劇場公開日 2025年2月14日

「事実を知る事は大切 噂は・・・」セプテンバー5 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0事実を知る事は大切 噂は・・・

2025年2月15日
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鑑賞方法:映画館

興奮

寝られる

1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックでパレスチナのテロリスト集団・黒い九月がイスラエルの選手村を襲撃して2人を殺害、9人を人質にとって宿舎に籠城し、イスラエルに拘束されていたパレスチナ人や囚人など、300人以上の解放を要求した。やがて交渉は決裂して空港で西ドイツ警察による救出作戦が行われ、銃撃戦や犯人の自爆攻撃が起き、噂によると、人質全員無事解放された、とABCは放送したが、実は・・・そんな史実に基づく話。

ミュンヘンオリンピックは、水泳のマーク・スピッツの活躍を当時のテレビで映していたが、日本も平泳ぎの田口や体操、バレーボールなどで盛り上がったと記憶している。
その裏で、テロ事件があった事は日本で報道されたのか、あまり覚えていない。ミュンヘンの前、同年冬の札幌オリンピックが有り、スキージャンプやフィギュアのジャネット・リンで盛り上がった直後に日本赤軍によるあさま山荘事件が起きたが、あの時の鉄の玉で山荘を壊す映像が印象に残っている。
前置きが長くなったが、本事件はそんな時代の話で、世界中が注目する平和の祭典オリンピックを利用した卑劣なテロで、結果として合計17人(人質9人含む選手とコーチ11人、警察官1人、犯人5人)が死亡する大惨事となった。
それをABCの報道クルーじゃなくスポーツクルーが中継した。そのためか、情報は錯綜し、一旦は人質全員無事解放との噂が流れ、それを報道したが、誤報で、事実は人質全員死亡だった。
これを事件として知るのは良いが、ほとんどオリンピックの報道センターのようなところだけで、視聴率や、情報の裏どり、といった放送局目線での進行であり、デジャブ感で先週観たショウタイムセブンの阿部寛を思い出した。
途中眠くなったし、個人的にはあまり刺さらなかったが、これはこれでいいんでしょうね、くらいの感想。
イスラエルとパレスチナの争いはガザでみられるように現在も続いていて、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、と宗教絡みの憎しみは根が深いのだろうと、改めて思った。

りあの
かばこさんのコメント
2025年2月22日

共感とコメントありがとうございます。
1972年は大変な年だったんですね。
あさま山荘と札幌オリンピックが同じ年だったとは、今更びっくりです!

良くも悪くも報道陣の性が見えて、それでいえば「ショウタイムセブン」のみなさんと頭の中は変わらないよう。

まるでドキュメンタリーのようでしたが、ラストの、奮闘した、クルー中のただ一人のドイツ人、マリアンネの悔しそうな、悲しそうな表情が、ドイツ人の多くの気持ちを代弁していたようで、人間ドラマでもあった、と思いました。

かばこ