LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族のレビュー・感想・評価
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第一弾の「ルパン三世 ルパンVS複製人間」へと続く、“小池健監督による「LUPIN THE IIIRD」シリーズ”の集大成的な作品。
2014年に劇場で期間限定公開された「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」から始まった“小池健監督による「LUPIN THE IIIRD」シリーズ”。「次元」編、「五ェ門」編、「不二子」編、「銭形」編と、エッジの効いた作画と共に、それぞれのキャラクターを関係性の薄い段階から描いて、長編映画である本作へとつながります。
本作はアニメ「ルパン三世」シリーズとしては、1996年に公開された「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」以来となる約30年ぶりの2Dアニメ劇場版です。
そして、初期を舞台に描いてきた“小池健監督による「LUPIN THE IIIRD」シリーズ”の集大成的な本作によって、1978年の劇場版第一弾となる「ルパン三世 ルパンVS複製人間」へと続いていくのです。
つまり、本作は誰もが知っている「ルパン三世 ルパンVS複製人間」より少し前のエピソードを描いているため入り込みやすい物語となっていて、しかも“その後”を垣間見ることもでき、深みのある作品に仕上がっています。
ハードボイルド<シチュエーション
鑑賞者の視点でシチュエーションを楽しむ映画になってます。面白くて観てよかったです!冒頭に紹介される他のシリーズも観たくなりました。
それが前提ですが、カッコよく行くのであればルパンの眼差しがもう少し描かれて欲しかったです。細部への拘りもリアリズムによる臨場感の演出ではなく、観やすく飽きさせないことに重点があるように感じました。ステーキから湯気が立っているところを色んなパターンで描写してましたが、そのしつこさは大好きですが、不自然で浮いていて美味しそうに見えませんでした。自然はとても美しく描かれていましたが、切替が早くて淡白な印象でした。ルパンのコンテンツはポテンシャルの宝庫だと思いますので、才能ある人たちが拘りまくって未来へ続く傑作をどんどん世に出して欲しいです。
ルパンにしては今一歩カッコよさが足りない
連続物の締めくくりの映画。…だったんですね。知りませんでした。
ルパンの映画ならと思って入りました。
前作見てないと完全においてけぼりって程でもなかったのでまあよしなんですが「かっこええー!」という感じのシーンがなかったといいますか、敵もその設定とやっているポーズの意味がよくわからんといいますか。うーん。
「すべてに意味があるべき」みたいな論者ではないものの、その設定はどこでどう生きるのさ?という感じでした。前作ないしは続編で語られるための伏線かもしれません。
ルパンのいいところはいきなり入ってもなんとなくルパンだなーって感じで話についていけるところですね。
今回はルパンを見たあとのハードボイルド感というか、飄々とした感というか、そういう男の美学みたいなのがあんまり感じられませんでした。
男の美学とは自己満足やひとりよがりではないのです。
いいところを探したが、なかった
誰かこの映画のいいところを教えてほしい。僕には見つけられなかった。強いていうならルパン三世の新作を劇場公開できたということくらいかな。
ルパン三世には哲学がある。思想がある。だからルパンは特別なことをしなくてもその振る舞いに美学が滲み出る。それが全く感じられなかった。声優が悪いのではない。脚本やそもそもの企画に問題がある。コンセプトからして無理がある。傑作『ルパンVS複製人間』の前日譚をやりたかった。その心意気やよし。そのためにどうして『ルパンVS複製人間』と似た謎の島を用意してゾンビ人間(今作だとゴミ人間と呼ばれている。このネーミングがめちゃくちゃ下品で嫌い。)たちと正面から闘う?ルパンたちに正面から集団戦をさせたら芸がないことくらいわかるだろう。苦戦したら、ルパン一味の英雄性が失われ、勝っても馬鹿馬鹿しく見える。殆どの作品は後者をとってコメディに仕立てるが今作は前者をとった。結果いつものキャラクターが全くカッコよく見えない。次元も五ェ門も常に苦戦していて、なんだか頼りない。
何よりも罪なのはルパンから余裕を奪ってしまった。ルパン三世というキャラクターの何よりの魅力は我々が絶体絶命のピンチだと信じて疑わない状況でも常にニヤついてヘラヘラして、なんだか巫山戯ているように見えてしまうところにある。今作のルパンは次元のいう通り「いつになくマジ」だったが、余裕のなさにしか見えなかった。ルパンが自らの美学を脅かされた『ルパンVS複製人間』ですらルパンは次元に優しい笑みを浮かべる余裕はあった。その笑いは突き詰めると仲間に対する信頼と愛情であり、それをいちいち口に出さないところに粋があった。『ルパンVS複製人間』において顕著なルパンの魅力を奪っておきながらなぜその前日譚を名乗れるのか?名乗らせない。僕は許さない。
なんだか第二シリーズの外れ回を劇場で観ている気分だった。PART6のときもそう感じた。ノスタルジーの罠にハマってるのだ。雰囲気だけ似せてもその作品に通底する"想い"を引き継がないと意味がないのだ。そういう思想もなく、ただ戦車の名前とそれっぽいセリフ(それっぽくなかったけどな)をだしたところでごっこ遊びにしかならない。そんなものを大人が観るに耐えると表現してしまうあたり、この50年で大人という言葉の意味が変わってしまったのだなと思った。
ひさびさのアニメ、ひさびさのルパン、ひさびさにガッカリ。
セリフばかり気取っても…ね。
ルパンと銭形の空中ドッグファイトから始まったので、これは違うな…と感じた。
小池健監督はギャグを抑えたアダルトな「ルパン三世」を見せたいと言っていて(原作はギャグマンガなのだが…)、前作までの4編でその志向は感じた。「原点回帰」をキーワードだと宣言しているとおり、〝1st ルパン〟の大隅正秋監督版へのオマージュも少なからず感じられたし、『ルパン三世 ルパンvs複製人間』(’78)との関連を匂わせるなど、クラシック・ルパンのファン心を刺激してくれた。
ただ…
もちろん、アダルトがシリアスと同義語ではないのだから荒唐無稽で良いのだけれど、30年ぶりと言われるこの2Dアニメ劇場版で、原点回帰を謳い文句にした割にルパンと銭形の空対空爆撃戦で始めるのか…と、違和感を抱いてしまって、それは映画が進むに伴って増すばかり。
なにしろ、現れたのは人ならざる不死身の血族(なぜ血族なのかは分からないが)だったという…。
なぜこんな展開にしてしまったのだろうか。
しかも、ルパンはスーツではなくポロシャツ姿だし、次元は早々に帽子を失って終始頭が丸出しなのだ。
これをリアルと感じるか、奇をてらって見えるかは人によって違うと思うが、あの気取りすぎたセリフのオンパレードも然りで、程度を超えている気がして私は少々シラケてしまったのだった。
峰不二子はこのシリーズで毎回裸にされて、一度脱ぐと裸の仕事しか回ってこなくなる昭和の女優みたいで気の毒だ。
本作のルパンは自分が「泥棒」であることを殊更に強調する。でも考えると、〝とんでもない財宝〟があの島に眠っているはず…というのは勝手なルパンの思い込みではなかったか。
結局、狙った獲物は必ず頂く…とはいかなかった。
あの島にこのシリーズ通貫の敵の黒幕がいることになっていて、それがマモーなのだろうとオールドファンは思わされて劇場に来ているが、当然『…vs複製人間』に至る前日譚ならまだ二人が対峙してはいけない。
代わりにムオムという想像を絶するバケモノを登場させることでカバーしているのだが、このムオムをマモーが操っている感じがもっと出ていたらよかったのに。
加えて、ムオムと通訳(?)の美少女はキャラクターとしていただけない。
ルパンがマモーと接触しないなら誇大広告じゃないかと言いたくもなるが、結果としてマモーがクローンの価値に目をつける理由づけにした辻褄合わせはお見事ではある。
本シリーズで散りばめられた数々の伏線を本作で回収したと評価する向きもあるが、前作の偽ルパンは何者だったのか、ムオム(背後のマモー)がルパンたちを狙う理由は何だったのか、マモーは自身の不老不死が目的だったはずだが何故ムオムを生み出したのか、私にはサッパリ解らなかった。
クローンよりもムオムの方が開発難易度は高くないか、とも思ったりして。
とまれ、〝小池ルパン〟と呼ばれるオリジナリティを具現化した功績は称えられるべきだろう。
好き嫌いは別にして、あっぱれ!
磨けば良作になったのに…
OVA3作品はどれもハードボイルドな出来だった。だが、今回は中二病全開の出来だった。
ヤエル奥崎、ホーク、ビンカム、どの敵も魅力的で勝負の行方に手に汗握った。
今回の敵はムオム、不死身の敵である。このムオム、調べてみるとベトナムでマンゴー属の木で実が小さいので価値がない木として知られているらしい。確かにそのとおり、敵として全く魅力がなかった。
魅力のない理由を以下に書く
・ムオムの使う戦法は肉弾戦。殴ったり蹴ったりなどする。けれど、最初になぜかよくわからない型を披露するせいで、緊張感が全くない。ゴエモンだったり、ルパン三世がその型を披露する理由を語ってくれたりすれば、型の合理性が示されてかっこよさが際立つのに。
・上記OVAシリーズの敵は、たいていが飯テロを披露するが、ムオムは植物の実しか食べない。肉弾戦でバチバチやりあうのにベジタリアンとはこれ如何に…
・しゃべらない。不気味さの演出という意図があったかもしれないが、単に作品を分かりづらくするだけ。
・全くの不死身すぎてつまらない。ルパン一味は単に時間稼ぎをするだけで終わってしまう。もう少し弱くしても良かったのかも。
このようにムオムというキャラだけでも突っ込みどころ満載だった。
更に映画の中にはほとんど中傷度満載の「ゴミ人間」なる者が多々いたが、それも突っ込みどころがあるし、OVAの敵が以前登場したのだが、その行動も納得しづらいものがあった。
更には、字幕があったのだが、その字幕が大きすぎるし、内容もあんまりなものだった。
マモーという劇場版第一作の敵役が世界各国の要人とテレビ会議をしているシーンがあった。そこに、「世界の財団A」だの「○○国宰相」だのと字幕が書かれていた。いやいやさすがに適当過ぎませんか?もうちょっと台詞回しとか変えて世界の要人感を出してください。これじゃあ、ロマンではなく中二病にしかなってません。
とこのように、あまりにも寝られていない映画だった。
雰囲気は原作ルパンに近い。話も個人的には好きだが...
好き嫌いがわかれる作品だと思う
過去作品を見たいと思った
ムビチケをいただいたので鑑賞。
ムォムっていうキャラクターが気持ち悪かった...( ; ; )レビューを見ると過去の作品のほうが面白そうなので機会があれば見てみたいです。
駄作。ストーリー破綻。
①今までルパンで成功したと言えるのは2nd・カリ城である事を考えると、大堂コメディ路線作品を今しっかり作るべきでは無いか。
②ルパンをメインから外した作品ばかりになってきているので、ルパンがカッコ良い作品がほしい。キャラ年齢上げ過ぎてもはやお爺さんなので、若い層に近付けて、今回みたく20歳位にした方が良いと思う。
③近年、次元が不必要に出しゃばりストーリーよりキャラ重視になってる事が多いので控えて欲しい。
上記言いたい事まとめ。
映画の感想としては特にストーリー破綻が良くないと思った。
ルパンが配ったトランプは招待状との事だったが、小道具になっただけで何の意味も無くお粗末。銭形は捨ててしまうし、ルパンが呼んだはずなのにお呼びで無いやつが来たはおかしい。
パラシュートも2個しか積んで無くてそのまま落下はルパンがさすがに間抜け過ぎる。
川の流れが下から上に流れてるというが、何度か見直したが作画では理解できない。せめて台詞での補填が必要であると思う。
血管が詰まるのも火山口を撃ってから時間が経ち過ぎていて、ルパンの合図に合うのは不自然過ぎる。
まだまだあるがこの辺で。せっかく絵や音楽は良いのにストーリーが終わってたので、駄作と言わざるを得ない。絵もシリーズ初期と比べると時間無かった?のか作画崩壊していたが。
20代アニメオタクとしては、良質なコンテンツが溢れている中、コレで戦うのは無理があると思う。既に結果は出ているので言わずもがなだろうが、前作3DCG映画ザファーストの方が結果的に優れていたという事になるだろう。コアな層を狙う前に、とりあえず大衆向けで作って基盤の安定を狙った方が今は良いのではと思う。個人的には次元大介の墓標は好きだったので、このシリーズの終わりがこの作品で大変残念に思う。
LUPIN THE IIIRD、集大成。
ダーティーでハードボイルドなルパンを描く、「LUPIN THE IIIRD」シリーズ。その完結編となる劇場映画である。
数々の刺客の襲撃を切り抜けてきたルパン三世一味。これまでの事件の裏で手を引く「黒幕」の存在を確信したルパンは、一味と共に「地図にない島」へと向かう。その島には、とある衝撃的な真実が隠されていた…。
まずこの映画は、一般によく知られる「ルパン三世」ではなく、スピンオフ的シリーズ「LUPIN THE IIIRD」シリーズである事をお伝えしておきたい。
アニメシリーズでよく見られるようなコミカルさも、お宝を盗む物語もほとんどなく、ルパンたちを狙う刺客たちとの激しいバトルがメイン。「悪人、犯罪者」的側面が強調されたダークでシリアスなストーリーが特徴のシリーズだ。しかもその「続編、完結編」である。ルパン三世シリーズ初見の方や、これまでのルパンしか知らない方では楽しむ事が出来ないかもしれない。冒頭にあらすじこそ挟まれるが、最低限の予習は必須だ。最高の状態で楽しみたいのなら、「次元大介の墓標」、「血煙の石川五エ門」、「峰不二子の嘘」、「銭形と2人のルパン」、そしてシリーズを見ればわかる、伝説的な「あの映画」という、計5作品の予習が必要となる。あの映画以外は1時間弱程度なのでそれほど時間は掛からないが、中々に敷居は高い。
これまでの「IIIRD」シリーズとは打って変わり「あの作品」へと繋げる為か、敵のギミックのリアリティがかなり弱くなり、中々のトンデモ展開となっているのは人によっては受け付けないかもしれない。しかし、迫力あるバトルの作画、ハードボイルドな物語といった「IIIRD」シリーズの魅力は健在だ。特にエンドロールに入る前のルパンのセリフにはシビレた。渋い作画や演出も個人的にはかなり好きだ。
何より、これまでの伏線を回収した挙句、「あの作品」に思ったよりもガッツリと繋がるラスト。ファンはどの作品ももう一度見返したくなるだろう。
言いたいことやツッコミどころは無くはないが、シリーズの集大成としてはまずまずの出来だった。「カッコいいルパン」を見たい方や「IIIRD」シリーズのファンであれば観て損はない。
4 ルパン映画
なぜ低評価なんだ?
昔からあらゆるルパンを観てきたが、今回初めてルパンの映画を劇場で観た。
現在のバージョンは所謂ファーストシリーズの劇画調テイストで硬派路線だったので僕自身はすこぶる満足した。
サイケデリックで外連味溢れた怪奇小説風の物語を絶妙に現代風にチューニングしてるのは良いが、今悪い意味で流行ってるらしい伏線回収なのかフラッシュバックが多すぎて些か幼稚でちょっとげんなりした。
あとはもう少しバッドトリップしたような感覚があっても良かったかな。
折角ルパンは毒を喰ってるのだし、どこまでが本当でどこまでが嘘なのか?虚実混じったストーリーの方がテイストとして合ってたような、スジが多少合わないやり過ぎくらいが丁度良かったような。
そう、この映画は観るドラッグであり、昔々の007のような荒唐無稽なアクション映画でもあるのだから。
あとは、え?どこが?と言われるかもしれないが、個人的には鈴木清順みがあった。
多国籍で異国情緒があって、敵が堂々と名乗り出て戦おうとする滑稽さやサイケデリックで外連味たっぷりなのに物語が絶妙に小ぢんまりとした感じが。
ムオムのキャラ造形は元々猿人だからか人一倍ヒト科にこだわる滑稽さが面白かった。
哀愁溢れる改造人間たち、特にヤエル奥崎は素晴らしいね。
同じガンマンキャラの次元をちょっと喰ってたし。
ムオムの不死の謎も昔ながらの劇画アニメ特有の荒唐無稽で捻りが効いてて良かった。
そうそう、この嘘くささが良いのよ♪
ただ、一つ難癖をつけさせてもらえば‥
ルパン一味、およびとっつぁんのキャラデザがカッコ良すぎるくらい(笑)
低評価の謎は多分現在の売れ線であるポップでお優しいルパンとは真逆だからなのだろうか?
それとも、ルパンとはこうでなくてはならないという頭カチコチ原理主義者が増えたのだろうか?
たまには潔癖なディズニーランドじゃなくて、ゲテモノだらけの見世物小屋も良いものだよ(笑)
ルパンの映画として観ると
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