「ファースト世代。驚きとニヤニヤが止まらない80分!」機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)
ファースト世代。驚きとニヤニヤが止まらない80分!
ネタバレ有。
話題の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX (ジークアクス)』、TV放送に先駆けた劇場公開に参戦。
わたしも1979年4月放送の『機動戦士ガンダム』(以下ファースト)の直撃世代。
土曜日夕方17時30分の初放送も観た記憶があるのですが、幼稚園児にはストーリーが難解で1話完結で単純明快だった前番組『無敵鋼人ダイターン3』ようには熱中せず、18時からの戦隊シリーズ再開第1弾の『バトルフィーバーJ』目当てにチャンネルを合わせていた感じでした。
因みに当日は17時30分『ガンダム』はじめサンライズ制作ロボットアニメ→18時00分『戦隊ヒーローシリーズ』→18時30分『タイムボカンシリーズ』→19時00分『まんが日本昔ばなし』→19時30分『俺はあばれはっちゃく』→20時00分『8時だョ!全員集合』→21時00分『Gメン‘75』→22時00分『テレビ三面記事ウィークエンダー』…TV黄金期、実に豪華&贅沢でしたね。
そのあとの1980年頃からの『ガンプラ』ブームからすっかり没頭。
平日夕方帯の再放送で再チェック、81年3月から全3部で公開された劇場版も完走。
もちろん「ガンプラ」も1/144、1/100、1/60のMSV含め全スケール全種類購入、コミックボンボン連載の『プラモ狂四郎』、『ホビージャパン』を読み漁る、完璧【ガンダム少年】でしたね。
6年後の『機動戦士Zガンダム』(1985)、1988年公開『逆襲のシャア』、1989年のOVA『0080 ポケットの中の戦争』まではフォローしておりましたが、2002年の『ガンダムSEED』は乗り遅れてしまい本日に至る次第。
公開前には今流行りのマルチユニバースと報じられ、自分の好きだった「ファースト」がどれだけ改変されているか不安でしたが、とにかく観てみないとはじまらないので劇場へ。
鑑賞終了。
自身を鼓舞して鑑賞して大正解。
ファースト信者には賛否両論あるかと思いますが、わたしは大賛成ですね。
「あの時のシャアの一つの判断」の違いだけで、歴史が大きく変わっていくストーリー構成が実に素晴らしい。何度観たファースト第1話のナレーション、SE、劇伴、セリフ、動きまで完璧に最新技術でトレース、最初の10分だけで鳥肌モノの感動でしたね。
たぶん脚本会議は、楽しく盛り上がったことだと思います。
シャア以下、マ・クベ、デニム、ティム・レイ、ワッケイン、カムランなどの脇キャラも再登場のなか、一番の衝撃はまさかまさかのファースト39話のみ登場のシャリア・ブル大尉の大フィーチャー。彼専用のモビルアーマー「ブラウ・ブロ」の活躍を45年後大スクリーンで鑑賞するなんて驚きとニヤニヤが止まりません。
1年戦争が終わった5年後の「サイト6」の描かれ方、特に平和を取り戻した日常がわれわれの世界との地続き感があって実に良いですね。
新キャラもいい意味でファーストに縛られない自由で躍動感があり、リデザイン、再設計された「ザク」をはじめとするモビルスーツも、思わず40年ぶりにガンプラを買いたくなるほどリアリティ感、説得力あるデザインに生れ変わって痺れました。
物語が進むうちにアムロ・レイをはじめとするお馴染みのキャラクターも登場するかと思いますが、どのようなシチュエーションで登場するのか、そしてあの人は登場するのかと想像するだけでも、子ども心に帰れますね。
ほんと、本放送も楽しみです。