「若きルパン三世達が異次元の敵に立ち向かう物語」LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族 山口 さちなさんの映画レビュー(感想・評価)
若きルパン三世達が異次元の敵に立ち向かう物語
今までの''LUPIN THE ⅢRD''シリーズを履修していても中々楽しめきれるかわからない作品。
これまでの4作品はそれぞれ強みがハッキリとしていた(次元なら拳銃、五右衛門なら居合、不二子なら女の魅了、銭形は男の正義と思う)が、今回の話ではルパン三世という泥棒の魅力という約50年の放送により大きくなった解釈をもつ内容を映画のたった2時間にまとめようとしたものに感じた。つまり、本作のルパン三世はシリアスよりと言われているが『その信念はどのようなものなのかを魅せられた作品』だったと思う。
特にそう感じられたのは、圧倒的な敵を前にして手も足も出ない序盤~終盤(ここが今回の映画のある種不評をかってしまっているところでもあるかも)を終え最終盤に一世~三世の記録を破棄したシーン、そして盗んだものには思い出がついてるとしたシーン。再三になるが、今回の作品は圧倒的な敵を立てるのではなくルパン三世という泥棒の信念を立てた作品であり、その信念(かっこよさ)に改めて気付かせてくれる作品であった。
ところで、''LUPIN THE ⅢRD''シリーズの公式サイトに小池健監督の考えが載っている。今回の話はルパン三世がこれまでの修羅場を超える前の話である。「若きルパン三世達が異次元の敵に立ち向かう物語」なのである。それを踏まえると、今回のシリーズ作品を見れてほんとうによかったと思うし、小池健監督のシリアスな(ギリギリながらも信念はまげないかっこよさをもつ)若いルパン三世もまた魅力的に感じると思う。
今回の映画を観て、色々な感想がでると思うし、50年もの歴史から好き嫌いも別れるだろうが今回の映画が初で''LUPIN THE ⅢRD''シリーズを追えていない人には是非ともおってから、今回の世界(ルパン三世)観を楽しんでほしいと思う。
キーワードは''原点回帰''だが、その原点とはそれにより感想は異なるだろう。
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