「戦争の新しい見方ができた」雪風 YUKIKAZE ささきさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争の新しい見方ができた
雪風の存在は、2、3年前くらいに、NHKだったと思うが特集番組で初めて知った。当時の乗組員だったご存命の方々のインタビューは大変貴重なものだった。当時不沈艦と言われた花形の大和に乗りたかったが、雪風に乗ることが決まった時は残念だったという。しかし、その雪風が戦後も沈まず、大和が沈む時には乗組員を救助する側になるとは。その番組で艦長のすごさにも感動した。映画でも描かれていたが自分の命も顧みず頭を外に出し、舵の方向を足で蹴って右左と指揮する。その指揮のもとに小回りの利く雪風は魚雷や弾丸を次々と交わしていく。こんなすごい艦長がいたんだと初めて知った。これはいつか映画にすべきと思っった。
実際の映画では、艦長のすごさをもっと表現してほしかった面もあるが、とても良い映画だったと思う。片道燃料で死が必至の特攻隊の姿にも武士道。私たちも必ず素晴らしい日本をつくりますと思ってきたが、今回の映画で往復の燃料を積むことを懇願した雪風艦長。その思いは、雪風は海に投げ出された者を救う務めがあるから。それも素晴らしい武士道。日本を守るために命を捧げる究極の選択もあるが、生き残って投げ出された命を救うという選択も武士道であるのだ。今回の映画は新しい戦争の見方を教えててくれた。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。