「驚くほど面白くなかったです。」雪風 YUKIKAZE さくらすさんの映画レビュー(感想・評価)
驚くほど面白くなかったです。
評判が良かったので楽しみにしていたのですが、驚くほど面白くなかったです。
1.脚本がつまらない
この作品全体の印象を一言で表現すると「散漫」です。
登場人物が多いのは仕方ないにせよ、話があちこち飛び、また時間がどんどん飛ぶので、戦争の経緯、雪風の戦歴などがある程度頭に入ってないと「何が何やら」となってしまうのでは無いかと。
この映画を通して、何を言いたいのか、何を伝えたいのか?自分には散漫すぎてよくわかりませんでした。
2.低予算が透けて見えるVFXとカメラワーク
この映画を見て、最初に覚えた違和感が「カメラが近い」という点です。
全体を通して、引きの画像、画面を広く使うシーンが殆どありません。
(唯一印象に残っているのは、友軍艦沈没後に波間にプカプカ浮いている水兵さん)
小さいセットを作る程度の予算しか割けなかった。CGにもお金をかけられなかったというのがよく分かります。
何人かの方のレビューにもありましたが、艦隊全景のチャチっぽさに加えて、雪風の停泊シーンでは正面からのカットしか使わない。
加えて申し上げるなら、救助シーンや戦闘シーンの同じカットの繰り返しについても、最後の方が思わず笑ってしまいました。
対空戦闘の高射機関砲のシーンなどはその最たるもので、せめて背後からの1カット(敵攻撃機に向けて射撃するシーン)を入れる程度の画面切り替えでもかなり印象が変わったはずです。
3.くだらないエンディング
ご覧になった方がどのような感想をお持ちになったかわかりませんが、エンディングで登場人物が雪風艦上に集合するシーンで「あとは頼んだぞ」とやったのには、ほとほと呆れ返りました。
こんなものは映画全体を通して観客が感じ取ればいいもので、あえて言葉にして伝えてきたのは客を小馬鹿にしている様にしか感じ取れませんでした。
4.その他、細かいところ
当方、祖父母の代が当に戦争に直面していた世代です。
当時の帝国海軍軍人(主に水兵さん)の写真などはそれなりに見せてもらっておりましたが、皆さん坊主頭で長髪の方は皆無でした。(士官の方には長髪の方もいらっしゃったようですが・・・)
映画全般を通しての時代考証にも違和感が残りました。(軍事関係には詳しくないので、誤解だったらごめんなさい)
以上、好き勝手書かせていただきましたが、期待が大きかった分失望の度合いもかなり大きなものとなりました。
雪風を見て、感動した、面白かったと感じた人がご覧になったら不快に思われるかもしれませんが、その点何卒ご容赦ください。
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