「本作を実現した真田広之の努力と熱意に首を垂れる他ない一作」「SHOGUN 将軍」第一話&第二話 yuiさんの映画レビュー(感想・評価)
本作を実現した真田広之の努力と熱意に首を垂れる他ない一作
ジェームズ・クラヴェルの同名小説の再ドラマ化なので、前作(1980)により作品名に一定の知名度はあったとはいえ、日本の戦国ドラマを米国のテレビドラマとして製作する道の険しさは想像を絶するものがあり、『ラストサムライ』(2003)以降海外での活動を本格化した真田広之が、プロデューサーとして本作を実現するに至った長年の積み重ねと尽きせぬ熱意には、鑑賞前から首を垂れる他ありませんでした(本作の世界観だと打ち首なんだけど…)。
これまでディズニープラスでの配信のみということで、本作を観たくても観ることができず臍を噛んでた方にとって、これほど本格的かつ重厚なドラマの初見を大スクリーンで堪能できるのは、むしろ待った甲斐があった、というものでしょう。
ドラマ二話分の上映ということで、やはり通常の劇場公開作品と比較して展開が早く、およそ演出上の緩みというものがありません。むしろ美術面で贅を凝らした映像をもっとゆっくり鑑賞したくてもできない、という贅沢な悩みを抱くほど。
1600年の関ケ原合戦の直前から物語が始まり、今回は武将たちの権謀術数が中心となります。そのため壮麗な合戦場面を期待すると、「えっ、もう終わり?」って驚くことになるかも。
しかし関ケ原合戦前後の史実についてある程度知識があっても人間関係の把握が難しい内容なのに、そうした前知識がなくても内容を理解できる米国の視聴者は本当にすごい、と思わずにはいられません…。
できるだけ早く、続きの劇場公開を希望!
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