新幹線大爆破のレビュー・感想・評価
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リメイクと思いきや
大まかなディテールは同じだが、ストーリー展開も違い、それはそれで展開がどうなるか気になった。
運転士が女性、車掌に若手キャストを起用する、乗客に個性があり少しずつフォーカスするという部分は現代的に感じた。
原作のいい部分に感じた犯人側、国鉄側、警察側のそれぞれの動向メインで進んでいきながらも引き込まれるというのはなかった。
犯人がわからない状況で進んでいくも、犯人は読めてしまった。
結局はリメイクという訳ではなく、原作映画と同じ世界線で、原作登場人物の家族が出てきたりし、そういう点も現代的かと感じた。
見どころの一部である列車絡みの動きは原作を踏襲しており、その部分はハラハラした。
主演の良さが出てなかったように感じた。
息を詰めて観る137分
どうなっちゃうの⁈と手に汗を握ったまま、気がつけば二時間以上、必死で行く末を追っていた。
JRの全面協力とあって運転室とか列車はもちろん、管制室も本物のようだったし、場面で言えば連結のシーンなどめっちゃリアルだったのだけど、あれは特撮なのだろうか…。とにかくあの救出作戦は凄いと思った。思いつきもしなかった(ズブの素人なので思いつく訳はない笑)。
真犯人については、ブラピファンとして、コロナ中で新幹線での撮影が叶わずカナダの特急列車で撮影した作品「ブレット・トレイン」が頭にあったので、本作品でもラスボスは保護してやらないといけない存在だと思われがちなJKに違いないと踏んでいたら当たって嬉しかった。笑
サンデル教授の授業のような倫理問題を組み込んだ、今どきの面々のパニック時の心理ストーリーも面白く、役者陣もハマっていた。
鉄道愛
本作を視聴する上で、鉄道、特に保安装置、車両に対しての情熱は欠かせない。この情熱を理解できない場合、ひどく退屈な映画に感じるだろう。
リメイクではなく、物語として時系列的繋がりがある完全な続編だ
オリジナルで語られた新幹線の理念は受話器のテプラに「まず止める」という記載があったり、ごくごく自然な会話の中で説明されており、冗長な説明パートはほぼ無い。
感心するのは様々な方法で救出を試みる際に、都度プラモデル、Nゲージで説明するシーンで、『BTTF』のような分かりやすさとともに、あのような製品が世の中にはあって、鉄道ファンはそこにも情熱を注いでいる、ということが端的に表れている。
主要登場人物がキャラ立ちしていて、多人数の中に埋もれないようになっているのも良い
オリジナルでは、鉄道設備を使用した派手なシーンは控えめで、爆破シーンは想像の中のみとなっていたが(本作で爆破せずに救出された109号事件の様子が差し込まれているのでネタバレではない)
本作ではありとあらゆるアイディアが詰め込まれ、しっかり爆破もする。作品コンセプトを守ったエンターテイメント作品として満足度の高いものになっている。
このコンセプトを理解し、そこに全力投球する姿勢が、映画としてクオリティが高いと感じる。
また、オリジナルでは学生運動的な時事を盛り込んだ内容であったが、本作でもSNSや毒親といったキャッチーな内容を取り込みつつ、社会への反発を描いており、精神的な続編として正しく描いている。それもあまり冗長にならない程度だ。
無理な設定にも説明があり、視聴時に隙がない。
以下印象的なシーン
オリジナルにはない空撮シーンの多用は最高
指差喚呼があらゆるシーンで印象的に使われていて、良い
ちゃんとATC開放がされたか、息を呑んで列車位置表示を見つめるシーンは、とてもよい
オリジナルでもあったニアミスシーンは、若干ぶつかり、傷ついた車両が痛々しく、作品の画面に緊迫感をあたえる良い演出
オリジナルの速度同期しての機材渡しシーンでALFA-Xが登場
配線盤を開けての改造、活線での作業、マークチューブでの番号指定、遠隔指示
救出列車
草彅剛の車掌役がハマり役すぎてすごい
東海道新幹線、東北新幹線直通工事はすばらしいアイディア
トラブル、救出されない絶望、怪我人の発生、犯人の自白、爆弾の解除方法、と怒涛の展開かつ物語的に絶望感を漂わせ、
そこからの複線ドリフトへの展開はまさかの展開で拍手喝采だ
仲間への帰還
総じて映画としてのクオリティが高く、続編としてオリジナルに敬意をもち、随所にアイディアが光る傑作。
監督は究極の撮り鉄だ。
一人ひとりの力を集め、協力して救出に挑む
1975年版が面白かったから、そこまで期待せずに鑑賞
最初のJRの仕事紹介的なシーンが長めで、こんなにいるかなーと思ってたけど
観終わってみると、一人ひとりの仕事が日常を支えていることが、
映画の見どころである人命救出に多くの人が関わり、
それぞれが自分の担当分野で最善を尽くして助けようとしているところと重なって納得。
司令室(?)も、政治担当者も、線路の作業員も
みんなが協力して危機を乗り越えようとするところがとてもよかった
みんなが力を合わせる話、好きかも
犯人役の女優さん、うまかったなー
のんが運転手役は驚いた。ほかにも研究者?が女性で
女性の活躍、リケジョ後押し的な社会の風潮を反映していた
車掌の藤井くん、あんなに出血してたら絶対助からないと思ったけど
一応助かる感じで終わってよかった
ここにピエール瀧を仕込むのね!とか、お楽しみもちょいちょい
映画館で観たい作品(タブレットで鑑賞)
ただただ斎藤工大ファンなので鑑賞。
最初から最後までスピーディで迫力ある内容でストーリー的にはありきたりなのかもしれませんが、飽きる事なく観れました。
犯人を知った時とニート大富豪がクラウドファンディング?達成の時は、やはりエンタメ映画なんだと感じました。
鉄道詳しい方が観たら更に面白さが倍増しそうですね。
個人的には上越新幹線ならもっと感情移入してしまったかも〜。
単純に楽しめた!!
爆発大好き監督さんの
楽しんで作った感が伝わってきて
楽しかったです!
Youtubeでのいろいろを見て
特撮にこだわるところも
熱いな~って。
このあと
1975年版も見ましたが
これはこれ、アレはアレって感じで。
草彅さんの車掌っぷりは
本当に業務全うした、
ザ・車掌!!って感じで好感がもてました。
車掌部下の、藤井さん役の細田くんも、
今時の、youtuberとか、有名人に弱いとこなんか
頼りなさげなとことか、すごい良かったです!
現在朝ドラ「あんぱん」で出征しちゃった
しっかりものの豪ちゃん役と違って
本当に、ダメダメで(誉め言葉です)
出血しちゃった藤井君の横で、
グダグダ喧嘩したりは、ちょと
ちゃうやろ~って思ったけど(汗)
車内のパニックぶりは
実際、そうなったら、意外と静かっちゃない?って思ったり。
あんなに騒ぎ立てたりする人って、
もう、昭和にしか残ってないやろ?って
(1975年版から)
犯人が、あの子だったことで
んなわけないやろ~みたいなレビューもありますが
思春期に、性暴力、虐待、いじめで
超絶ヤサグレテいた私からすると、
「悪い人」に引っかけられて、乗せられたのだとしても
あんな父親ぶっ飛ばす!とか
ついでに新幹線もぶっ飛ばすとか考えるし、
ピエールさんみたいな人がやってきたら
「騙された」んじゃなくて
自分からやったって
自分の選択なんだってこと、
結局、大人たちは自分基準で
誰もわかっちゃくれんよねって思う感じ、
め~~~っちゃ共感しました。
特に、あの子は、父親から
明らかに、性暴力に遭ってたと思うとです。
「せめてオスだったら」
娘(女性)ってことで、虐げられて利用されて。
ただ、オスだったとしても、
被害には遭ってただろうけど
ほんと、そこは怒りしかない。
私の場合、ピエールさんみたいな人が
現れなかったから、今、平和に暮らせてるけど
ホント、闇の思春期を思い出せました。
新幹線については、
何より、JR東日本さん全面協力なのが
ほんとスゴイと思います。
脱線シーンなんかは、
JR西日本の福知山脱線事故のこともあるし
センシティブな部分ではあるけど
あくまでも、エンタメとして取り組むことが
大事よね~って思いました。
ここに、脱線のシーンなんか、不謹慎!って言うなら
性暴力や、虐待や、DVも、
ぜ~~んぶ、映画やドラマにならんよねって。
そういう境界線も
大事~って思いながらの鑑賞でした。
-1点にしたのは、
車両連結のでっかいボルトを外すのに、
2人でイケるんや~???って(笑)
いやいや、そこは、せめて4~5人でやってくれ~って。
新幹線、よく利用するけど
2人分の負荷かかったら、
外れるっちゃないと???って
不安になるやんね(笑)
最初っから、ドキドキで
エンタメとして、楽しめました!!
ラストシーンで、
あれだけ出血してた藤井くんが
助かりそうで良かった~ってことで(笑)
ちゃんちゃん♪
意外と面白かった。
前作?は見てないのでそこは知らないですし、リアリティがないとか、色々批判はあるようですが、自分はまぁまぁ楽しめました。
現実的かどうかは別にして、つどつど問題解決案を出せるのは凄いなと。
1番驚いたのは、新幹線ってああやって後ろ向きに走れるんだということ。あれ本当?
決定論と自由意志の壮絶な闘い、誰もみた事がない思想表現
この映画を見た youtuber やレビュアーの多くが犯人設定に苦言を呈している。
確かにその指摘の数々は理屈としていちいち頷ける物ではあるし、脚本に空いた大きな穴であると認めざるを得ない。だが、個人的にはそれを埋め合わせて余りある必然性があるのなら、映画として全然ありであると考える。
この映画のテーマは決定論と自由意志の闘いである。他責思考と自責思考と言い換えても良い。さらに犯人を女子高生と設定したことで、生き方を見失った若者に対する大人からのメッセージという側面を併せ持つに至った。
そのメッセージとは、職分を全うするプロフェッショナルが放つ強烈な人間性肯定であり、その精神は人生に対するポジティブな思考を裏打ちするに十分値する美学である事というだ。これはかなりユニークで前代未聞の思想表現であると感じた。
この犯人設定がインパクト重視の思いつきであったとしても、「お仕事映画」 へのこだわりが奇跡的な融合を果たしテーマとして結実したと言って良いだろう。
犯人の小野寺柚月 (豊島花) は親ガチャに失敗した自分に未来は無いと悲観的な決定論に支配されている女子高生。彼女は人間の善意を信じることが出来ず、
人間が死の瀬戸際に迫ったときに見せる醜態こそがリアルであると確認するべく自分が乗った新幹線に爆弾を仕掛ける。
日本政府はテロリストと交渉しない。となれば仕掛けられた新幹線から爆弾を除去もしくはトリガーを解除しなくてはならない。しかし、どこに何個あるのかもわからない爆弾を高速走行中の新幹線の台車付近から除去/解除するのは技術的に非常に困難、というかほぼ不可能であり、となれば数百人の乗員乗客の大多数は東京までのどこかのゼロ地点で強制停止の措置を受け爆死、もしくは脱線により事故死する運命にある。
柚月を殺害するという唯一の解除方法を実行しない限り。
決定論に従えば、多くの乗客を救うために柚月が殺されるというプラグマティックな選択は必然の結果であり、その結末は彼女の信条が真実で有る事を証明し、人生を勝利のうちに完結しえる事を意味する。
(自分を殺させることで目的を達成する犯罪映画は過去にも存在する)
これは自分の人生は他者の落ち度によって決定されてしまうという究極の他責思考とも言える。
柚月は最後に、犯行は自分の自由意志であると述懐する。しかし、彼女が自分の不遇に対して前向きに打開を試みようとした形跡は、少なくとも映画の描写内では皆無で有り、結局は悲観的運命決定論になす術なく従った、言い換えれば「利用された」事に変わりは無い。
人の善意を信じない彼女は 「かわいそうな女の子」 という視線から逃れたい余り虚無主義で武装して強がっているだけだ。
それと対比して描かれるのが定められたかに見える運命に自由意志で立ち向かうJR職員たちの挑戦である。彼らは事を起こした犯人に対する苦情や非難など一切口にしない(刑事はちょっと文句言うけど)
そんな事をやってるヒマはない。自分たちの全知全能を結集していかに難局を乗り越えるかに全リソースを集中させる。あたかも、乗客乗員にあってはならない事態が発生したのであればそれは自分たちに全面的に責任があると考えているかの如く。
ちなみに、完璧なプロフェッショナルとして終始振る舞い続ける車掌の高市(草彅剛)と司令室の笠置(斎藤工)だが、それぞれ終盤の極限の状況に直面して他責思考に陥ってしまう場面が用意されている。
それは彼らであってもどこかに不完全さを宿している所詮ふつうの人間に過ぎない事が強調され、だからこそその後プロとしての矜持を取り戻す場面がカタルシスを呼ぶ。
笠置は政府の無理解に対して 「何が政治だ!」 と激高するも、その後理性を取り戻しゼロ地点での強制停止を受け入れる。夕陽が差し込む司令室のこのシーンの悲壮感は強烈で有り、そこから急転直下奇跡的な救出作戦に思い至り最後の力を振り絞ってミッションの成功に奮迅する姿が凄まじく感動的だ。
もっとも、肝心の柚月は彼らの献身を実際に見ていないし、何かを感じたわけでもない。そもそも、JR職員たちの貢献は世間一般から特に顧みられず評価もされず感謝もされない。だからこそ尊いのだし、その思いは最後に柚月を見つめる高市のまなざしのみに託され、収斂していく。
最後のシーンの草薙の演技は非常に重要だし、彼は見事にやり遂げている。彼の視線は柚月を通して視聴者である我々の生き方を照射しているように思える。
これだけ見事な映画を見せられて、まだ犯人設定の粗を探そうという意欲が残っているのなら映画鑑賞において大きな損失であると言うしか無い。
よく言われるのがどうやって爆弾を仕掛けたのか?という疑問だが、そんなの75年作のオリジナルだって同じ事、20歳そこらの清掃員(おそらく民間委託)が、いつどうやって爆弾を仕掛けることができたのか説明されてただろうか?
あっちの方が車輪か車軸に連動してる分設置が難しそうだけど、こっちは磁石でくっつけるだけ。
刑事の台詞に 「爆弾設置の協力者がいる」 というのがあったが、保安作業員を抱き込んで設置を実行させ、柚月は立案と教唆だけだったかも知れない。
その辺はいくらでも脚本で設定追加することは可能だっただろうが、尺の制限もあるし大して意味があるとも思えない。
だいたい誘拐犯罪を子細に描いた 「天国と地獄」 が模倣され誘拐殺人事件が起きたんだから(吉展ちゃん事件)社会影響に鑑みその辺は想像に任せるって事で曖昧にしちゃいけないのだろうか?
★追記
犯人の行動原理や動機がよくわからないという声が多いので自分なりの解釈。
柚月の目的は倫理の崩壊を目の前に現出させることと、父親への復讐・殺害。自分は最初から死ぬつもりで、乗客を殺すつもりは無かった。法外な解除料要求は政府に交渉を断念させるためと、国民の善意を試すため(絶対無理とたかをくくっている)。そうやって絶体絶命の状況を作り上げて、救出の見込みがなくなった時点で(強制停止の可能性が色濃くなったタイミングで)父親の名誉を汚した上で爆殺。新幹線を使ったのは父親へのあてつけ込みで手段として利用したまでで主たる目的ではない。そして犯人として名乗りを上げて他の乗客に自分を殺させる。それが彼女の筋書きで、そうなれば彼女の信念が正しかった事の証明となり、悲観的決定論の勝利となる。職業倫理の権化のような高市(彼女にしてみれば偽善の塊)が柚月を扼殺したならば最高の形だったろうが、最後は自由意志が勝利し、彼女は敗北した。高市に抱きしめられた柚月が慟哭したのは目前で勝利を逃したから。ドーハの悲劇みたいに。
ただ、整合性の取れない描写が2点あって、それはクラファンの呼びかけをするシーンとSOSボタンを押すシーン。この映画は5回見たが、これからも何回も見返して理解が深まれば理由がわかるかもしれない。
鉄道関係者はカッコいいけどそれ以外の人間の描写が露悪すぎる
新幹線爆破をなんとか止めようと頭を駆使する司令部の人たちや作業員、責任重大な役割を頑張った女性運転手、自分らもパニックだろうに冷静にお客様対応する車掌たちの姿はカッコよく、特に司令部のシーンはシンゴジラを彷彿させるワクワク感があって良かった(多少のツッコミどころはまあご愛嬌ってことで…)
ただこの人ら以外の人間ゴミすぎじゃない?
可哀想だけど事件の動機が身勝手すぎて全く同情できない犯人、テンプレ毒の犯人親、理不尽なクレーマー客、事故を起こしてしまった人物を「助けなくていい」とえげつない差別する客や乗務員…。ここまで人間を露悪的に描く必要あったかな?って感じ。しかもそれによって話に深みが出るとか一切ない
終始ハラハラしました
50年前の制作時は国鉄が」「新幹線を爆破なんてとんでもない」と協力が得られなかったと聞いたことがありますが、2025年版は、JR東日本が協力してるんですね。スピード感があり、焦燥感も伝わり面白かったです。今作は、車掌の草彅君が主役で、誠実で責任感ある人物を好演してます。最後に、JKを手にかけようとするシーンでは、もうそうするしかないだろう…という気持ちと、このまま、みんな一緒に線路に散るかのという、緊迫した場面で自然と握りこぶしを作っていました。
ただ、犯人の設定や動機に説得力がなく、爆弾を仕掛けた方法も明らかにされず、かなりの大きさと重量があるだろうに、どうやって複数の爆弾を誰にも気づかれず仕掛けることができたんだと、疑問でいっぱいになりました。それと、50年前の」関係者の娘が高校生の年齢とはおかしいですよね。
多少の不満はありましたが、映像の大迫力と草彅さんの演技とでとても良い作品だったと思います。オリジナルも見てみたい。
列車のアクションはいいんだけどね。
エピソードのスピード感、エンタメ要素は十分。元の新幹線大爆破と同じ救出話もあるがCGとあいまっておもしろくなっており見ごたえがある。ただ最後40分くらいからの真犯人が中二病の一人語りが過ぎ、結構映画の進行にブレーキとなっていた。しかも、爆発物どうやって仕掛けたかが不明だったし。前作のようにヒューマンドラマである犯人側の事情を極力切り捨てたのはいいが、視聴者としてはそのなかでも納得できる形が欲しかった。
でも最後まで見られるから十分いい作品でしょう。
一級の娯楽作品ではあるが
一級の娯楽作品ではあるけど、人間模様の描き方に深みが今一つという感じ。ついつい1975年作品と比べてしまいますが、そもそも同じ土俵で比較する方が無理というもの。1975年作品は、出演者が今から見ると綺羅星の如しで、多岐川裕美さんまで出ています。爆破計画に至るまでの描写や、最後に指令長が辞表を出すことになる理由など、2025年作品に比べ、深みがあります。一方、2025年作品は、JR東日本の特別協力があったこともあり、「特撮」がすばらしく、その意味で一級の娯楽作品になっていると思います。
1975年作品は、喫煙シーンや公衆電話や自動車や女性の出演者が少ないやら、昭和らしさがふんだんに出ていて、なつかしかった。
ドラマの必要性について考える
本作は普通の人間しか出てこないからだろうか、登場人物が全体的にうわついて見えてしまい、いまいち作品に入り込めなかった。
(喚きたてる事によるキャラづけが多かったような…)
作品的に草彅氏演じる車掌(主)が主役という事になると思うが、こちらもどうも捉えどころがない。冷静に職務を全うするプロフェッショナルという役回りなのだろうが、その人となりがわかるようなイベントは特になく、車掌としての信念や葛藤を魅せるようなドラマが有るのかと思えばそれもなく、ただ感情の薄い人というイメージのまま終わってしまった。
車掌(副)についても、「プロフェッショナルではない方」くらいの位置づけか…と思っていたら中盤、不運な事故(?)で作中唯一の負傷者となり緊張感が走る。いやただの負傷者ではない。瀕死である。そうはならんやろという刺さり方をしているが、それ故に分かりやすく瀕死である。血もすごい出ている。いや出すぎである。予定が調和するから予定調和なのであって、ここまで血が出てしまうと話が違ってくる。客観的に見て明らかに手遅れの相手に向かって車掌(主)が何度も頑張れ、と励ますのだがそもそもキャラが立っていないので励まし方にバリエーションがない。車掌(副)の方も、最早演技を感じさせないレベルの完璧な瀕死状態であり、いくら呼びかけても反応は無く、よって有りがちなお涙頂戴のドラマも発生しない。リアル志向と言えなくもない。しかし車掌(副)がまだ生きている前提で物語が進んでいるのが気になる。そろそろ脈をとったらどうだ。
閑話休題
犯人役の人は非常に難しい役だと思うが好演していたと思う。学校の先生や議員の先生、秘書の人なども安定感があり良かった。
対して草薙さん、のんさんなどの主役陣も自身の色を出すのが難しい役の中で無理のない演技をしているなという印象を受けたが、結果としては作品の山場である筈の「車掌(主)が犯人の首を〆るシーン」に説得力を与える事に失敗していたと思う。(役者云々の話ではなく、本来あそこは列車の安全な運行を守る車掌としての判断、行動と言うものを見せたかったと思うのだが、そもそも彼に何の肉付けも為されていないため、「ただのおっさんがトロッコ問題の常識的な解としてJKの首を締めている」図にしかなっていない)
そう言えばこの首絞めシーン、映像では表情や指の動きから首を〆るのを躊躇っているようにみえるのにSEは首が締まっているようなミチミチ…という音がしており、どっちやねん!となった。まぁそこは最早些事かも知れない。
結果的に誰ひとり犠牲者は出ず、とナチュラルに書きはじめてからお父さんの事を思い出した。まぁ必要な犠牲というものもありますからね(適当)
色々書きたいことを書きましたが、本作は新幹線という馴染みのあるシステムとそれを運用する人たちの活躍を楽しむパニック映画で人の物語の部分は本質ではないという事でしょうか。私はパニック映画だろうが人の行動に説得力や整合性は必要だと思うのであまり本作を評価することは出来ません。
しかし令和の時代に最新VFXを使い、それも新幹線で複線ドリフトをやるのはシンプルに馬鹿だと思う(褒め言葉
新幹線大爆破2
この作品はリブート版というより実質「2」と言っても良いストーリーだなと思いました。
例えるならトップガン=マーヴェリックのような印象と言いますか、前作の新幹線大爆破の話が今作にもしっかり関わってくるのでタイトルに少しだけ違和感を覚えながら観ました。
犯人は意外な人物でしたが…もし新幹線の中に刑事が同乗してたら、コレ前作のノリだったら発砲してるのかな…と邪念が過りながら観てしまってあかん。
映画を観る順番を間違えたか…?いやでも時系列的には前作を観てからこっちを観た方が良いよなと思い直しつつ最後までネトフリで観ました。
犯人の動機の部分は前作の方が感情移入出来たかなあ。
でも映像の迫力は今作の方が凄いと思いました。
音楽や効果音は前作の方が好きかなあ。
でもストーリーの整合性は今作の方がちゃんと繋がってる…。
どっちの映画も一長一短ありましたが、総合的にはどちらも面白かったです。
前作の冒涜
コメディ映画としてみれば、星3つ。
あと、4時間後に死ぬかもしれないのに、談笑し和気あいあいとし、寝ていたりしているそんな映画です。本当なら残り少ない人生で、家族に電話したり、遺書を書いたりする描写があっても良いのに、緊張感が無く時間の無駄でした。
新しい分野の、アクションコメディでしょうか?
こちらは観ないで、昭和のだけ観てください。
脚本の詰めが甘くない?
女子高校生が厳しい点検の合間を縫って3両の、しかも車台に複雑な働きをする爆弾を設置できたのはナゼ?という違和感。
犯行動機ももうひとつ納得できないし、まあそれを受け入れたとしても、だったら犯行が完了するまで父親を生かしておいた方が復讐としては良いのでは?とか。
映画全体としては結構良かっただけに、詰めの甘さが目立ってしまいます。
ピエール瀧の無駄遣い
「リブート」と言ってるんだからオリジナルと比べちゃダメなんだろうけど、純粋に映像作品として気になる点多数。ま、サブスクじゃなかったらかなり怒りの作品だな。
①役者が下手 草彅は無表情ぶりはもののによっては良いが、余りに感情のないロボットのよう。演技が紋切り型でつまらん。斎藤工もまんまシン・ウルトラマンで感情なし。紋切り型。このふたりが組織のアンドロイドのようでまるで中国人かよ?と。まばたきもなし。
②脚本が最悪 卒業制作並みなので一体誰がやってるのか色々調べちゃいました。事故イベントや撮影、特撮は素晴らしいがプロットと筋立てが学芸会。うすっぺらー!
というか所詮はマンガ、アニメの悪いところが出てる。なんだ?あの犯人の動機と立ち居振る舞いは?マンガの読みすぎだよ。出る人間にリアリティがまったくない。もっと過去の映画見て勉強しろ。
③汗が足りない パニック作品で人間が主人公、決死の判断のときはどうなるか?冷静なわけがない。吹き出す汗と身体の震えは当たり前。ここでも人間がまったく描けないオコチャマアニメノリの悪いところが出た。まぁウルトラマンなら身体もふるえんだろう。
総評価 前半の運行パニックのところは面白いしよく出来ている。楽しめます。しかし肝心の犯人像が、んなアホな?で実は子供がいて復讐とかマンガ並みの発想。心底いただけない。山本圭が泣いてるぜ。まだ沖田こと健さんの息子が、ピエールだったとしたほうがいいし、ピエール瀧を犯人の中心にしないとダメや。
最後のスタッフロールで知り合いが重要なとこに関与してたので文句は言いたくないが、このレベルが今のベスト日本映画界ってのは勘弁。
庵野くさくてちょっとねぇ。なんだかマンガ屋、特撮屋のオタクの席巻がけっか悲惨なことになってるな。
犯行動機など犯行の詳細設定が雑
記録映画のような描写に映画として引っかかるところはあったものの、中盤までハラハラドキドキな展開でしたが、犯人が判明してからは???の連続であり、結局最後まで腑に落ちず、消化不良に終わりました。爆薬の設置を単独でやるのはどう考えても非現実的であり、説明口調の展開でありながらこっちの説明が全くなく消化不良でモヤモヤが残ります。
映画としてはまあ楽しめたため、75年版もネトフリで観ました。こちらは犯行動機が明確にあり、特にラストシーンは日本映画随一の美しい描写でしたので、令和版を観てこちら未視聴の方は是非観た方が良いですね。
犯人設定無理あり
のんちゃんや草薙くん、斎藤さんが頑張っていたので、楽しめる映画ではあります。
しかし犯人が女子高生は無理がありすぎ。
東京駅で東海道新幹線に繋げるって、それもATCや信号装置が違うし、電気の周波数が西と東では違う。
E7系なら走れるかもしれないけど、E5系は不可能です。
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