「1600年、当時の日本を取り巻く世界状況、そして世界史の勉強にもなります」「SHOGUN 将軍」エミー賞受賞記念上映 第一話、第二話 ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
1600年、当時の日本を取り巻く世界状況、そして世界史の勉強にもなります
ハリウッド資本の映画に本物の日本、本物の侍を描こうと真田広之がプロデューサーとして加わり、さらに多くの日本人が製作に参加した本作は、海外で人気を博し世界的な評価を得た。多額の予算をかけたこの豪華な映画を大画面で観られるということで早速映画館に足を運んだ。そして期待を裏切らない重厚で迫力ある素晴らしい映像を楽しむことができた。
主人公の虎長は架空の人物だが、存在そのものはリアルでライバルとなる(愚かな)キリシタン大名やこの状況を利用して日本を食い物(我が物)にしようとするポルトガルやスペイン(イエズス会)と、この2ヶ国に出遅れまいと暗躍するイギリスやオランダの存在、またカトリック対プロテスタントという馬鹿げた醜い宗教的対立、それらの構図は当時の日本を取り巻くリアルな世界状況で、その狭間で揺れる極東の島国としての日本の姿を描いてもいる。大名達の権力争いを巡る権謀術数、当時の侍、武家の思考方法、行動規準に加え、世界史の勉強にもなる物語。続きが楽しみです。
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