「スタントシーン博覧会」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング Niskyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0スタントシーン博覧会

2025年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

驚く

斬新

満席のIMAXシアターで鑑賞しました。

今回の大きなミッションは、「鍵」を手に入れたイーサンが、AI「エンティティ」を無力化すること。その過程で、潜水艦に潜ってソースコードを入手したり、座標を送信したりといった“小ミッション”がいくつも展開され、それぞれがシーンをテンポよく切り替えていきます。
中でも印象的だったのが、水中や潜水艦でのシーン。普段、映画を観ていると「なんとなく見覚えがあるな」という既視感のある映像が多い中で、このシーンははっきりと“これは初めて見る”と感じさせてくれるものでした。特に音楽がない時間帯の音響と緊張感が絶妙で、久しぶりに「映画の中に入り込んでる」と感じられるような臨場感がありました。
ただ、ちょっと惜しいなと思ったのは、その“小ミッション”があくまで物語を進めるためのギミックとして機能していて、キャラクターたちの内面の変化とあまり結びついていなかった点です。たとえば、「ミッションを通じて仲間の信頼を得る」とか、「誰かが弱さを克服する」といった心のドラマがもっと絡んでいたら、さらに感情移入できたかもしれません。
物語には「ミッションのテーマ」は確かにあるんですが、「キャラクターのテーマ」がやや弱く、スタントシーンを見せるために物語が設計されているような印象もありました。
とはいえ、「ファイナル」と冠されているだけに、「イーサンが死んでしまうかも!」という緊迫感は確かにありましたが、それでも終盤は少し気持ちが冷めてしまいました。イーサンがあまりにも完璧な熟練スパイであるがゆえに、彼自身の成長が描きにくく、「仲間とミッション、どちらを選ぶのか」といった葛藤も過去作ですでに描かれてしまっているため、物語としての新鮮さを出すのが難しくなっているように思います。

なので、次回作では、若くてイケメンか美人で、生意気だけどポテンシャルの半端ない新人がチームに加わることになるかもしれません。そうなったら、いよいよイーサンの退場とバトンタッチが近いかも…?

Nisky
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。