただのロマンチストでただただ無責任なひとです。
苦しすぎる戦渦を前の世代は生き抜き、我々に託してくれた。それをあとの世代にどう受け継ぐか。
艦隊戦はこれからの近代戦では行われないでしょう。あの頃の戦記は現代戦には通用しないものになるでしょう。ここが映画としてのスペクトルにはなりますね。
激動を生き抜き、戦後、引き揚げ船となった雪風に想いを馳せるのもいいのではないでしょうか
ちなみに松竹でも駆逐艦雪風という映画あるみたいですね。何となくコメディぽいかな
期待度△鑑賞後の満足度○ 戦後80年という時機に合わせてこの映画を製作したのだろうけれど、私には此の不沈艦に世界情勢という戦場における日本の今後の行き方・在り方がダブって見える…穿ち過ぎかな?
①「雪風」という不沈艦があったことを初めて知りました。鑑賞前に「雪風」について少々調べました、やはり映画は勉強になりますわ。
②奈良のローカルな映画館でも、子供向けやファミリー向け映画、或いはアニメ映画でもないのに満席近く(年齢層高かったけど)、タイミング(戦後80年)もあっただろうけど、戦争を知らない世代でも普通に80年前の日本であったあの戦争に想いを馳せられる日本人であれば泣けるよな(鼻を啜っていた人もいた)、という映画。
③戦争映画としては悪くはないけれど(VFXはもひとつだったけど)佳作とか秀作とかいうほどではない出来。
ラスト近く突然海上自衛隊のプロパガンダかと思わせて興醒めだったけど、撮影には全面協力を得ただろうから其処は大人の事情で…
④竹野内豊はTVの『あんぱん』でもそうだか、無表情で物静かながら沈着冷静で判断力なwisdom(適切な日本語が出てこないので)に富んだ中年男を安定感たっぷりに演じられる俳優になってきたな。
⑤ただ、本作に限ったことではないけれども(本作はまだ当時の日本の指導者の愚考や非人間性を結構全面に押し出している姿勢は評価できる)、太平洋戦争映画を作る時、殆んど必ず太平洋戦争で酷いことになった日本を「被害者」目線で描いている。本当は「加害者」なのに。
今年太平洋戦争戦争終結から80年後のという節目の年だという意識もあったのか、主にNHKで太平洋戦争特集を何本も観てしまった。
自分も歳をとったせいか若い頃のみならず数年前と比べてもかなり堪えた。
何という悲惨・絶望・苦痛
サチとハチ
印象に残ったのは、犬と猫、そして中井貴一だけ
戦時下とは思えない丸々と太った柴犬、現実感が皆無ではあるが可愛かった。
雨に濡れるそぼる子猫、配慮はされているだろうが、かわいそうで仕方なかった。
劇中で空気が変わったのは、沖縄に向かう前の中井貴一のシーンだけ。
感想は以上。残念ながら自分には合わなかった。
壮大だ しかし平均普通作品 尺を感じさせない良さは十分。
本作を 8月15日の翌日に見る意味は認める。相違ない意義が有る。
良かった点
・脚本はなかなか良く その規模感においてそこそこ魅せる
・1点を除きリアル感があった。その一点が問題
・平和の大切さが 少し🤏わかる
・なかなか 駆逐艦 描いた作品は少ないから 知識的に良かった
・売れてる書籍で『敵軍を・・せよ』というのがあって 俺的に胡散臭くて 恐れてた。
結果はスクリーンで確認を❗️どうかなぁスクリーンで確認するしかない❗️
・神奈川日吉の 陸の連合艦隊司令長官【出てこないが 豊田副武】に触れたのは正論。
イマイチな点
・奥平大兼さん 髪の毛長すぎ 旧日本軍で そんな若造は新兵レベルではいない。
役作りできなかったの❓
他の兵隊 主役級も長髪だがギリセーフ。しかし 全てをひっくり返す長髪 落胆😔感がでかい お遊び❓前髪垂れてるし
・艦長竹野内豊 先任伍長玉木宏 が架空の人物だけに 若干ですがええカッコしい。に見えた。
戦艦大和と命を共にした 伊藤整一の描写は良かった。
疑問な点
・當真あみ 田中麗奈はわかったが 有村架純はどこに出てた❓あと 橘ゆかりさんは『避暑地の猫』の人だろか❓
・結局 アメリカ🇺🇸さんは 雑魚の駆逐艦は見逃したということか❓武士の情け❓
有料🈶パンフは かなり良いよ マニアックにならない程度に知識が載っている。買っても損なし。
あっ 俺の基準は 『男たちの大和』と『永遠の0』です。
両方とも劇場で複数回見て泣いた😭
俺がジジイになったのか? 或いは 令和流マイルド作品故か?多分前者だけども・・トホホ😢
ガキの時 テレビ📺で観た 『二百三高地』ほどの衝撃🫨もなく
特に心震わされることもなかった。淡々と観ました。
まあ全員観客大人だから
🧑長髪オーライ ホントは当時は軍隊に限らず大部分の人坊主🧑🦲だって全員知ってる前提です。
あっ 他の方のレビューで覚醒しました。復員船のスペースがありすぎです。令和版ゆるふわ戦争映画。
控えめながら良い作品
戦後80年・記憶との闘い
「普通がいいなぁ」
大日本帝国海軍陽炎型駆逐艦第8番艦・雪風。昭和15年1月就役。太平洋戦争開戦後、連合艦隊の主要な作戦には必ず名を連ね、その全てから生還したことから「幸運艦」として名高い。
特に5代目艦長・寺内正道は、選局が逆転されてから坊ノ岬沖海戦(戦艦大和特攻)まで、戦争後半の激戦を経験しており、連合艦隊の終焉を見届けている。
本作は、史実を基にしたフィクションであり、雪風乗組も架空の人物名で描かれている。また、一部時制も史実とは異なる。
雑感としては、映画というより、ドラマとして描いた雪風に思える。分かりやすく描くために実際よりくだけた描き方をした苦慮の痕が窺える。当時から「幸運艦」として知られていた雪風だが、その強運は持ち合わせたものではなく引き寄せたものだとする証言がある。元々艦内清掃や整備の徹底に厳格なことで知られた帝国海軍だが、雪風はその中でも艦内清掃が行き届いていたらしい。また、劇中でも描かれているように、碇泊中にも関わらずいつでも動けるように艦内の烹炊場(炊事室)は稼働させていた。こういった細かい積み上げを怠らなかった実に日本らしい艦ともいえるのである。しかしそれを全て見せると話が散らかるので、乗組の顔として先任伍長・早瀬(演:玉木宏)を登場させ、彼が先任の立場から艦内を忙しなく動き回る演出は雪風の雰囲気を出すのに一役買ったと思う。そして寺内艦長をモデルにしたであろう寺澤艦長(演:竹野内豊)も、実際の秘話を取り入れながら「生き残るべくして生き残った」雪風と、海軍兵学校の同期の戦死に胸を傷める人間くささが醸し出されていて個人的には好感が持てた。また、中盤のまさかの展開に自分としては虚をつかれた思いがし、しばらく呆然としていた。
それだけに勿体ないのがVFXと「強すぎるメッセージ」だ。戦闘シーンはミッドウェイ海戦から坊ノ岬沖海戦まで、後半の主な海戦は全て描かれているが、ひと目でCGと解る挙動に入り込めなかった。特に坊ノ岬沖海戦、戦艦大和の最期は演出自体も「男たちの大和」や「アルキメデスの海戦」の方が上で、かつ実際の撃沈の様子とは異なるのは如何なものか。もう少し予算というか、力を入れてやって欲しかった。
また、こちらはもうどうしようもない問題。戦後50年を経た辺りから、やたら登場人物に平和や生命の尊さを訴えさせる描写が増えたように思う。個人的にはこれは逆効果で、むしろ「日本のいちばん長い日」(1965)のようなドキュメンタリータッチで淡々と事実を伝える方が後々まで刺さるのであるが、そういう描き方をするとお客さんが入らないのだろうな。終盤はメッセージ性が強すぎて少し引いてしまったが、やむを得ない。
もう少し戦闘シーンが激しければという気持ちはあるが、悪くはないと思う。
それと、「ゴジラ-1.0」を事前に観ておいた方がいい。
最高にいい映画でした。
命より大切なものは無い‼️❓愚かな戦争の歴史から目を逸らすな‼️❓
まぁ地味だけど史実だからと思っていたらフィクションなんかい!
悪くはないと思う。だけど私の心に届くものがない。
無駄死には武士道にあらず
大本営のヤケクソとも思える無謀な作戦の中で、1人でも多くの若い命を未来に残そうとする男たち。
彼等は、戦死することを恐れているのではない。意義も名誉もない無駄死は、武士道を全うできない。そのことが残念でならないのだ。
フィリピンが陥落した時点で、99%勝算がない。それでも戦争を続行するしか道がないというのは、投了ができない将棋を戦わされているのと同じ。飛車・角を取られ、金銀1枚づつしか残っていないのに続行しなければいけないとしたら、地獄でしかない。
当時の国際社会に停戦を調停する力もないし、連合国が停戦する気もなかったのはわかってはいるが、どうにかならなかったのか。
日本の未来に希望を託して散っていった人々の冥福を祈りたい。
こういう気持ちになる作品でございます。
どの世代に見せたいのか…
今の日本は、若者達の犠牲の教訓のもと成り立っている
お盆休みに是非観ていただきたい映画。色々と考えさせられました。海戦映画好きもそれなりに満足できる仕上がり。泣かせるシーンが多めです。竹野内豊演ずる艦長の戦闘シーンでの指揮がカッコイイ!難点は対空掃射シーンが同じ物を使い回してたのが残念…あと、栗田と小沢がイメージと違ったのが少し残念。あと、有村架純が最後だけちょろっと出てきて、ええとこかっさらっていったのが何やねん!となる。
ただ、当時この無謀な戦争に駆り出された人々の無念を考えると涙なくしては観れませんでした。一億総特攻とかアホすぎる…今現代を生きる私達は彼等に生かされ未来を託された。
頑張らねば!と勇気もらいました。盆明けから仕事がんばれそうです。
いい、映画です。
生きて還すことが存在意義
雪風という駆逐艦を知るきっかけとなった作品になった。
似たようなカットが多くて、それを繋いで構築したような
作品になっていると感じる。
もっと雪風における日常というか(戦時だから非日常かも)
生活というか、そこを掘り下げてほしかった。
そこから玉木宏演じる早瀬の矜持や、それがどう雪風の
乗組員の文化醸成につながったのか等、
竹野内豊演じる艦長 寺澤がさらっと話して終わりではなく
あくまでも雪風と雪風に乗る人にスポットをあてた
物語を紡いでほしかった。
寺澤と早瀬の家族には話が及んだが、
それよりも雪風乗組員に特化した話がよかったと思う。
ビジュアルもゲームっぽくて今ひとつ。
とはいえ、俳優の演技はよかった。
奥平大兼が玉木宏にビンタ2発をくらうシーンや
當真あみはスクリーンにうつっているだけで眼福。
男ばっかりスクリーンにアップでうつるので、
當真あみは救いだった(笑)
中井貴一はわずかな出番でおいしいところを持っていき、
さらに有村架純はもっとおいしいところをかっさらった
と思う。
でも、早瀬が戦死して以降、ずっと泣けた。
ただ、ラスト近くは無理して引き延ばしている気がして
冗長に感じた。
今年公開された戦争を扱った映画の中でも今ひとつ。
もったいない作品だと思う。
いつものNHKスペシャルかな
40年ほど前の「連合艦隊」、あるいは20年前の「男たちの大和」の形を変えたやつ・・・?
NHKスペシャル(ドラマ)として放送しても良かったレベル。
「ゴジラ-1.0」であれだけのことがやれるのかと思い、今作も期待していたのだが・・・
「連合艦隊」と同じ頃に上映された西ドイツ映画の「Uボート」、こちらは潜水艦の内部に特化した映像作品で、彼我の力量の差をまざまざと見せつけられたように感じたが・・・40年後にまだ「連合艦隊」かい、と言いたくなるほど(中井貴一のデビュー作、今作で伊藤誠一大将役だったのは、感慨無量の感もあったが)。
駆逐艦「雪風」と言う、特定された艦を題材にしているなら、もうちょっとやりようがあっただろうに・・・・
構成として、先任伍長(最古参の下士官)、伝説の?寺内艦長、ミッドウェイから生還し配属された新兵、邦画に付き物?銃後の女の子等・・・
もうこれだけで、いつものやつだなと・・・
最期は・・・これまた40年近く前の層雲峡SOS事件のカセットテープかなと・・・
題材はいいのに、残念な印象。
後はグチでしかないが・・・・
冒頭のミッドウェイ・・・雪風が題材なら、雪風視点で描きましょうよ。
なんでいつも航空機目線なのか。しかも数年前に見た米映画「ミッドウェイ(2019)」より見劣りする描写?
(ミッドウェイも褒められたものでもなかったが、勘所は抑えてある)
そもそも、三隈乗員の救助、(朝潮型駆逐艦の記憶だったので)雪風はいたっけ?と思い、調べると荒潮、朝潮とある。作劇上のフィクションか?
最期に艦上での相撲のシーンを入れていたようだが・・・・
あれは、駆逐艦の日常風景として本編で描くべきものでは?
そもそも、「雪風」と銘打ちながら、具体的な艦隊生活が希薄のような。
魚雷発射管もアップ過ぎて、駆逐艦の中での位置関係、装置の全容もよく分からず・・・・
「タイタニック」なんて見せるべきところは全部見せているのに、少しは見習ったらどうか。
なので、不幸な出来事があっても、まったく感情移入ができないと言う・・・
しかもえらく、ファンタジックな演出で・・・・
対日戦を描いた米国ドラマの「ザ・パシフィック」など、ちょっとしたエピソードと数発の銃撃戦で、あっと思わせる演出があり、これまた雲泥の差を感じるところ。
時系列がよく分からなかったが、確か戦闘中?なんとも緊迫感のないシーンで、邦画ならしょうがないか、と諦めの境地・・・
戦局をあれこれ地図で説明する割には、個々の戦闘がなんなのかが、よく分からない。
みんな知ってる栗田長官など出す暇があるなら、横須賀から呉へ退避させる空母信濃の護衛で、ひと悶着あったエピソードをやるべきではなかったか。
あれこそ「雪風」にとって身近なエピソードに思うのだが・・・・
一駆逐艦長が連合艦隊司令部が考えるような戦略を口にするのに、ちょっと違和感が。
空母の護衛でさえ、(歴戦の駆逐艦長の意見が重用されず)空母艦長の指示を受けているくらいなのに。
そのサマール沖海戦(レイテ沖海戦)
戦闘の経緯がまったく描かれておらず・・・再現する予算がなかったのか?
帝国海軍戦艦部隊の最初にして最後、最大の見せ場なのに(山崎監督なら、色付けてくれたかも)。
また、止め画のような空母が横を向いていたが、追撃戦なのに、あんなふうに見えるのか?(雪風視点だとどうか分からないが)
何かにつけて雑な感じが否めない・・・
ヤマ場のはずの?天一号作戦
大和の沈没シーンが・・・
もうちょっと工夫できないものか。これも雪風視点で作るべきと思うのだが。
映画「アルキメデスの大戦」もいいとは言えなかったが、新しく作ったのにあの映像・・・
実写で大和の映像なんて数多く残っているのに、あれをAIで合成したほうが、面白いものができそうな気も。
燃料片道分で・・・は、「またかよ」と思ったが、追加で往復分になっていたのは良かった。
さらに、あの時は沈没艦の乗員救助は行わずに雪風一隻でも沖縄に突っ込む算段だったらしいので、その辺の葛藤もなく救助活動となっているのが、戦闘艦たる振る舞いもなく終わった感じ。
そのほか、前の大阪万博を出す意図がよく分からない唐突感。
戦後の復興を表すものらしいが、世代じゃないので全くピンと来ず・・・
これまた、今作の最初と最後で似たような映像の繰り返しで、本編同様に退屈する。
戦闘シーンも同じアングルの機銃掃射。
「ミッドウェイ(2019版)」のほうが、上手く描写されていたような?
「男たちの大和」より、若干マシかもしれないが。
作戦参謀絡みの描写は蛇足もいいところ。
駆逐艦は「何でも屋」として酷使されているのだから、それを描写すればいいのに、いつまで上から目線のシーンを入れ続けるのか。
そのくせ、本質的な大本営の話までは言及せず(上級将校たちの無能さ加減は描かず)。
こういう時に限って、マスコミがいいだけ煽ってきたことは、頬かむりだったりする。
(他の邦画ではマスコミ関連がちょくちょく出てくるが)
艦長は、ゴジラ-1.0に出ていた雪風艦長のほうがピッタリに思えたが・・・・
(今作では、大和艦長?)
呉に帰投している雪風の画が、いつも同じなのはいかがなものか(呉じゃない場合もあったが)。アニメ「この世界の片隅に」に出てくる、重巡青葉の帰投シーンなんて数秒のモノでしかなかったが、印象的な画だったなぁ・・・
復員船時代も雪風には必要なのだろうが、これまた取ってつけたようなシーンで・・・
兵隊のほかに一般人もいるなら、なにか説明を付けても良かったような。
個人的には、戦後パートは説明画像で終わらせても良いと思えた。
またフィクション混じりのためか、歴代艦長の肖像を出すような演出もなく・・・
2回目観て気づいたが、この時に艦長、唐突に亡くなっていたのね・・・
中井貴一・松田聖子共演の「プルメリアの伝説」を思い出す(?)
観終わって思ったのは、学芸会「雪風」 (ラストシーンで確定)
観たくもない「ミッドウェイ(2019版)」で口直ししたくなってきた・・・
良ければ数回でも観るつもりだったが2回目以降を観るのはツライ・・・
とりあえず2回目(8/21)を鑑賞(中盤の眠くなるシーンは寝ていた)
・三隈の沈没シーン、本当は頑張ったところなのかも。
(ミッドウェイ海戦での、三隈の部隊の話はあまり出てこない・・・これも栗田艦隊)
・中井貴一の出てくるシーンは緊迫感があり、これは中井貴一成長の物語なのだと思えば、腹も立たない?
・雪風を多少でも見られる点で良しとしましょう?
・エンドロールは、「海ゆかば」が流れるのが、何より一番しっくりくると思うのだが。
(まぁ、絶対やらないと思うが・・・)
魅力も見ごたえもある作品だが、、、
雪風鑑賞。まず最初に言うと映画館で観る価値は十分だと思う。ただ良い面が多い一方でモヤモヤする点も多い。
所作、時代考証は誠実な仕事、小物までよく作られてた。ただ万事あんなに小綺麗でなはく、薄汚れて汚かったとは思う。
一方、演技に引き込まれる場面と急に現代人的な価値観で語り出す場面の雑な継接ぎがなんとも居心地の悪さを感じる。
また海軍は雪風に過酷な運命を課す存在であるのに誰にも責任が無く、まるで被害者のように、運命に必死に抗う悲劇のヒロインのように描かれる。
登場人物もとってつけたような武士道を匂わせる現代人が転生したような艦長。私的制裁や体罰、階級社会が一切描写されない民主的、家族的な和気藹々とした乗組員。どちらも当時の世相や、軍隊の在り方と全く合致しない異様さに見えてしまう。
加えて戦争遂行の主役のように扱われる何とも複雑怪奇な海軍。海軍の批判に値する部分は殆ど捨象された非常に偏重した描写であると言わざるを得ない。
協力した海上自衛隊に忖度するのは分かる。
極右極左に絡まれたくない大人の事情も分かる。
だが、こういう曖昧で玉虫色の判断しか出来ない政治家や軍人が先の大戦を引き起こしたのではないの?映画、メディアとしての反省はそれでいいの?貴方達も歴史の反省の当事者性を持つべきですよ?と思ってしまう。
より明確なポジションをとり、作中に自分達の右左両翼に対するアリバイをねじ込んだり、お説教めいた綺麗事を演者に言わせない作品を作って欲しかった。
あとは単純に、邦画全般が演技や情景ではなく、台詞に頼りすぎる癖がこの映画にも出ていた。
それに加えて邦画の戦争映画でもはや義務のように盛り込まれたどこから目線かわからない説教。
それがせっかくの良い題材、役者の演技、考証や昔の戦争映画を彷彿とさせる緊迫したシーンの良さを損なっている。
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