LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族のレビュー・感想・評価
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なぜ低評価なんだ?
昔からあらゆるルパンを観てきたが、今回初めてルパンの映画を劇場で観た。
現在のバージョンは所謂ファーストシリーズの劇画調テイストで硬派路線だったので僕自身はすこぶる満足した。
サイケデリックで外連味溢れた怪奇小説風の物語を絶妙に現代風にチューニングしてるのは良いが、今悪い意味で流行ってるらしい伏線回収なのかフラッシュバックが多すぎて些か幼稚でちょっとげんなりした。
あとはもう少しバッドトリップしたような感覚があっても良かったかな。
折角ルパンは毒を喰ってるのだし、どこまでが本当でどこまでが嘘なのか?虚実混じったストーリーの方がテイストとして合ってたような、スジが多少合わないやり過ぎくらいが丁度良かったような。
そう、この映画は観るドラッグであり、昔々の007のような荒唐無稽なアクション映画でもあるのだから。
あとは、え?どこが?と言われるかもしれないが、個人的には鈴木清順みがあった。
多国籍で異国情緒があって、敵が堂々と名乗り出て戦おうとする滑稽さやサイケデリックで外連味たっぷりなのに物語が絶妙に小ぢんまりとした感じが。
ムオムのキャラ造形は元々猿人だからか人一倍ヒト科にこだわる滑稽さが面白かった。
哀愁溢れる改造人間たち、特にヤエル奥崎は素晴らしいね。
同じガンマンキャラの次元をちょっと喰ってたし。
ムオムの不死の謎も昔ながらの劇画アニメ特有の荒唐無稽で捻りが効いてて良かった。
そうそう、この嘘くささが良いのよ♪
ただ、一つ難癖をつけさせてもらえば‥
ルパン一味、およびとっつぁんのキャラデザがカッコ良すぎるくらい(笑)
低評価の謎は多分現在の売れ線であるポップでお優しいルパンとは真逆だからなのだろうか?
それとも、ルパンとはこうでなくてはならないという頭カチコチ原理主義者が増えたのだろうか?
たまには潔癖なディズニーランドじゃなくて、ゲテモノだらけの見世物小屋も良いものだよ(笑)
ルパンの映画として観ると
小池ルパン最終作どうしてこうなった
コミカルな2ndシリーズよりもハードな1st(それも大隅正秋演出)シリーズのルパンが好き。宮崎駿のカリオストロも面白いけど渋い複製人間の方が好き。TVSPはダークなワルサーP38が好き。そんな私にとって小池健監督のOVA『次元大介の墓標』は素晴らしかった。またこんなハードでカッコいいルパンが新作で見れるなんて・・・と狂喜した。あれから11年、小池ルパンが劇場公開作品でフィナーレを迎える、それも複製人間に繋がると聞いて楽しみに見に行った。OVAより劇場版の方が予算も潤沢な筈である、ところが・・・・。本当に色々な意味でゴミのような映画だった、次元、五右衛門、不二子の見せ場は皆無、ただ苦しんでるだけ、ルパンも行き当たりばったり、敵の魅力も皆無。主役のルパンよりヤエルの戦闘シーンの方がよっぽど多い。脚本はTVSP後期の駄作と同レベル、何で傑作揃いだった小池ルパンがこんな事に。金曜ロードショーのTVSPが後期つまらなくても、もはや慣れて驚かなくなっていたが、小池ルパンでこれは期待が大きい分落胆も激しい。複製人間への繋げ方も雑。これなら直前の「銭形と2人のルパン」を広げて映画にした方がいいと感じました、この偽ルパンを複製人間の冒頭の処刑されるルパンにすれば良かったし。
私は好きやね
小池ルパンが無い世界じゃなくて良かった…ということだけでも劇場版は既にご褒美なんです。
ムオムに伝統派空手の型、サンチンを持ってくるセンスはもっと評価されてほしい。こういう外連味の集合体ルパンワールドに一本ハードボイルドの芯を濃い目に通した小池監督ほかクリエイター陣に感謝です。楽しかった!
ハードボイルド ルパン最終作
初めに
このシリーズ、全部映画館で観た(銭形と二人のルパンはもちろん配信で)が、今作も面白かった
ただ、不評入れる人の気持ちもわかる
まず宣伝方法が悪いよ
30年ぶり2Dルパン劇場作品と宣伝したら、続き物だと思わないし、このシリーズがハードボイルド強めでコメディ要素が少ないのも全く伝わらない
マモーで余計な期待持たせたのもダメ
マモーは完全にオマケ
あと、もはやオカルトっぽい内容になってるのも受け付けない人がいそう(今までは一見不可思議でも、最後にはある程度現実的な解決、すなわち手品や未知の科学を見せてた作品が多いが、ちょっと非現実的な要素あり)
話を戻して良い点を挙げていこう
・敵や背景描写が奇妙だがかなり独創的。もはやホラー。
・ルパン一味やとっつあん以外も結構活躍する(特に、ヤエル奥崎はもはやメインキャラ以上に活躍)
・多少非現実でもマモー関連ってことを考えると、納得する気もする(?)
・真面目にやってるんだけど、なんか笑えるシュールシーンあり
・ストーリーは相変わらずハードボイルドでスタイリッシュ
・声優も含め、マモーの再現度は凄い(ただしオマケ)
上記以外の悪い点も挙げておく
・どう考えても、とっつあんが、複製人間に繋がらない。あの、とっつあんになるとは思えない。
・シリーズが終わるみたいだから仕方ないけど死なないで欲しいキャラがいた
・序盤に前作までのあらすじが流れるのは良いが、どうみてもホークが死んだと勘違いする内容なのはいかがなものか。ここだけ観て内容を覚えている前提。
・サリファの存在は説明不足すぎ(○○○○ということはわかるがそれだけでは説明できない動き)
とりあえず今から観る人に言いたいのは、まずは次元大介の墓標を先に観て、合うか合わないかを先に判断して欲しい
他の作品はそこまで観なくても、今作自体は理解できると思う
あと、多少のぶっ飛び設定は許す気持ちで観て欲しい
その辺がクリアできれば、とても面白い作品だと思う
ただカッコよくシリアス
ただカッコよくシリアスに仕上げているが、ルパンシリーズのなんでもありは踏襲してる。ゴミ人間と島民はルール適用外?右衛門の肉削ぎも完全復活で、ヤエル奥崎は火力マンセーサイボーグに成り果てた。昭和のご都合主義ok!
短編劇場版のラインで進めてるから、最初に次元がいつになくマジじゃねえかと言うけどずっと真面目モードだったような気がする。ブレないのok!
ムオム強すぎなのに致命傷ないのは奇跡か不思議か。伏線いっぱいで最後の砲弾一発逆転は昔よくあったテイストで懐かしい。
矢の名手、意味あった?
で、表のテーマは永遠なんてくだらねえ、裏のテーマは武器よさらば、監視社会なのかな。
唯一のホロリポイントは小林清志のクレジット。
好みの分かれるルパンシリーズ
シリーズ物ならそう言って欲しかった。失敗した。
注意:小池監督の手掛けたTV(?)シリーズを観ていないと楽しめない…かもしれない。
映画は基本予備知識を入れずに観る派なので、失敗する事が多い。今回もそれだった。
そもそも、ルパンは無印とpart2、カリ城しか観ていない(2自体いまいちだったので3からは全く観ていない)
それが、30年振りの劇場版と煽られ、B'zの曲も格好良かったので、ちょっと観てみようという気持ちになってしまった。確かにポスターに全てのルパンに繋がる的な煽りはあったけど、特定のTVシリーズ?の最終章的立ち位置だとは分からなかったよ!
正直、色々引っ掛かり過ぎていまいち充分に楽しめなかったのだけど、こちらのリサーチ不足のせいもあるので、評価は手控えました。多分それまでのシリーズを知っていたら、もっと面白かった筈。
ただ、それを差し引いても、 一本の映画作品としては内容が薄い(過去作の説明を除いた本編のボリュームが少ない)ような。
あと、無印以前の前日譚という事らしいけど、明らかに矛盾する部分が多いので、異次元(パラレルワールド)の物語と思う事にします。
カッコイイから良いかあ~
小池健監督のルパン完結!
小池ルパンのカッコ良さ
次元大介の墓標にてマモーの登場を見てから足掛け約11年、待ちに待ったシリーズ完結編がついに映画で観れたコト自体がたまらなく嬉しい。今回もヤエル奥崎を筆頭に敵キャラがみな個性的でもっと各キャラのバックボーンを知りたくなる魅力に溢れていました。ルパンvs複製人間に繋がる前日譚的ストーリーでしたが、このヒットを機に、
この小池ルパンでのルパンvs複製人間のリメイク版を劇場で観たいと思った人は相当いるのではないかと思うので、これで完結といわず、更なる続編として劇場版を制作して頂けないかと願うばかりです。小池ルパンは所謂ダンディズムとリアルとアニメ的表現の絶妙なバランスがとても魅力的で、この世界観は小池監督にしか作り出せないカッコ良さだと思います。
暗め
もったいないカレーのような映画
色々な評判はありますが…。
とても味わい深い作品だと気づく
封切初日の朝、1回目の鑑賞。予告編で登場したムオムの正体、予告編で謳われた「すべてのルパン三世に繋がる」流れに満足した一方で、「これ、大衆受けは大丈夫か?」とほんのり心配を抱えて帰宅。数々のレビューを見て「あーそういう声も多いか…」と受け容れつつも、沸き上がって来たのは、「いや、私は面白かった。もう一度観たい!」という素直な気持ち。
公開から2週間経って2度目の鑑賞。自分の感覚は正しかった。
これまでのテレビシリーズや劇場版で描かれていた「完璧にキャラが仕上がっているルパン一味」はこの大事件を通過して出来上がったのだ、という視点で見ていたらもう楽しくて楽しくてたまらない。(分かる人には分かる例えとして、大ヒットゲーム「龍が如く0」をプレイした後のような気持ち)
ある程度の若々しい成功を収めた後に、とんでもないピンチに襲われた時、どんな発言・行動を取るかで今後の運命・生き様が定まっていくという姿をまざまざと見せつけられた。
小池監督の過去作(次元大介の墓標~銭形と2人のルパン)で素晴らしいエッセンスを加えていたジェームズ下地のBGMも健在でこの世界観を土台から支え、そしてB'zのここ近年の大傑作とも言える主題歌 The iiiRD Eye の爆発力は、次元大介の墓標から足掛け11年、溜まりに溜まったカタルシスを解消するには十分過ぎた。
様々な色眼鏡を外して、この映画の前後を自分なりにイメージする楽しみがある、そんな味わい深い作品だった。
0.5点のマイナスは、ムオムの描き込みが甘い、銭形の等身がブレる、といった作画の部分。日本のアニメ作画の基準はもっと高いところにあると思う。(EDのイラストは最高にカッコイイ、ここの部分のグッズが欲しかった)
そして、伝説へ
懐かしいキャラに会えましたね。三波春夫の歌声が、聞こえてきそうです。
モンキーパンチ氏ですが、当時、ルパンのテレビ放送に難色を示したそうです。それでもスタッフの熱意と、パイロット版を見て、許可したらしい。ただ、ひとつ残念だったのは、銭形警部の扱い。舞台廻しのズッコケキャラ扱いされたのは、心外だったとか。元々、銭形警部は、ルパンを追跡できる、希有な切れ者として登場したからです。
この映画は、原作愛、そしてモンキーパンチ氏へのリスペクトで溢れています。それだけで凄いことだと思います。
お話は、いわゆるエピソード0、ルパン伝説へと繋がるわけですが、私がちょっと気になったのは、モブキャラの皆さん。ゴミみたいな人生背負わされて、ゴミみたいな島に流されて、廃棄物としてあと24時間、お好きにお過ごし下さいね…って言われたら、皆様ならどうします?。今日が最期の24時間だとすれば、何を選択します?。
テレビにかじりついてルパンを見ていた頃、私はルパンでした。私は、私だけの特別な主人公でした。でも、今はどうだろう。マイクラの村人さんでいいや、何処か隅のほうで、モブる人生でいいや。そう思っているような。
…お前の素顔さえ、俺は知らない。
銭形の父っつぁんが、ルパンの顔に手をのばすエピソードが、原作にあります。
皆様は、自分の素顔を知っていますか。
奴はまた、とんでもないものを盗んでいきましたね。
もし、知りたいのなら、映画館へどうぞ。
お宝は灰になっても、私の素顔は、灰になりません。きっと、そこから、伝説は始まります。伝記なんて、私には不要です。
抱かれたものは、すべて消えゆく…
そう、俺の名は…
追記)
金曜ロードショー派と、70's派で、分断してますね。どちらにも属したくない私ですが、如何せん「風魔一族の陰謀」以降は、古本屋で買った原作を、拾い読みした程度。金ロー派の気持ちに、寄り添えません。ごめんね。ただ、この映画は、ルパンの持つ無限の可能性を感じる逸品だと思います。原作の洒脱さと、70'sの熱量に、今の作画クオリティが融合。ある意味、奇跡に等しい、全方位型の仕上がりだと思います。
そうそう、ルパンは時代の申し子だとか。彼が求めるお宝は、時代そのもの。彼が何を手にするのか、それは時代ごとに、私達が求めているものに、他なりません。本作のルパンが、手にしたもの(あるいは決意)を、皆様は、お持ちですか?。
今後、可能性が拡がるかどうかは、御見物の度量次第だと思いますが、この先、チャレンジが続くことを願います。ルパンの素顔は、御見物の数だけあるのだから。
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