「緊迫感と臨場感」セプテンバー5 ちょんまげさんの映画レビュー(感想・評価)
緊迫感と臨場感
歴史映画としてもワンシチュエーションスリラーとしても、何よりお仕事映画として大傑作だと思います。
映画の中で東ドイツという国名が出てきたり、イスラエルのユダヤ人選手がドイツのミュンヘンで人質となり、なんとか救出しようというドイツの奮闘は、もうユダヤ人を迫害したかつてのドイツとは違うのだ!というメッセージを世界に発する好機でもあったり、事件の背後には第二次世界大戦の影が色濃く残っていたことを改めて認識出来る映画でもありました。
アメリカABCテレビの中継調整室の中だけで「歴史的な問題」「民族的な問題」「報道のあり方の問題」現代にも通じる様々な問題をあぶり出して行く力強い映画でした。
特に今はスマホさえあれば誰でもジャーナリスト的な振る舞いが出来る時代だけに情報の裏をとることの大切さを突きつけてくるクライマックスの構成は非常に意義深いものを感じました。
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