「何を述べたいか資格持ちが理解できないのがつらい」LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
何を述べたいか資格持ちが理解できないのがつらい
今年155本目(合計1,696本目/今月(2025年7月度)4本目)。
この作品自体は、小さい頃にテレビでやってたかな、くらいの知識レベルです。
ただ、はじめての方にも理解できるように、いわゆる自己紹介パートのようなものがあること、また、ストーリーにも配慮があり、あちらこちら飛ぶことがないようになっている点は良かったかな、というところです。
良かった点としては、こうした配慮がある中で、かつ単調にならざるを得ない100分ほどのストーリーの中であれこれ仕掛けがあり(だから、2回以上見るとネタバレになってしまう)、そういった点が「やや」コナン的な部分があるところでしょうか。一応、銃撃戦などあるのでPG12という扱いですが、それとて形式的なもので、それほどこう、どうこういうような部分(違法なことを殊更勧めるような発言)はなかったと思います。
一方で法律系資格持ちは言葉の使い方が変で何を言いたいか理解ができず序盤そうそうに詰んでしまうのがどうかなぁ…といったところです。もっともここも、「そこまで言う?」というところもまぁ理解はできるところで、うーん、どうだろうというところはまぁあります(厳密に言えば変だが、そこまで言っていると大半の映画が採点不能になるという論点)。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.8/(島への)上陸の「許可」がない、という発言)
「許可」は行政法(学問上の意味)での学問上の意味で、「一般に国民に認められていない行為を、ある条件のもとでその禁止を解除する行為」をいいます。例えば、医師として開業することは一般に禁止されていますが、医師の国家試験に合格して申請すれば開業することができます。これが「許可」にあたります。
一方、島への上陸や、ある海上を飛行機で航行する行為それ自体は何ら法に触れる行為ではないので、そこで「許可」という単語は「国語的には」ともかく、学問上は変であり、何か配慮がなかったのか…という気がします(ただ、「許可」は行政法上の学問上の用語であると同時に「国語辞典的な」一般的な意味合いも当然持つもので、それをどこまで気にするかは、かなり判断が分かれそう。ここまで言うのも資格持ちくらいしかいないかなというような気もするものの、一部のアニメ(一般的な映画ではなく、アニメ映画)作品では、なぜか極端に法律ワードをバンバン飛ばしてくる映画があるので、どういう採点幅にするのかも見極めが難しい)。
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