「生きた時代と場所が違ったら」ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女 ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
生きた時代と場所が違ったら
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アーリア人の特徴である金髪碧眼を持つ美しいステラは、様々な辛い体験を経て生きるために同胞を裏切りナチスに売り、戦後、裁判では昔の仲間や恩人から責められるが、正当化し切り抜ける。その後も美しさを保ったまま歳を重ねるが、最後は自分が追い詰めたユダヤ人妻に目の前でされたように窓から投身自殺をする。
違う時代、例えば現代のドイツやここ日本だったら、歌手の夢を実現させていたか、そうでなくても仲間を裏切ることはなかっただろう。
そう思った時、もし私が彼女の立場だったら、あの時代のドイツにユダヤ人として生きていて、更に許されない行為をすることで生き残ることが可能とわかっていても、彼女と同じことは絶対しないと言い切れるか。
戦後の裁判で反省の色を見せなかったが、戦後、もし悪かった、やむを得なかった、許してほしい、と言っていたら、あそこまで辛い人生とならずに済んだかどうか。
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