劇場公開日 2025年2月21日

「支配欲と名誉欲で人を殺し合うヒトによって命をなくすのは人間だけでなく動物も同じだ。」犬と戦争 ウクライナで私が見たこと jollyjokerさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5支配欲と名誉欲で人を殺し合うヒトによって命をなくすのは人間だけでなく動物も同じだ。

2025年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

危険を承知で動物を救おうとする人々の記録。それは彼らにとって生きがいとなり、自分の心を癒してくれたものへの恩返しでもあるという。

一方で小さな命を顧みることもせずに傍若無人にふるまうヒトもいる。破壊されたガレキの中で助けを求める犬たちが「やっと迎えに来てくれたんだね!」という喜びに満ちた顔が忘れられない。そんな犬たちを、戦火の中でさえ引き取り家族として迎えるウクライナの人々の行動にも驚かされる。動物と暮らすということの意識が、日本とは大きく違うのだろう。

戦闘を続ける者、シェルターを放り出した(と言われている)者、もちろんそれぞれの言い分はあるだろう。だが、命に優劣はなく、お互いを大切にする気持ちは、どんな時も忘れずにいたいと強く思う。

劇場内では上映中にすすり泣く声も聞こえ、悲惨な戦争にNOをつきつける。動物愛好家のみならず、多くに人に見てほしい。

jollyjoker