新幹線大爆破のレビュー・感想・評価
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GWに持ってこいの映画
タイトル通りGWには持ってこいの万人うけする映画だが、あくまでその域を出ないような作品だった。
物語の本筋としては、青森発東京行きの新幹線に時速100km以下で爆発する爆弾が仕掛けられてしまい、途中で列車を止めることも出来ない中、人命救助をどのようにしていくか、というものである。随所で出てくるCGを駆使した新幹線の衝突や爆発の描写は非常に見応えがあり、これだけでも十分楽しめた。しかし犯人が分かったあたりから物語としての雲行きが怪しくなる。
結論、犯人は同乗していた女子高生なのだが、動機は一旦目を瞑ったとしても、犯行の方法や自白からの展開やらで色々とツッコミどころが多い。確かに本人にとって負の象徴である新幹線に爆弾を仕掛けるという論理立ては、一応本人しか分からない心情なので良しとしても、ただの高校生がどうやって爆弾を誰にもバレずにあっさり仕掛けられたのか謎である。(製作については協力者がいたことにはなっている。それも多少は無理がある気はするが...)加えて、傷心しているのかと思いきや自己陶酔全開の感じがすごく、正直見ていられなかった。見たことのない女優さんだったが、そういうふうに感じれたということは演技が上手かったのだろうと、前向きに捉える他ない。
途中で怪我をした新人車掌の藤井が助かったのかや、犯人の女子高生がどのような処罰に遭うのか、後日談が最後に一切描かれないのも、この手の映画では全くもって含みを持たせた終わり方などではなく、悪手であると思う。
およそ2時間、退屈はしないため見て損はないが、わざわざおすすめするほどではない作品だったと思う。
割り切って観よう
高速で動く密室。
脅しではないという見せしめの爆破。
迫るタイムリミット(終点)。
解決策も一か八かの命がけ。
開始からまもなくスリルとアクションの世界に乗り込まされて最後まで降ろしてくれない。
しかし。
出演陣が、彼ら、彼女らだなければならなかった必然性が感じられない。つまり、俳優が自分たちの演技をさせてもらっていない気がするのだ。
草彅剛しかり、のんしかり、尾野真千子しかり、斎藤工しかり。この面子なら、もっと膨らみのある話にできなかったのかな。設定がその限界を決めてしまっているのか?
人間ドラマを期待してはいけない。アクション映画として割り切って観れば、楽しめる。
この舞台設定とリアリティはJR東日本の全面協力とVFXの力。画力(映像の迫力)は素晴らしいと思います。
はっきり言って酷い。何がしたいのか全くわからない作品
草彅剛が主演だったが、結局ほとんど何もしてない。事件解決に関与しているわけでもなく、最後に「やれやれ、一件落着ですね」みたいな顔をしているのが本当に意味不明。何を気取ってるんだ。お前何もしてないだろ。
全体的に意味不明な描写が多く、ミステリーなのかサスペンスなのかジャンルも定まらない。無駄なシーンばかりが続いて、緊張感もテンポもない。犯人の女子高生は終始イライラさせられる存在で、反省の描写もなく、最後まで何だったのかすら分からない。動機も支離滅裂で、「父親にムカついたから新幹線爆破」って、もうちょっと説得力ある理由つけろよ。しかも金を要求する意味も説明不足で、雑すぎる。
樋口監督の演出も残念。特撮で培ったスタイルをそのままドラマに持ち込もうとして失敗してる。庵野秀明の真似っぽいカットばかりで、自分の演出としての軸がない。役者の演技も臭くなっていて、リアリティを目指して空回りしているのが丸わかり。
突然出てくるピエール瀧の扱いも雑すぎて驚いた。出す意味があったのか?と思うくらい存在感がない。細かく突っ込めばキリがないが、何より腹立たしいのは、こんな作品に「感動した」「良かった」と言ってしまう人間がいること。映画を観る目を疑う。
結論としては、全くおすすめできない。時間を無駄にしたと感じるレベル。樋口監督は今後こういったジャンルからは手を引いた方がいい。
フィクションとしてなら手放しで楽しめる
【ネタバレ注意】
ミニチュア感アリアリの半世紀前の前作とは違い、本物の車両やGCを駆使した2時間超の大作、Netflixの配信だけでは勿体ない、是非、劇場の大スクリーンで観たいクオリティの作品。
ただ、フィクションとして、手放しで楽しむのであれば、何の問題も無いが、リアリティを追及するのであれば、営業車両にどうやってあんな爆弾が仕掛けられるのか、100km/hの速度検知(GPS信号 だと、トンネルに入った途端、0km/hで大爆発)をどうやってするのか、等々、突っ込みところは多い。
極めつけは、劇中、時間稼ぎのため、東京駅で東海道新幹線とレールを繋ぎ、鹿児島中央まで走行可能とする件(結局、政府の許可が下りず中止)があったが、50Hz区間の東北新幹線はやぶさのE5系車両では、60Hz区間の東海道新幹線走行には、対応していないため、元々、東海道の走行は無理だったこと。(北陸新幹線かがやきE7系車両であれば、両周波数に対応しているため、走行可)
最近、併結運行車両の走行中連結外れによる緊急停止事故があったが、期せずして、乗客救出の手段として、中間車両で走行中の連結解除作業(非常ブレーキを非作動にして)を行なったのは、何かの因果か。
しっかり面白いじゃんか!
高倉健主演の初代作品の続きになっているとか気が利いてる
草薙くんはやっぱり「碁盤切り」の時のようにひたすら共演者に救われての
ギリギリ及第点演技なのが残念
救援車両をドッキングさせる前半までのエピソードはスピード感が落ちなくて
満足 のんさんの運転手にも違和感なし
細かい事を言えば、犯人の動機や犯人への協力者との関係性、父親に対する
殺意の説得性などもう少し丁寧に描かないとと思う所もあるが
2時間半近い映画が3時間越えになるのはやはりキツイか
JR東日本全面協力で、鉄道マンが一丸となって事に当たる姿は
なんだがやっぱり、胸がすく!
海外の評価が気になるところですね
あまちゃん
あまちゃんに出てた小泉今日子の幼少時代を演じていた女の子(豊嶋花)が、時を経てあまちゃん(のん)が運転している新幹線に乗っているというところがとてもエモい。
内容としてはどういう気持ちで観てたらいいのか、いろいろ整理がつかなかったことだらけではあったけれども、役者さんたちみんな頑張ってるな!とか、要潤だな!とか、新幹線が走ってるな!とか、そういう意味では最後まで楽しく観れました。
首をしめるときの草なぎくんの怒りの表情からの慈愛に満ちたハグについての演技はこれでいいのかなと疑問を持ちましたが、結果的に新幹線が大爆破されなくてよかったです。
あとは爆破されてふっとんでいたお父さんの家の近隣の家とそこで生活している人々のことが心配です。
期待しすぎた
登場人物の作り込みが薄いので、何かが起こってもこちらの感情が動かない。淡々と展開していくのを観ていた。いろいろ詰め込みすぎてるなと感じた。YouTuberの暴行のシーンは胸糞悪かった。新幹線の映像はよくできてるなと感心した。連結を外すシーンでなぜ急ブレーキかけたのかがわからなかった。尾野真千子の演技はよかったが、主役とか他の俳優を変えればまだよくなった気がする。
これはあくまで日本仕様の「スピード」
この映画は、日本製アクションにしては間断なく襲ってくるスリルがハラハラドキドキを誘うよくできた映画だ。
この映画を見ると、オールドファンは昭和の時代の同名の映画との関連を考えるし、映画中の「救出号」のくだりはキアヌ・リーブスの出世作「スピード」を思い出すし、ブラピの「バレットトレイン」も浮かぶかな。
ハリウッド映画ならこの映画に3つの要素を加えるだろうなあ
①テロリストとの対決、②恋愛、③格闘アクション
しかも、これを間断なく繰り返すだろうか。
草彅くんの役もおそらく偶然乗合せた元警察官かCIA
豊嶋花はサイコの役になり、大後寿々花の先生は草彅くんと短い恋愛モード。
車掌、運転士、女政治家とその秘書は上院議員になり、医者くらいはいそうだな。
とまあ、こうやって揃えると案外普通のハリウッドアクションになりそうだ(笑)
動機は復習に見せ掛けた金儲けか(ダイ・ハードやん)
しかし、樋口監督らしいのは、「JR」「現場」「政治家」といったワーキンググループを登場させること。
新幹線の連結を外す計画、そこから乗客を逃がすアイディア、政治家の横槍で線路の延長が出来ず、東京に着く前の爆破を選択すること、最後に脱線させる計画など、いかにも必死にやれることを模索する日本人らしさが満載だ。
さて、犯人とされる豊嶋花は心臓にペースメーカーを入れているようだが、そのあたりもう少し丁寧に描かないと動機づけが弱いのは否めないし、昭和の前作が下敷きになっていることの説明ももう少しわかるようにやって欲しい。
カット次第では出来ると思うけど、編集を物語優先で作りがちな「日本の編集」さんに不満。市川崑にやらせたかったなあ。
しかしながら佐藤純彌監督の前作は改めて名作だと確認できた。
こりゃダメだあ~
レビュー批判が結構多かったので心構えして見ましたが、いや~その通りで全てにおいてダメダメな映画でした。
・ストーリー設定がお粗末すぎ→犯人や共犯者の背景が薄いから、事件を起こした動機が見えないし、ただただ違和感しかない
・緊迫した場面が何度もあったのに全然ハラハラしない→ストーリー展開がショボ過ぎというか下手
・登場人物にリアル感がない→監督の演出がダメ
・JRの全面協力が仇になって広報映画みたいだった
こんな映画(というか2時間ドラマレベル)が日本映画してネトフリで世界に配信されるなんて恥ずかしい。
ダイハードやスピードみたいな映画にすれば良かったのにと思ったけど、日本の映画人には無理なのかなあ。
ノリと勢いだけで見られるのならいいがシナリオの粗が気になりだしたらツライ
当時の国鉄の協力も仰げずCGもなくミニチュアとセットのみで撮影するしかなかった75年版とくらべれば、現代の技術で撮影した新幹線の走行シーンは間違いなく比較にならない程大迫力だけど、徐々にシナリオの粗が気になりだして素直に楽しめなくなった。
ツッコミどころは多々あると思うけど、一番違和感を覚えたのは、乗員乗客の命を確実に犠牲にするであろう「停車命令」については政府から上意下達みたいに現場に伝達されたのにもかかわらず、そのあとのポイントを使って車両を切り離す作戦時にわざわざリモートで政府要人が参加し、いちいち当事者の了解をとって苦渋の顔でゴーサインを出すみたいな下り。いやいや、その前にアンタら顔もみずに乗員乗客の命を犠牲にする決断をしてるよね?と言いたくもなる。
それから犯人の動機についても捏ねくりまわし過ぎてすんなり入ってこない。新幹線を逆恨みするのは犯人の心象のなせる業なので、どんなに捻じ曲がっていようがそういうものだと無理やり納得するにしても、当時の状況のどこをどう捻じ曲げてマスコミ対策すれば、父親を英雄に祭り上げられるのかがわからない。射殺することにより犯行を未然に防いだとか、リモート爆破スイッチに正手をかけた犯人を無力化したのなら英雄にもなろう。だが爆弾が既に仕掛けらた状況で、犯人を射殺することが英雄的行為なのか。「死をもって贖わせた」とこになりえても、「新幹線を守った」ことにはならないはず。それどころか、本来なにがなんでも犯人の身柄を確保して解除方法を自白させることが最重要のはずで、その望みを絶つことは新幹線を危険に晒すに等しい失態であって、劇中でも責任を回避するため正当防衛として物語をでっち上げたと言っている。前作では犯人の爆死を捜査員たちが悔やんでいたはずなので、余計に違和感が残る。
前作でもいいタイミングで柔道部が現れるとか、喫茶店が火事になるとか、ご都合主義的な展開がなかった訳ではない。ただ、発生確率が限りなく低いだけで可能性はゼロではない。フィクションでありエンタメなんだから、偶然や奇跡の連続だってアリでいいしキャラに多少デフォルメがあってもそんなものだと飲み込むこともできる。ただ、理屈の通らない展開だけは違和感しか残らない。
動機が残念
まるでオマージュのような作りからの続編展開。
前回は公衆電話の取り合いだったところが、今風にSNSで資金集め。
この前半の展開は、とてもいい感じ。運転手の入りの演技は❓とおもわせたが、それ以上に犯人を示唆するような演出には萎える。えーこいつが犯人なら胡散臭いよね、と思いつつ犯人なのかよ・・・
全体の作りはとても良かったのに、肝心の犯人と動機があまりにも酷すぎる。そもそも娘❓どうみても孫だろ❓騙されて唆されて起爆装置の一種にされたくらいなら受け入れられるがまるで爆弾も作って、それも仕掛けて主犯です、とか言われてまるて頭に入ってこない。
要求金額も途方もない金額でまるで現実感がない。昔の駄菓子屋ギャグかのようでそこに犯人の本当の狙いでもないのがまるわかりで、緊迫感をまるで削いでしまう。ラストのネタのためとは他になかったのか❓
そこまできて、気の毒な生まれ育ちから堅固な動機をもつならいいが、結局最後に草彅くんのハグ程度で動揺する演技をされてはね・・・、そこは突き抜けて演技してほしかった。
全体がよかっただけに、本当に惜しい。
JR東日本の良いPR映画
このような事案が起こっても即座にシステマチックに対応していく組織のすごさを感じさせた。斎藤工扮するリーダーの頭の回転の速さもさることながら、新幹線の各スタッフの機転や気概に感動する。タイトルはシン・新幹線大爆破でないのですね。後半の展開が?ではあるがラストは満足。映画館で観たかった。
【ネタバレ】+【推測】犯行の手口
前半はパーフェクトと言っていい、原作を超えている
新幹線とJR東日本関係者の絡みが素晴らしい
一方、後半の犯人がわかってからは、他の方々も言っているように犯行の手口や動機の設定が雑?とも思える
そこで、犯行の手口を勝手に推測してみました
以下ネタバレです
1. ずっと気になっていた映画冒頭
高市(草彅剛)修学旅行生に説明直後、「カーン、カーン」という金属音がする
これを爆弾が車体に固定された時の音だと思いました
しかし、犯人は映像に写っていて車体下部にはいません
そこで、爆弾の車体固定は2段階なのでは?と考えました
新幹線が高速走行しても外れない強力な磁石固定方式だと、爆弾を青森まで持っていく途中で、そばの金属にくっついて外れなくなり大変です
装着前は爆弾内部に強力な磁石は隠れていて、表面にはそれほど強力でない(ただし一応車体にはくっつく)磁石があり、遠隔操作で内部の強力磁石が表面に出てきて完全固定します
この遠隔操作で完全固定した際の音が「カーン、カーン」だと思うわけです
犯人は高市の学生への情緒的な説明に(次に示す犯行動機から)イラッとして、説明が終わると同時にスマホで遠隔操作し、爆弾の完全固定を行った!
2. 犯行動機
これは他の多くの方が言われているように、犯人の「オスなら良かった」の発言から、
犯人は性的暴行を父親から受けていたのではと映画をみている際にすぐに思いました
ただ、他の方が指摘されているように父親というより祖父と思える年齢差が問題です
ここで、実の親ではなく養父だと推測しました
その理由の一つは原作の高倉健主役「新幹線大爆破」では、犯人の高倉健が仲間を養子にする?シーンがあります
また、今回の映画での犯人の父親は「国家からヒーローとして祭り上げられた」人物です
養父としての『審査がほぼない手続き』で犯人を養女にできたとおもいます
犯人が「国家や国民全体への敵意」を持つ動機は、養父は「ほぼ審査されず」自分が養子になった、だと思うのです
3.映画の主張点
「たった1人のヒーローを作って祭り上げるな」だと思います
今回の「新幹線大爆破」は群像劇です
たった1人が超人的に頑張ったから解決したではありません
とまあ書きましたが、自分自身のもやもやを勝手な推測で補完して、いい映画だったと思いたいだけです
現実は『映画関係者はそこまで考えてないと思うよ』でしょう
あくまでもエンターテイメント映画なので
正史 190号事案
人間ドラマ、特に犯人像、動機、犯行シーン(爆弾設置など)の描写が希薄・・・
う〜ん、確かにそれは感じる。
まあ、だけど、前作のような「クライムサスペンス」的色合い──犯行グループの細かな背景、金の受け渡しシーンのディテール、電話線一本のみに託された国鉄側との息詰まる攻防、そして犯行グループの哀れな末路。それらと同じ事やっても仕方ないわけで。
草彅剛氏扮する車掌長(だっけ?)の気品ある職業人ぶり・キャラクター、少々クドいが引き込むに足りる乗客群像劇、そして最新のVFXとミニチュア撮影をMIXした列車走行シーンに特化した作品づくり。その徹底した姿勢には共感を抱くに充分だ。
ミニシリーズ、連続ドラマならともかく、一本の作品の限られた時間内で何でもかんでも描くのは不可能。何かを得たければ何かを棄てねばならない。手を拡げ過ぎてどっちつかずになるより、こちらの方が清々しい。
そうでありながら、実は爆弾・起爆装置をこしらえ、犯人の娘さんに渡したのは、何と50年前190号事案の主犯の一人息子! これは前作より語り継がれた正史、続編ではないか!! これには驚いた。
彼と女子高生犯人との関係性、爆弾の設置手段(車庫のセキュリティーは昔ほどガバガバじゃないそ!)がスッキリしないのは事実だが、そんな事はどうでもいい。繰り返しになるが、この作品/続編の主眼はそこではないのだ。
前作をきちんと踏襲/リスペクトしながらも、更には前に述べた新しい視点を加える事は、言うほどたやすい事ではないだろう。その困難な事業に果敢に取り組んだ制作陣には本当に頭が下がる。素晴らしい。
えー、でも少しだけ言わせて。
"のん" さん、運転士役じゃなくて、女子高生犯人の担任の先生役が良かったんじゃない? 勿体無いよ、のんさんの活かし方が。見せ場ないんだもん。せめて司令長 斎藤工氏に噛み付いたりしたら良かったのに。
「あんたらは、ただあーしろこーしろって好き勝手な事言うだけ。実際現場にいる俺達の事を本当に考えてんのか!!」by 千葉真一
さすが樋口監督
タイトル通り新幹線のCGは迫力がありました。観ていて、うーっと歯を食いしばるくらいに。それに対して俳優たちの迫力のなさ、緊迫感の無さはなんだろう?草彅、斎藤、要、尾野。重要人物がみんな下手に見えたのは何故??女子高生の首絞めるシーン。全然指に力入ってなくて、草彅剛の顔芸に笑ってしまった。初めにクレーム入れる今野って芸人さんも、TOKYO MERでは放火犯やってたけど最初だけ騒いで出番なし。今の時代、コンプラ的に簡単に死者を出せないのだろうけど、パニック映画ではまず勝手に騒ぐ輩が犠牲になるものですが。人間ドラマはすーっと流してる感じで、そこに生きてるはずの人間たちの息遣いが皆無でしたね。
昔作られた映画の続編と言うか、つながっているらしいけど設定に無理があるし、現代風にアップデートしているのだろけど、SNSを利用してクラファンみたいにするのはあのストーリーの中ではただ軽薄に見えた。それを踏まえた上でネトフリで旧作が観られるので観てみます。いやぁ、昔の俳優は大人でしたね。重みが違うのですよね。
父親が旧国鉄職員だったので、新幹線が傷ついたり爆破されるのは嫌だったな。救援物資でたぶんチーズバーガーとアップルパイが配られたんだろうけど、あの現場であれはない(笑)日本人ならおむすびとお茶が欲しいっしょ。
あ。のんは安定ののんでした。自分は好きですよ、彼女。
普通に面白かった
新幹線、鉄道、物理化学、医学、どれも何の知識もなく、作品の内容もタイトルから連想されること以外何の知識も持たずに見た第一印象は、タイトル通りとても面白かった。
新幹線が走っているのと同じようにテンポよく軽快に物語は進展し、運転手、車掌、鉄道会社のオペレーション本部、乗客の様子が目まぐるしく描かれているけれど、混乱することなく物語についていける。実際に新幹線を走らせている運転手と車掌はあくまで冷静に最善を尽くして任務を遂行し、オペレーション本部のほうでは全員の救出に向けて知恵を絞って最善の策を繰り出していく。最初、パニックに陥った乗客も次第に危機脱出に向けて一致協力するようになっていく。
後半に入って爆破物を仕掛けた犯人が明らかになり、あんな緻密なことが一介の高校生にできるのかと思いきや、さらに自分の手を汚さない黒幕の存在も明らかになっていく。
緊迫の時を過ごしたオペレーション本部は無事乗員乗客の救出が完了したと聞くや否や直ちに全国で待機中の新幹線を通常運転体制に戻すべく休む間もなく動き出す。
犯人に思いを馳せるとやりきれない気持ちは残るけど、乗客の安全に全力を尽くす乗務員と運転手やオペレーション本部の人たちの存在が、きっと実際に何か起きてもこうやってくれるのだろうという安心感をもたらしてくれた。物語に不自然な伏線、回収されない伏線もなく、見終わった後に疑問も感じさせず、スリルを満喫できる作品だった。
Netflixさすがって感じ
脚本や演者がどうこうよりも、連結部での各種アクションや列車のシーンが等かなり正確(なんだろう)だったり、この辺に金かかってるだろうなぁ、さすがNetflix、Netflixぐらいじゃないとここまで撮れないんじゃないか?と思わせられた作品
ちなみに犯人は身近にいる、っていう王道(笑)
残念
登場人物全員ペルソナが薄くて動機に共感できない。今流行りのトピックを並べただけの登場人物たち。ストーリーを通じて描かれるメッセージはほぼない。ドラマがない。電車好きな人向け。
キャストや映像はいいのにほんとにもったいない。
高校生の恋愛が描かれるわけでもなく、政治と職業倫理の対立から政治を批判するわけでもなく、虐待を受けた子供と事なかれ主義の教師を通じて教育や親子を描くわけでもなく、拝金主義や承認欲求とモラルの問題を問うわけでもなく、技術者と犯罪者の知恵比べを描くわけでもなく。
描かれそうで何も深掘りされないまま、次々にトピックが散りばめられ、案の定女子高生が犯人であることがわかり、のんにはなんの見せ場もなく、草薙もなにをするわけでもなく、斎藤工の思いつきで解決。高倉健、千葉真一、宇津井健が演じたああいうドラマは無い。
これを観たことで、1975版を観ることができたので、そこはとても良かった。
久しぶりの傑作
あまり邦画を観ることが無いのですが、近年観た邦画の中では久々に胸が湧いた傑作でした。
70年代のオリジナルを実際に過去起きた事件として描かれる"続編"ですが、配信開始前はそういう情報が無かったのでそこはまず新鮮と驚きがありました。
一定の速度を超えると作動し、その速度を下回ると爆発する爆弾を仕掛けられた新幹線が、爆発を回避する為に走り続けるという設定を軸に、新幹線に乗っている現場の乗員乗客と、それを如何にして救うかというJRの職員及び警視庁関係者と政府関係者の2陣営の構成で話が進みます。
パニックに見舞われる新幹線内と、ダイヤを変更してどう乗員乗客を救うかを立案するJR職員、それに加えて警察の捜査がスパイス程度に作用するといった感じですが、それぞれに緊迫感があって良かったです。
ジャンルは違いますが、龍が如く8というゲームでは近年の社会問題をストーリーに組み込んで感情を掻き立てる仕組みでしたが、本作でも乗客間のドラマに実際の事件や不祥事、トレンドのパロディを凝縮させて織り交ぜていて飽きさせない流れになっていました。そこを蛇足と捉える方もいらっしゃるかも知れませんが、自分はそういうわざとらしさみたいなものも楽しめました。
高速で動き続ける新幹線の描写や爆発など、特撮とCGを駆使した映像も素晴らしく、救出作戦の危うさやラストの大爆発は満足いくものです。1/6のミニチュアを使って撮影されたなど、シーン毎に工夫している箇所がかなりあるはずなのでもし全編に亘るメイキングが公開されれば本編と同じくらい楽しめると思います。
実際のJRの協力のもとに演出されている役者陣の演技も良く、草彅剛演じる滅私奉公的な車掌は浮つくこともなくリアリティを感じさせるものでしたし、斎藤工演じる職員も如何に全員を漏らさず生還させるかに徹底していたのが感動しました。
いろいろな方のレビューで犯人の動機が弱いとか、リアリティに欠けるといった指摘が散見され、そこには自分も同意するのですが、そこはちょっと大目に見てもいいかなと思います。
虐げられていわゆる無敵の人となった人間が何をしでかすか分からないというのは現実にも通じる部分があり、流石にいくら協力者がいたとしてもこんな爆弾は無いだろと観ながら感じましたが、それを差し引いても大変満足できる傑作でした。
あとはこれをどうにか映画館で上映して、Netflixに登録していない方々も観られれば最高だと思います。
犯人からのメッセージ
「せめてオスなら」が柚月の口癖だとしたら、
「身体がオスであれば父から性的虐待を受けることはない」を真っ先に想像した。
この解釈で「うその普通」を壊すことに関して考察されている方はいらっしゃるのでそちらにお任せしまして...
登場人物のドラマは描く作品ではなく、仕事中の人々を描く。
ちょっと若くて青い新米さんをちゃんと草彅さんがみてるところや、一緒に危機を乗り越えた乗客も遠目に見守るところなど仕事中の共感ポイントがありました。
世間はいい加減(誰しもいい加減)。
一瞬映る人の解像度が高いなと。駅で誘導されていて、「〜じゃねぇよ」ってカリカリしてる人とかリアルだなあと思いました。
本作を観たきっかけは、殺し屋カナ子で私の中で再燃中の能年さんが出ていると聞いて!
手を外してくださいのシーンが、お色気の腰が抜けちゃった感じではないのが流石。仕事中なんで。
水ポリタンク?に突っ込んでく特撮シーンとか、線路の切り替えとか、これが撮りたいんだな!!という熱意が伝わってきて、メッセージ性は置いといても夢中になれる映画かと。
シン・ゴジラもシン・エヴァも観た人の感想です。ご参考までに。
あ、やはり、時間内に爆弾止める手段は他にないのかな?通信技術に強い人に聞いてみたいとは思いましたが笑。この作戦でこの画を撮りたいんだな!!!という強い想いを感じました。
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