劇場公開日 2025年2月14日

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セプテンバー5のレビュー・感想・評価

全192件中、1~20件目を表示

4.0自分も放送クルーのひとりになったかのような没入感

2025年2月21日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

オリンピックの理念は『スポーツを通して心と体を健全にし、国や文化の違いを超え、友情とフェアプレーの精神でお互いを理解し、世界平和に貢献する』こと。

けれど世界的な祭典ということもあり、悲しいことに理念を反して政治的な利用をされてしまう現実もある。このミュンヘンオリンピックでの悲劇もそのひとつだった。
純粋にオリンピックで夢を叶えるために、努力を続けた選手とそれを支えたコーチが犠牲となることの、理不尽さや無力感といったらない。

この作品では、突如起こったこの事件を、本来はスポーツのみを取り扱っているはずのABCの放送クルーたちが、歴史的生中継をする様子を、事件の始まりから終わりまでノンストップで追体験できる。

様々なドキュメンタリー番組で見てきたミュンヘンオリンピックの悲劇。実際の映像を交えながら、あの時放送クルーたちがどんな決断を迫られ、判断をして、動いたのかがわかるだけでもとても興味深かった。それと同時に自分もあの場のひとりになったかのような没入感で、あっという間の91分だった。

慣れてないからこそのミスや、この事件を届けなければという使命感や責任感から、報道や言論の自由は果たしてどこまでなのかという問題もあると思う。安全圏にいるからこその、スクープを誰よりも早く撮ってやる邪な気持ちも無かったわけではないと思う。
けれど、あの場にいた誰もが人質の解放を願っていて、それをいち早く世界に届けたいと思っていたに違いない。

最後の結末は知っているのに、見終わった後は喪失感と無力感が襲ってくる作品だが、一見の価値はある作品だった。

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AZU

4.0前代未聞の報道で浮き彫りになる情報拡散のリスク

2025年2月15日
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ニコ

4.5ドキュメンタリータッチの実録劇映画の大成功例

2025年3月31日
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ケヴィン・マクドナルド監督のドキュメンタリー『ブラックセプテンバー ミュンヘン・テロ事件の真実』やスピルバーグの『ミュンヘン』でも描かれたテロ事件を、衛星中継で報道したアメリカのTVクルーの目線から描く。情報が入らず全貌がまったく見えない中、とにかく報道を続けようと奮闘する姿が映し出されるのだが、ときに調査報道の鑑であり、ときに視聴率優先の見世物であり、ときにエキサイティングな報道合戦であり、また、第二次大戦で敗戦したドイツ側の複雑な事情も見え隠れする。かなり要素の多い作品ながら、報道スタジオを中心に据えることで、わちゃくちゃになることなく、事件の推移に引き込まれていく。とにかくお仕事映画として非常によくできていて、なおかつ報道の功罪をさらりと感じさせるバランスの良さに舌を巻いた。実録ノンフィクション映画のお手本のような作品。

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村山章

5.0ドキュメンタリー等で何度も見たこの事件が、新たな角度から見られた。

2025年6月2日
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鑑賞方法:映画館

1972年ミュンヘン五輪で起きたこの事件、
そもそもいけなかったのは、
フェンスを乗り越えて侵入したテロリストたちを見ていながら、
選手が人目を忍んで戻っただけだと思って警備員が見逃したこと。

ただ警備が甘かったのは、
厳重にし過ぎるとナチの収容所を連想させる
(当時はまだ戦後27年)
というドイツ側の懸念があったゆえのことらしい
――というような情報も盛り込まれ、

ニュースやドキュメンタリーで何度も見たこの事件が、
まったく新たな角度から見られた。

テレビの生中継を犯人も見ていた、だから警察の動きも犯人に筒抜けだった
というのは有名な話だが、
(生中継されることに思い至らなかった警察がアホだったとしか思えないけど)
警察がそれに気づいてABCに乗り込んだ、というのは初めて知った。

ジェフリー・メイソン本人がインタビューで
「9月5日に何が起きたかを忠実に描く物語」と語っている(by映画.com)ので、
描かれる事実は確かなのだろう。

ともあれ、
結末は分かっていても、それに至る過程、
短いカットと研ぎ澄まされた台詞で
一人ひとりの心理が的確に描写されていて、

見事でありました。

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島田庵

4.5テロ発生時のテレビ局の緊迫感が凄い!

2025年5月10日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

知的

配信(アマゾンレンタル)で視聴。
1972年ミュンヘンオリンピック開催時に起きたイスラエル選手殺害事件時でのテロ発生時のテレビ局側の視点を描いた作品。
オリンピック中継時に選手や関係者がテロで殺害されると情報が錯綜し報道関係者もバタバタするなあと改めて痛感した。情報のあり方を色々考えさせられた。素晴らしかったし、自分もテレビ局側の職員になったつもりで観ると怖いなと感じた。今の時代はここにSNS、生成AIが加わる。この作品以上の事がこれからの国際競技大会で起きそうな時代になった。観て良かったし、文句なし素晴らしい作品。

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ナベウーロンティー

3.0緊迫した報道の裏側。

2025年5月8日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

ミュンヘンオリンピック中にテロリストによってイスラエル選手団が人質になり、銃撃戦でテロリストと人質、ドイツ人警官が亡くなった話をアメリカの放送局が情報をつかもうと悪戦苦闘する作品。

夜眠いなか見たので詳細は思い出せないものの、緊迫した場面、現代のように携帯やSNSが普及しているわけではないだけに、情報が二転三転するのも緊迫度が上がる。

ミュンヘンオリンピックに関しては、「ミュンヘン」もある。
これは、このセプテンバー5の内容のその後を描いたもので、パレスチナ過激派「黒い9月」の首謀者たちを暗殺しようとした作品。

この作品を見たあと、時系列でミュンヘンをみると、オリンピック当時に起こった歴史が分かるのでは。

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キッスィ

3.5スクープ欲求の原罪

2025年4月22日
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悲しい

怖い

 ミュンヘン五輪でのテロ「黒い九月事件」は、Spielberg監督が後日談を中心に映画化(Munich, 2005)していたり、しばしば報道番組でも振り返られる近代史であり、事件のあらましは知ってます。 ただ、その現場を世界に向けて中継したABCクルーの目線からは新鮮。緊迫感も十分再現されていて、見応えある映画でした。テロリストも中継映像を観ていた事で、事態が悪化した可能性はあるものの、地元警察にも対応も甘く、その功罪は微妙。ただ、後半描かれたスクープ(速報)のあり方は、現在の週刊誌報道やSNS運用に通じる原罪を感じました。
(史実だけど、これ以降ネタちょいバレ)
 噂段階でも、事件の解決の吉報は速報したいもの。ましてや地元の公共放送ZDFが生放送で伝えていれば、信じるのも仕方ない。しかし、それがドイツ政府が国民向けに騙らせた希望的観測?プロパガンダ?に過ぎず、その時点ではテロリストとの攻防がまだ続いていたばかりか、最終的に悲劇を迎えた事実を知った脱力感は半端ない。ドイツ政府に嘘を付かれた状況で、正しい裏取りは困難でスクープを決断したABCを責めたくはない。ただ、自分達だけが握っている情報を、誰よりも早く速報して、スクープを称賛されたいという欲求そのものに在る「原罪」は否定しがたい。
 ABCが誤報したとて、テロリストを有利する効果はない。誤報がなければ、人質が助かったわけでもないだろう。ただ、人質家族を無駄に糠喜びさせてしまたろう。ドイツ政府の思惑にまんまと騙された事も、報道としては屈辱的敗北。吉報であってお、スクープに逸らずウラを取る慎重さは重要。フジTVのガバナンスの弱さは、週刊誌やSNSが憶測段階で騒いだことで明らかになった面もある。ただ、加害者の擁護者が不確かな言動で被害者を中傷したり、被害者の女性上司を必要以上に非難された事実もあり、報道を受容する一般人も自身のSNS運用を顧みるべきでしょう。

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LittleTitan

2.0寝ました

2025年4月16日
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鑑賞方法:映画館

イスラエルとパレスチナの対立がオリンピックに持ち込まれて、初めてテロが世界に生中継されたってことなんだから、面白くないわけがないんだけど。

人物描写や背景の説明が下手なんで、前半からずっと退屈。

誰がどういう立場なのかよくわかんないまま話が進む。

テロが起こって、それを局のニュース部門じゃなくてスポーツ部門が中継するかどうかの攻防なんて、話の全体からはどうでもいいことなのに、当事者は必死だから、こっちは白ける。

ジャーナリスティックな視点ではなく、単なるテレビマン的に「面白い事件だから俺たちのもんだ」以上でも以下でもないように見えちゃうんだよね。

テロリストも人質もまったく描かないんで、だれにも感情移入できないまま、後半は寝てしまいました。

昨夜もぐっすり寝て、睡眠は十分な私を眠らせるって意味ですごい映画だわ。

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バビ

3.5セプテンバー5

2025年4月13日
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鑑賞方法:映画館

日曜9時の回、17人。
同じ事件でも、『ミュンヘン』とは別の視点の作品。
事件を伝えるテレビクルーの物語。
他局との駆け引きや、倫理を巡るテレビマンの葛藤。
見応え有りました。
アーカイブに有るなら、世界9億人が見たこのabcの放送、実際に見たくなりました。

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映画館難民

4.0マスコミの在り方

2025年4月13日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

 自分は以前に、この事件を描いた「ブラック・セプテンバー」というドキュメンタリー映画を観たことがある。様々な証言や記録映像で綴った極めて硬派な作りに見応えを感じたが、そこにドイツ警察の突入を生中継ですっぱ抜いたテレビ局が登場してきた。今考えると、これはABCのことだったのだろう。

 本作は、そのABCのスポーツ中継クルーの視点から事件当日を描いた劇映画である。
 現場にカメラを持ち込めるのは彼等だけで、ほとんど独占中継のような形で映像を発信することになるのだが、いざ始まってみると様々な問題に直面し、スタッフは混乱をきたしていく。映画はその様子を緊張感あふれるドキュメンタリー・タッチで捉えている。

 登場してくるのは、ディレクターやプロデューサー、エンジニア、通訳の女性、カメラマンといったテレビ関係者である。夫々に神経をすり減らしながら番組作りに邁進する姿には、真実を伝えようとするジャーナリスト魂のようなものが感じられた。

 ただ、時代性というのもあるのだろう。今では考えられないような事実も幾つか見つかる。
 例えば、カメラマンを偽の選手に仕立てて選手村に潜入させたり、視聴率競争に勝つために他局に放送枠の譲渡を交渉したり、先述のとおり犯人が見ているかもしれないのに警察の突入作戦を堂々と生中継したり等。彼らの取材はかなり強行でもある。しかも彼らはスポーツ中継部のクルーなので、本来であれば政治事件については門外漢である。そんな彼らに生中継を託すというのはABCの上層部も随分とドラスティックなことをしたなと思う。あらゆる意味で、当時のマスコミの浅はかさというのも実感した。

 また、人質の写真を引き伸ばしたり、画面にテロップを入れたり、今ならデジタルでいくらでも簡単に処理できることが、全てアナログでやっていたというのも面白い発見だった。選手村の様子を撮影したフィルムを地道に運ぶというのもアナログ的なやり方で時代を感じる。

 事件そのものはもちろんのこと、こうしたテレビスタッフの裏側の事情が垣間見れるのも本作の面白い所である。

 ちなみに、コーヒーのクダリや、撮影クルーが選手に間違われてインタビューを受けたり、所々に配されるユーモアが緊迫感が持続する作風にホッと一息つかせるような効果を上手く創り出している。硬軟織り交ぜた作りは中々堂に入っていると思った。

 いよいよ事件が終息へ向かう終盤は、映画の緊張もピークに達していく。しかし、ラストはクルーたちの努力を嘲笑うかのような皮肉的な結末を迎える。実にやるせない気持ちにさせられるが、同時にマスコミの”在り方”みたいなものが問われているような気がした。情報は裏を取れというのは報道の鉄則だと思うが、それを怠った結果がこれである。

 観る前は、本事件を現代に製作した意図が今一つ自分には分からなかったのだが、なるほど。このラストを見ると製作サイドの狙いはここにあったのか…と気付かされる。

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ありの

4.0自分自身の「正しさ」とは何か

2025年4月8日
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知的

難しい

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sato

4.0緊迫感と臨場感

2025年3月29日
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悲しい

歴史映画としてもワンシチュエーションスリラーとしても、何よりお仕事映画として大傑作だと思います。
映画の中で東ドイツという国名が出てきたり、イスラエルのユダヤ人選手がドイツのミュンヘンで人質となり、なんとか救出しようというドイツの奮闘は、もうユダヤ人を迫害したかつてのドイツとは違うのだ!というメッセージを世界に発する好機でもあったり、事件の背後には第二次世界大戦の影が色濃く残っていたことを改めて認識出来る映画でもありました。
アメリカABCテレビの中継調整室の中だけで「歴史的な問題」「民族的な問題」「報道のあり方の問題」現代にも通じる様々な問題をあぶり出して行く力強い映画でした。
特に今はスマホさえあれば誰でもジャーナリスト的な振る舞いが出来る時代だけに情報の裏をとることの大切さを突きつけてくるクライマックスの構成は非常に意義深いものを感じました。

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ちょんまげ

3.5ひどい話…

2025年3月29日
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鑑賞方法:映画館

難しい

ライブを見た9億人のなかの一人。小学生だったけど…
とんでもないことが起ったという印象だけが残って、詳細は忘れていたというか、理解できていなかったと思う。

あらためて見ると本当にひどい話…。
テロ対策も、報道姿勢も、すべてがひどいなという印象でした。

どうせ、マスコミの対応がひどいのだろうと思って映画館に足を運んだが、予想どおりの内容でした。

やじ馬根性50%、使命感30%、責任転嫁としらんぷり20%というのがマスコミの姿勢ということだろう。

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うさぎさん

3.0ちょっと期待しすぎたかな

2025年3月22日
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ちょっと期待しすぎたかな

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jung

2.0緊迫感があって中々面白かったです

2025年3月21日
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怖い

難しい

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ねこたま

2.5ドラマチックにし過ぎないという意図なのか、緊張感があるようでない。

2025年3月18日
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鑑賞方法:映画館

ドラマチックにし過ぎないという意図なのか、緊張感があるようでない。

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ghostdog_tbs

3.5報道の功罪

2025年3月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

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くまくま

0.5苦手な要素が詰まってた。

2025年3月13日
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・物理的変化がない。
・展開が外に向かっていかない。うねりがない。
・ずっとシリアス。テンションの変化がない。

半分以上寝てた。目を開けたらクレジットが流れていた。
当分は映画館行くのに拒否反応が出そう。

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チャーリー・クラウン

4.5なんとも後味の悪さ

2025年3月12日
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怖い

知的

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マーマレード

4.0ブラウン管、ハンダ、録音テープの温もり、 受話器の重み。

2025年3月11日
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私的年テン当確。
全篇緊迫感に乗った。
ネットどころかコピーも無い72年の仕事師達。
全貌目通せぬ密室に充満する
報道の愉悦、傲慢、焦燥、恐怖、
そして使命感に酔った。
現場で銃撃の可能性あるなら
銃声を録る録音部も行け、か。
ブラウン管、ハンダ、録音テープの温もり、
受話器の重み。

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きねまっきい
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