異端者の家のレビュー・感想・評価
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宗教マニアをぢ vs モルモン布教女子のアンフェアファイト
すっかり性格俳優にシフトしたヒュー・グラントを楽しめる映画。「ジェントルメン」での癖つよ探偵役を見たあたりから、もっとそっち方面を演ってほしいと思っていた私はそれだけでプラス評価。
彼のキラースマイルの威力はまだ健在で、玄関のドアを開けた時に彼が見せた微笑みには、悪役だとわかって見ているこちらの気持ちさえ一瞬油断させる力があった。話が進むにつれ、その笑顔や愛嬌ある笑い皺がリードの不気味さに似合って見えてくるところはさすがだ。
サイコスリラー映画としては、うーんどうだろう。怖い映画苦手の私でもあまり怖くなかったから、このジャンルが好きな人には物足りないかも。
(二の腕の傷をほじくるシーンだけはギエエエエとなった、怖いというより痛そうで)
前半、リードが宗教や信仰心の本質(彼の持論)についてシスターたちに滔々と語るくだりは興味深かった。(「ボブの絵画教室」バージョンモノポリーには笑ってしまった)
八百万の神の国に生まれ育った消極的無宗教の私にとっては、正直なところ物語の前半においてはリードの主張の方が、モルモン教より首肯できる部分が多かった(ただし、パンフレット掲載の寄稿によると各宗教についてのリードの説明は所々嘘を含んでいるそうなので、鵜呑みにするわけにもいかないが)。
アメリカ国民にはキリスト教信者(もちろん宗派は分かれているが)が多いというイメージがあるが、イエス・キリストの逸話への冒涜とも取れそうなリードの主張は批判を招かないのだろうか。Rotten Tomatoesでの評価は比較的高く、社会問題化するほどの反発を受けてはいないように見える。
末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教の教団)は本作を非難する声明を出しているそうだが、作品を鑑賞したモルモン教徒当事者にとって、序盤に描写された宣教師の日常は結構リアルなものだったようだ(The Guardian、2024年11月の記事より)。
本作の2人の監督、スコット・ベックとブライアン・ウッズはモルモン教徒の友人らに脚本について相談し、彼らの日常会話をもとに台詞を創造したという。
そのリアリティと、キリスト神話説的な主張をしているのがサイコパスな悪役、という設定であること、そして最後には「誰かのために祈ることは素晴らしい」と信仰を肯定するパクストンがリードを倒す展開。これらがあるから、前半のキリストに対する冒涜的なリードの主張も、キリスト教徒から見れば「迫害者の間違った考えの描写」として消化されているのかもしれない。
前半のマンスプレイニング的宗教論破がそのまま続くのもまた一興だが、それではスリラーというよりめんどくさいおじさんの話だ。ここからどうサイコスリラーに持っていくのか、と思っていたら、後半での怖がらせ方自体は結構ありきたりな感じでちょっと気分が盛り下がった。暗い地下、唐突に出現する貞子みたいな女。ジャンプスケアと流血。
宗教マニアを極めた結果無神論者になったのかと思いきや、宗教の本質は支配であるという結論に至りそれを実践したリード。結局、支配行為という邪教の信者になったということか。
悪役の背景をどこまで描くべきかは作風や好みによって分かれるだろうが、リードについては個人的には、あのような考えに至った理由や彼のヒストリーが見えた方が面白くなりそうな気がした。パクストンが地下でいくつかの部屋を通った時、そこに雑然と置いてあった色々なグッズにヒントがあるのかなと思ったが残念ながら分からず。キリスト教圏の人が見たらピンとくるのだろうか。
「胡蝶の夢」の話をどう効かせたいのかよく分からなかった。脱出後のパクストンの手に蝶がとまった時、まさか夢オチなのか?という安直な不安がよぎったが、さすがにそれはなかった(笑)。
ところで、合言葉として出てきた「魔法の下着」だが、モルモン教に入信した人が一生身に着ける、上は半袖アンダーシャツ下は膝丈ステテコみたいな衣服のことだそうだ。神との聖約の象徴であり、下着の上から着る服で完全に覆わないといけないので、自然と露出の少ない服装になるという。その名称を合言葉として使うのは、魔除け的なニュアンスがあったのかもしれない。
宗教の違い(内容)が分からないと十分理解出来ない
ここの評価点を観て余り高くなかったし、なんか上映期間が短いようで全く期待しないで観た。だからなのか逆になかなか面白かった。確りサスペンスになっているしハラハラさせる所もちゃんとあった。
序盤の進行でショートカットの女の子の方が可愛いし利発そうなので生き残ると私は単純に考えたが甘かった。この物語は主に宗教的な話しとなるので、日本人には理解し難いと思う。二人の女の子達はモルモン教のシスターで布教活動を行っている。実際モルモン教は米国でも少数派である。劇中に出て来る一夫多妻制の話しも昔は許されていた数少ない宗派でもある。そんな話しが出て来るので日本人には内容が入って来ない。また一方でモルモン教は厳しいので自慰行為すら禁止なのである。そんな宗教の矛盾も突いて来る。
この犯人はそんな若いシスター達を理詰めで弄ぶ。半ば趣味の如く。あの色男のヒューグラントがシワが増えそれらを怪演している。優男の悪役は非常に似合う。
会話に引き込まれる
オープニングはガールズトークかと思いきや、全く違った笑
布教活動する若者。
実は複雑な事情を抱えてることもあるのだろうか。
昨日観ていた「ホエール」でも思ったのだが。
しかし、布教活動が盛んな宗教、そうでない宗教。
違いはなんだろう。
パイにつられて?家に入る2人のシスター。
入った時に匂いは…あった?
張り付いた笑顔のヒューさんがほんと不気味。
しかし女子2人も聡明だった。
恐れながらもギャンギャン騒がずにしっかり受け答えするところ。
偉いと思ったわ。
本部?との連携も割としっかりしてるんだ。
実際こんな事件があったのかも?
なかなかない内容の作品かと。
会話をもう一度じっくり確認したいと思った。
ずっと背中に汗かいて観ていた
ほぼほぼ犯人の家の中でのシュチュエーションホラーですが
長い会話も作品の緊張感を維持することにとても役立っている
むしろ会話劇としての面白さを感じる
そのうえで、冒頭から彼女たちが心理的に感じる「逃げられない」緊迫感が
観客にも同様に共感させていく力がものすごい
そのために、ずっと平均よりやや高めの心拍数を我々に維持させ続け
じっとりとした汗を背中にかかせ続け、エンデイングまでずっと疲労感を
与え続ける
この手の作品で「2回目を見てみようかな」と思わせる映画も珍しい
もっと会話内容を噛みしめて、ヒューグラントの目の奥の狂気を堪能したい
オープニングの二人の会話の意味と本編とどう絡んでいるのかだけが
よくわからなかったのと、入れ替わりのトリックについてはその機会が
訪れるには「偶然」も味方にしなければならなかったように思え、そこだけが
種明かしの時に引っ掛かりました
この点を読み解いている方がいれば教えてくださいませ
アレの亜流
観客4人
モルモン教の布教活動をする若い女性2人組が、ある家に入って体験する恐怖を描く。この家の主がヒュー・グラントで、一見温厚そうな紳士だが、じつは異常者なのであった。
ま、『サイコ』の亜流ですね。
ショッキングなシーンもあるが、それほど怖くない。
ヒュー・グラントが、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教の違いをモノポリーにたとえて説明書するくだりが面白かった。というか、よくわかった。(この説明のときになぜかスター・ウォーズもでてくる。)
特にオススメしません。
もっと布教の話をさせてあげて
女性二人が伝道のために怪しい家を訪れる話が気になり、レビューがやや低いのもわかっていながら映画館へ。結果、やはり設定の面白さは申し分ないが、それを生かしきれない感が上回る映画だった。
ヒュー・グラント演じるリード氏が若い女性(シスター)の信仰心を試すように議論を吹っ掛けるところは期待通り。モルモン教創始者の一夫多妻制や、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教がボードゲームやファストフードと同じで、オリジナルに対するコピーでしかないことを挙げて難癖をつける。
しかし知的な議論というよりも物理的に監禁された恐怖が先に立ってしまい、女性二人は立ち尽くしたまま反論できない。後半はリード氏に捕らわれたゾンビみたいな人たちが登場、ビジュアルで怖がらせるお化け屋敷みたいな場面が続いて落胆した。
人生経験豊富で理屈っぽい男性が、単に若い女性を黙らせるだけではつまらない。ましてや力づくで監禁するのでは。むしろ彼女たちなりの感情とか人生経験に寄り添い、互角の戦いをしながら論破してほしいと思うのだった。実際、シスターがファストフード店の好みを不等号(>)を使って列挙するあたりはおかしみがあった。
また宗教は力でねじ伏せるよりも自発的に信じさせることに本当の怖さがあるはず。ストーリーの終盤でシスターの一人が「私たちを自分自身の意思で殺させようとしている?」と毒づくあたりは鋭いと思った。そんな心理戦もリード氏がシスターを刃物で切り裂くように殺害するので台無しになってしまうのだが…。
そういうわけで、鑑賞中はまるで屋敷に捕らわれているのと同じく、早くこの映画が終わって欲しいと思わざるを得なかった。それでもリード氏が宗教や音楽が「反復」でしかないと指摘するのは本質をとらえている。
入信するかどうかは別として、自分の死生観や世界観を確かめるため、宗教の映画は見ておく価値があると思うのだ。
最後に、パクリを指摘されたレディオヘッドのクリープが、まるでリード氏の弾き語りのようにおどろおどろしく鳴っていたのは笑ってしまった。エンドロールを見る限り、特に加工はしていない原曲通りなんですよね。
宗教とは
予告動画に宗教という言葉が全く出て来なかったのでこういう話だとは思いませんでした。
製作側が意図的にそうしたのかは分からないけど少なくとも私も含む何割かの人は脱出サイコスリラー映画と思ったのではないかな。
本当は宗教論を通して人間の信念と狂気を考えさせる奥深い内容なのにね。
ヒューグラントは好演だったが役柄としてのリードに不気味さ異常さがもっとあると良かったかな。もちろん終盤で明らかになる監禁部屋の存在で異常さは伝わるんだけど途中まではただの論破したいオジサンになっちゃってたのでね。
予想と違ってもいい意味で裏切られたと言えればまだ良かったんだけど、今回はそこまではいかなかったかなぁ。
ヒューグラントをはじめシスター二人は怪演でした。
思ってたのと違った!
家の中にいくつものトラップがあり命がけで脱出する類の映画かと思っていたけど全然違った
ホラー映画は好きだけどスプラッタ描写はそれほど好きじゃない私にはいい塩梅の映画だったけどとにかく長すぎた
90分でいい
死体が生き返るネタバラシの辺りが一番面白くてあとは下り坂だった
ヒュー・グラントぴったりの好演、宗教論が興味深く、ラストの畳みかける展開がいい
観る前は予告編から、脱出ゲーム物の一種かと思ってましたが、なんと宗教映画でした。
宗教色を出したら日本でヒットは難しいでしょうから。
主演のヒュー・グラントの、いかにも軽薄で感じがいい人当たりの良いのに実は裏がある男がぴったり。
饒舌なうさん臭さ満載で、宗教について語る語る。
モノポリーや流行歌を例にしてわかりやすく説明してると思うのですが、自分はそっち方面は特にうといので、ちゃんとは理解できてない。
きっとキリスト教圏の英米欧各国では、全国民にある程度の共通の知識があるから、わかるのでしょうねぇ。
それでも前半はひりひりした緊張感も相まって、ヒュー・グラントの説明は面白く聞いてました。
しかし、これに対抗する2人が若いせいもあって言われっぱなし。
もう少し反論してもイイと思うのですが、あの状況では難しいでしょうね。
そして、後半からは徐々にB級ホラー要素が増えてくる。
この既視感満載の要素が凡庸で邪魔。
せっかくの宗教論、理詰めで、興味深い展開が、仕方ないのかもしれないけれどだんだんとありがちホラーっぽくなってくるのが少し残念。
と、クライマックスで一気に反撃。
大人しかったほうの女性が巻き返すのが溜飲が下がる想い。
あの合図のキーワードを本人が言っちゃったり、蝶々が見えるところが本当に良かったです。
グダグダせず、さっと終わるのもグッド。
単にB級ホラーでは片づけられない余韻を感じました。
丸の内ピカデリー・ドルビーシネマでの鑑賞で、映像・音響が最強!
毎回、ここのスタッフによる独自のエレベーターの飾り付けが有名ですが、今回は劇中の「地下へ通じる2つの扉」を、劇場の2つのエレベーターに見立てて、エレベーターのスイッチ付近にはメッセージカードが。
「エレベーターが開いたら、最後。あなたは、どちらを選ぶ?」の言葉が気が利いてるぅ。
もっとソウ的なエグイの期待してたんですけど・・・
日々モルモン教の布教に勤しむ、しっかり者のシスターバーンズ(ブギーマンの子!)と若干おっとりさんのシスターパクストンは吹雪の日に胡散臭い説教爺の家を訪問しーのあーだこーだ宗教問答した挙句に地下室に閉じ込められてしまう。
真実の宗教を教えたるわいと息巻く爺に敢え無くシスターバーンズが惨殺された後、おっとりシスターパクストンが覚醒し脱出って・・・単なる監禁壁のある変態爺の屋敷からの脱出劇でした。。。特に何の捻り無し。
脱出モノではない
開始から衒学的な会話が小一時間ほど続き、やっと場面は動く。宗教談義に興味ないので最後まで集中力が持たなく、飽き飽きする。脱出モノの映画かと思いきや実はそうではないので、結局、家の構造も視聴者には最後までよく分からない。終盤、なんでシスター・パクストンは地下に引き返したのだろう。プロットはかなりイマイチだった。
居心地悪い…薄気味悪い…ヤバい、この人!
恐ろしい仕掛けのカラクリ屋敷に閉じ込められる話かと思ったら、恐ろしいのは人間でした。
信じる事の怖さや強さ。また、基本的な考え方が自分とは全く違う相手には嫌悪感を抱いてしまったりするのだなと思いました。
若い女性が、女性のスカートを"公衆の面前で"下ろすなんて酷い事を、どうして出来るんだろう。やられた相手の気持ちもだけど、自分が軽蔑されるかもという思考は無いんだろうか。その感覚が気持ち悪いです。
そのショックから立ち直れぬまま、布教活動に向かったシスターパクストンとバーンズ。正反対のキャラクターでどちらもキュートです。が、バーンズが布教の話を始めると、宗教に疎い私は奇妙に感じてしまいました。むしろ、すべての宗教を否定して持論を展開するリード氏の例え話の方が受け入れられます。しかしリードも、一方的に話題を変えたり、大声は出さないものの、時に強い口調になったり、急にキャンドルを吹き消したり、次第に不気味に見えて来ます。そして、2人を帰す気が無いと分かった時の恐怖。
「君たち2人のうちどちらかが嘘をついている」と言いながら、騙していたのはリードの方で、2人の反応を見て楽しんでいたのでした。
R15ですがホラーとしてはそれ程怖くはなく、それより、話が全く通じない気持ち悪さがあります。
ここからネタバレです。
屋敷には玄関以外に出口は無く、どちらのドアを選んでも地下室行きでした。正しい選択をすれば出られるのに、リードのミスリードによって間違った方を選ばされてしまう、という方がお話的には面白いのにな、と思います。
地下に閉じ込められていた女性たちの檻は動物用で、長く生かす気は無さそう、それなのに何人も居るからこれまでにかなりの犠牲者がいたと想像できます。バレないの?
リードの狂気は恐ろしいですが、彼の言う「支配」は心の支配ではなく物質的な支配でした。
自ら毒を食べた女性は、洗脳されたというより、解放されたくて自殺したのでは?と思いました。
玄関のドアのロックのタイマーも解除不可能も噓だから、脱出劇としては、見事解除する方向が望ましかったですし、リードがこっそり抜け出した出入り口も実はあったはずなので、その辺の種明かしは欲しかったです。
トリックにはちょっと無理があったので、脱出劇には重きを置いていないです。3人の演技はとても良かったです。
宗教への懐疑と狂気を描いた良作
私は日本生まれ。神社や寺には何らかのタイミングで行くが、信仰心がある訳ではない自称無宗教家だ。
その為、本作を完全に理解出来たかどうかの自信は無い。
特にモルモン教については無知だったので、キリスト教も色々あるんだなぁと思った。
そりゃそうか、日本にも幸福の科学だのエホバだの創価学会だの派生宗教があるんだし、そりゃ宗教が盛んな国であれば多岐に渡るだろう。
本作は、そんな宗教への懐疑と学問的探究が行き着く先にある狂気を描いた良作だと思う。
主人公であるバーンズとパクストンの2人、ソフィー・サッチャーとクロエ・イーストは昨今の映画としては、どちらもビジュも演技も良く、顔面アップの演技が多い中でも画面の満足度は高いままだったのが好印象。
だがしかし、やはりヒュー・グラントのミスターリード役の怪演。
目尻の皺に安心感と底知れない不快感を両立させるのは見事な演技だ。
語る言葉は全て嘘が混じり、不信感を与えつつ、納得させられるような語り方は見事としか言いようがない。
特に教授のように宗教の反復を語るシーンは、本当に面白い。モノポリーや音楽に例えるシーンは本作の中でも突出して面白い名シーンだと思った。
その後、帰るために2つの扉を選ばせるのだが、ここからはスリラー要素が強くなり、大衆的なスリラー映画の立ち位置に戻ってしまった。
個人的には、ここが一番残念だったのだが、
「BELIEF」と「DISBELIEF」の扉を選ばせるのだが、この扉は結局同じ地下室へ繋がっているのである。
この時点で、リードが示す選択は結論ありきであり、対話を望んでいるキャラでは無い事が露呈してしまうのだ。
その後、なんやかんやあり、彼の終点思想は「宗教=支配」かつ「支配者=神」である事が分かる。
この辺りが恐怖と暴力を用いた結論ありきの行動で、前半の対話を用いて動いていた姿との乖離がモヤっとしてしまった。
最後、シスターパンクストンが語る祈りと、バーンズの奇跡の一撃。
特に祈りについての言葉。実験の結果、祈りに効果はないけど、その姿は美しいし意義はある。これは人が信仰する上での本質だと思わせられる名シーン。
脱出後のラストシーン。
パンクストンが語る「生まれ変わったら蝶になりたい。私だと分かるように指先に停まるの」と語ったように、彼女の指先に蝶が停まり、それは幻覚のように消えてしまう。
彼女の死の直前に見た幻だったのか、その語りを聞いていたバーンズが別れの挨拶に来たのか。それとも全ては映画の中と言う「胡蝶の夢」だったのか‥‥。
雪の中の屋外シーンは、空気の澱みからの解放もあり、爽やかさも感じる美しさだった。
残念な印象の箇所もあるが、悪役の新たな形を示してくれた良作だったと思う。
今後、この方向のヒールキャラを扱った、スケールの大きな作品を期待したい。
ココ最近見た中でNo.1のコメディ映画(褒め言葉)
人体を傷つける描写はウゲっと思ったが他の箇所に関して言えば、映画館で誰1人笑ってなかったが自分は笑いをこらえるのに必死なくらいに面白くてココ最近で1番笑えたコメディ作品だと思った。よく「優れたホラーはコメディと紙一重」っていうがあれはホント。人間、訳が分からない人やものを見ると奇妙に感じて恐怖を感じるがあまりにもその奇妙さが行き過ぎるとコメディになるんだなと実感した。
人によっては「今年1番のホラー」と言ってる人もいるから人の価値観はそれぞれだなと思う。
ネタバレで笑いどころをいくつか。
雨漏りの下にししおとしw
あそこは笑うw
モルモン教の牧師?が一旦帰って引き返してきて「これ忘れてました」って冊子渡すとこも笑えたな。
(すごく頼りになって助けてくれそうな人に見せ掛けて見掛け倒しってとこがねw)
あと預言者の人がパイ食べた後に亡くなったと思ったら動いた!ってとこで持ち上げてた頭落としたとこがギャグ過ぎて笑ってしまった。
ヒュー・グラント見たさ
ヒュー・グラントの老害マウンティングサイコパスぷり❗️迷路の様な屋敷に宣教師、勧誘に来た女性達を監禁し自らが教祖になると意味不明で何がしたいのか全くわからない。
囚われた2人の女の子の脱出サイコスリラー。
ほとんどが宗教論争といか会話劇でキリスト教徒やモルモン教徒ならわかるかもしれないけど、自分はハナから唯物史観の無神論者なので、あまり怖くはなし。
とは言えヒュー・グラント見たさなので、痛さを楽しめました。
期待度○鑑賞後の満足度◎ 久しぶりに扇情的でない(受け狙いでない)スリラーを観た思い。布教者が布教される側になる宗教談義の緊張感とサスペンスの盛り上げとを上手くシンクロさせたクレーバーさ。
①完全に狂っているのに上品さ・知的さを漂わせ紳士然として(一聴すると)正論を吐いているように思わせる男をヒュー・グラントが適役好演(彼女達が女性の姿がないのに家の中に入るという、やってはいかないことをやるのを自然に見せるにはヒュー・グラントの様な個性を持つ俳優が必要、一方英国映画界のイケメンの一人で“ロマコメの帝王”と呼ばれていたけれども、どうも私にはこの人に対して胡散臭いイメージが付きまとう)”
②女の子二人もなかなか魅力的。
③鑑賞前に予想していた話とは随分違っていて途中まではやや戸惑っていたが、弁舌巧みに自分の宗教感を披露する男に布教にやって来た二人が逆にやり込まれていく緊張感をred herringとしているストーリー展開に徐々に引き込まれていく。
④自分が布教する宗教である『支配』に容易く洗脳されそうな女の子の方を残したのに、彼女にやられる展開が面白い。
ジャー・ジャー・ビンクス? 何?知らんがな!
(一般的に胡散臭いと思われている)宗教勧誘が、もっと胡散臭く邪悪なものに絡めとられていくところに、観る者の興味がそそられます。
二人のシスターの組み合わせが(あざとくも)なかなか上手いです。利発で論理的、負けん気も強そうな黒髪のシスター・バーンズ。かたや気弱で従属的だが柔和で優しそうなブルネットのシスター・パクストン。この対比!衣装でも分かりやすく違いを表していました。
ラスト 瀕死のバーンズが生き返り、逆転の一撃をふるったのは、確かにご都合主義に映ります。
でもこう解釈するのはどうでしょう。
ミスター・リードは「シスター・バーンズは復活する。でも金属が入っていたから復活しないよ」と金属片を除去してしまいました。
邪魔してたものが除去されたんだから、当初の預言通り復活が起こったと。すなわちリードは「宗教は支配だ」という自身の教義に絡めとられ、最後は自らの預言に支配されてしまったのではないか、もっと言うとあれはリードの胡蝶の夢なのではないでしょうか。
一方でシスター・パクストンは「祈りにより神の加護があったから脱出できた」と考えるでしょうか?そして今後もっと信仰に励む?
それとも最後に指に止まった蝶(=自分)が消えてしまったということは、これも胡蝶の夢なのかも、そうすると。。。
いづれにせよ、3人の熱演がいろいろと考えさせてくれる異色作です。
俺はゲイじゃないが、ヒュー・グラントの笑顔は好きだ。
ラブロマンスの帝王のヒュー・グラントが、初の悪役( だよね?) に挑戦で、一部の物好きに絶大な支持を得ているA24スタジオ制作とあっちゃあ、映画好きなら見に行かない選択肢は無い!
カルト宗教の勧誘員二名が、ヒュー・グラントの住む一軒家に訪問する。迎えるのは、ヒューのみだが、奥さんが後から来るという事で勧誘員は、家に入って、ブルーベリーパイを振る舞われる。しかし、中々、ヒューの奥さんは客間に現れない。
何か、怖くなってきた勧誘員二名は、帰ろうとしたら、突如、玄関が施錠されて、二人は監禁される。実はヒューは訪問してきた女性達を監禁する異常者だったのだ...。
と、ここまでが、予告で皆んな知っている事だけど、ヒューが何回も奇跡について語っている所が薄気味悪い。
俺が、新興宗教に勧誘された時は、1000円くらいの経典を買って、朝と夜にそれを見ながらお経を唱える事で、
水害で、近所の家が全壊しても、奇跡的に家が壊れなかった。
死んでも、お経を唱えていたから、遺体が腐らない。
死んでも、お経を唱えていたから、死んで遺体になっても、遺体が、お経を唱えていない人よりも軽くなる。
と、愚かな事をのたまっていたので、
いーですか?私は、葬儀屋で数百体の遺体を回収したから知ってますけど、人は死んだら腐ります。お肉ですからね?
それから、人は死んでも21gしか軽くなりませーん?むしろ体感的に重くなります。
人間は、生きていたら、運んでもらう人は運びやすいように身体を丸めてくれますが、死んだら固まるので動かしにくくなりますよ?
と、言っても、全く、人の話しを聞かずに、
いーえ!? これは、本当に起きた奇跡なんです!!
と、言い張って、話しにならなかった。
奇跡は確かに起きている。こんな、阿保な教えを盲信する輩が釣れたという事を。
どんな教育を受けたら、こんな阿保になるのだろうか?
Misty Heart 盲信している女の子は半分不思議。
おっとっとっと!脱線したぜ!?
何やかんやで、二人は地下室に監禁されりゅ。そこからのー?脱出劇がキモで充分怖いのだが、
俺だけでしょうか?どうも、ヒュー・グラントって、持ち前の人の良さが隠しきれないので、
今はホラー映画やってるけど、ラブロマンスが始まるんだろ?
と、思ってしまうわけだ。
まぁ、ホラー映画としてはよく出来ているので、料金ぶんは楽しめます。
あと、映画を見た人にしか分からないが、あの多頭飼いの女共の中にブリジット・ジョーンズが、混ざっていたのに気づいたのは俺だけだろうか?
ブリジット・ジョーンズは、一人だけ、All By My Self を歌っていたから間違いない!!
というわけで、この映画、ブリジット・ジョーンズを追っかけてきて、最新作も見た人にお勧めの映画だYO!?
思ってたのと違うサイコパス映画
てっきりヒュー・グラントが「さあゲームを始めましょう」
とか言い始めて閉じ込められた女の子2人が知恵を絞って
トラップ館から脱出するアクションホラーかと思っていたら
延々と面倒くさいおじさんの持論を聞かされ宗教論争に
花を咲かせる家庭訪問(布教活動)の話。
ちょっとだけ予告編詐欺。
後半から少しホラーテイストで話が盛り上がってきたと
思ったら結局は若い(?)女性を監禁するキモいおじさん。
ヒュー・グラントなのでそれほど嫌悪感がないのは
男目線だから?
キリスト教関連のネタに詳しくないと会話の全てを
理解するのはやや難解だけどストーリーにはあまり
関係ないのでスルーしてもOK。
全76件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。