「海戦もの、伝記もの(主人公の名前が寺内正道さんで無い)、海難救助もの、どれも中途半端で、何とか取り繕った印象だった🌊」雪風 YUKIKAZE 𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞さんの映画レビュー(感想・評価)
海戦もの、伝記もの(主人公の名前が寺内正道さんで無い)、海難救助もの、どれも中途半端で、何とか取り繕った印象だった🌊
マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、栗田ターン、坊ノ岬沖海戦(大和の沖縄特攻)が描かれている(みたい)ですが、戦場を俯瞰で映す事は無く、どの戦闘も操舵室の号令シーンと対空砲の稼働を観ているだけで、艦隊戦を観たい方にはお勧めできません。戦況は若者のナレーションで説明します(中井貴一さんがいるなら、中井さんのナレーションの方が良い気がしました)。かと言って海難救助ものかと言えば、徹底して描く訳でも無く違いますし、中途半端な印象です。台詞の「ミッドウェイ」のイントネーションが違う気がします。艦長がハッチから顔を出して、目視と三角定規で爆撃位置を予測して、操舵者を蹴って回避を続ける有名なエピソードは、台詞で説明するだけで映像の中で神憑りに避けていく様を映像で観せるのは諦めた感じでした。他の艦の乗組員が雪風の塗装を剥がして、お守りとして持ち帰ったエピソードはありません。海難救助映画でも無いので、終盤の現代パートは蛇足に感じました。歌を流してから波音のエンドロールを流しますが、歌の時にエンドロールを流して欲しいですし、ダラダラとして余韻も何も無いので苛つきました。竹野内さんより玉木さんの方が人間味のある話し方なので、今回は玉木さんを艦長して救助しまくる映画の方が個性が出た気がします。戦争の悲惨さも特に感じず、昨今の政治経済を反映した映画だと思いました。良かったシーンは特攻機に向かって頼んだぞーと手を振るシーンと、あと當真あみさんが可愛かった事です。あまりにつまらないのですが、もしかしたらADの山田さんに押し付けて、本来の監督は逃亡したのではないでしょうか。主人公の名前は寺内正道さんのはずですし、所謂アラン・スミシー的な産廃では無いでしょうか。