「結構面白かった」名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック) meさんの映画レビュー(感想・評価)
結構面白かった
私は、相棒や科捜研の女の脚本家の櫻井さんが手がけた「ゼロの執行人」が苦手だった。
しかし、今回の映画はトリックも犯人だと確信するとっかかりも、しっかりしていた。なぜ鮫谷警部が殺害されなければならなかったのか、雪崩の謎、以前の事件や刑事訴訟法の改正それらすべてが終盤に向けて収束している。本当に良い脚本だったと思う。
今回の主人公は、毛利小五郎の声優、小山力也だと思った。今まで、毛利小五郎と言ったら神谷明だった。毎回毎回の映画でどうしても声が合わずしっくりこなかった。けれど、違和感が無くなった。それは毛利小五郎が、真剣に事件を解決しようとしているという姿勢が神谷明の毛利小五郎の像に合致したからだと思う。また、安室透の声優も交代したが、その違和感もなかった。
今回の映画は、声優が変わったお目通りとかそんな分陰気も感じる映画だった。公安や長野県警、毛利小五郎の過去、様々な要素を一つの映画にして、きれいにまとめたのは本当にすごいと感心した。
以下、良い点を細かいところを書いていきます。
・まず、映画の冒頭で犯人が逃走するシーンでライフルバックを携帯していないことに驚いた。ライフル弾だったのでまさか作画ミス?とかとも考えていたが、それも伏線になっていたのでいい意味で裏切られた。
・次に、毛利小五郎について。鮫谷警部が殺された時、同窓会殺人事件でもあそこまで取り乱した毛利小五郎は見たことがなかった。解釈違いかとも思ったが、同級生以上に長い間付き合ってきたのだ、あそこまで取り乱すのも納得できた。そして、コナンに行った「遊びじゃないんだ」との言葉についても、鮫谷警部との関係と自分でこの事件を解決したいという真剣さを感じ取ることができた。そして、その毛利小五郎の覚悟にコナンが応えて時計型麻酔銃を使わないところも好感が持てた。
・また、毛利小五郎は銃の腕がぴか一という個性があったが、14番目の標的以降あまり活躍するシーンは見たことがなかったが、今回、その活躍シーンを見ることができてうれしかった。
以下、少し良くない点
・元太と光彦を犯人とを争わせたシーンで、密猟をしているかもしれないからそれを止めに行くというのはさすがの小学生でも銃を持った相手に行くことはしないのでは?と不思議に思った。単に、元太と光彦が雪山ではぐれて、銃声が聞こえて、蘭たちは心配して銃声の方へ行き、元太たちは猟をしている人だと思って銃声の方へ行き、犯人と会うというような違和感のないような感じならよかったなと感じた。
・また、終盤での銃撃シーンで、パラボラアンテナの付いた観測車が登場するシーンがある。そのシーンで最初に、犯人がその観測車の鍵を奪い逃走する。その際にあやふやで正式名称を忘れてしまったのだが、「○○観測車で逃走する気だ」と言って、コナンたちは犯人を追うこととなる。そして、警察が犯人の乗り込もうとする観測車に銃撃しパンクさせる。その際に犯人は「○○観測車が!」と言うのだ。私が言いたいのは、ここで正式名称で言う必要があるのかということだ。緊迫した状況下の中、わざわざ長い正式名称などを言わずに、「あ。車が‼」とか言えば、観客に伝わるのではないか。
・最後に、作画である。コナンと蘭とが警視庁に赴いた時がよくわかると思うが、蘭の脚が細すぎる。もう少し違和感のないようにしてほしかった。
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