「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の動かない版」HERE 時を越えて RAIN DOGさんの映画レビュー(感想・評価)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の動かない版
ここ、映画.comの記事で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の動かない版、という言葉を目にし、
それまでスルーしようと思ってた気が180度変わり、期待して観てきました。
原始時代から現在まで、ひとつの土地で起きた出来事を、動かない定点カメラで捉えています。
恐竜の時代、氷河時代、ネイティブ・アメリカンの時代、
日本軍の奇襲を知らせる40年代、ビートルズがテレビで歌う60年代、ランナウェイズがリビングに響く70年代、などなど、
縦横無尽に、ひっきりなしに、せわしなく、直線的じゃない動きで、時間軸を行ったり来たりして、面白い。
壮大な時間旅行を楽しめます。
最後は、切ないというか、ジーンとして、涙が出そうになり、エンドロールも目を閉じて余韻に浸りました。
エンドロールが終わっても、名残惜しい気持ちで、席を立つのも腰が重く、映画館を出る足どりも重かった(笑)
いい映画だった…
こういう気分にさせてくれるのが、いい映画だと思う。
子供のとき親に連れていってもらい『グレムリン』を観たときも似たような気持ちになったんだけど、
当時『グレムリン』を観た劇場も、この映画を観た劇場の近くで、あれから何十年も経ったことを思い、
土地の時間の流れを描いた、この映画の内容とリンクし、とても感慨深かった。
コメントする