We Live in Time この時を生きてのレビュー・感想・評価
全97件中、41~60件目を表示
フローレンス・ピューはいいんだけど・・・
お気に入りのハリウッド女優は結構居るのだが、なぜかコロナ禍以降メジャーな女優の作品がなかなか海を渡って来ないと思っているのは俺だけだろうか? そんな中、先日サンダーボルツ*でも楽しませてくれたフローレンス・ピューの次回作をもう見られるとあって、公開を心待ちにしていた。
【物語】
会社員のトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)は妻に離婚を迫られる。ついに離婚届けが届き、サインしようしたがペンが書けなくなったため、町に買いに出る。失意の中で道路上で不用意な行動をしているところを車にはねられる。
気が付いたときは病院に居て、そばにアルムート(フローレンス・ピュー)が居た。彼女が彼をはねたのだと言う。トビアスは全く彼女を責めようとはしなかったため、シェフである彼女は今度うちの店にきて欲しいと言い残す。
後日アルムートの店をトビアスが訪ねたことがきっかけで、ふたりは恋に落ちる。やり手の性格のアルムートと慎重派のトビアスは破局の危機もありながら、強い愛情は冷めることなく、ふたりは一緒に暮らし始める。 やがてふたりの間に待望の娘が誕生するが、アルムートが重い病に侵されていることが分かる。
【感想】
お目当てのフローレンス・ピューだが、初めて記憶に留まった“ミッドサマー”と“サンダーボルツ”の彼女は同じ人とは思えないほど印象が違った。そして本作の予告編の彼女に釘付けになったが、最初同じ女優だとは気が付かなかった。作品によってかなり印象が異なるカメレオン女優だ。 それでいながら、どの作品でも魅力的なのがすごい。
彼女を堪能できたので、主目的は達せられたが、作品としては期待通りとはいかなかった。ダメな作品とはいかないが、いわゆる難病・余命わずかモノで、命を全うする主人公と彼女を支える家族の愛という、ハッキリ言って「良くあるパターン」で、斬新さは見当たらない。 また、時間が出会った頃と現在を行ったり来たりする構成で、そういう構成は珍しくはないが、ちょっと頻度が高過ぎでは? 俺はそのたびに集中が寸断されて、物語に入っていきにくかった。
さらにヒロインの魅力で持っている作品だが、残念ながら彼女は抗がん剤治療開始とともに坊主頭にしてしまう。坊主頭にしてもキレイなのはさすがだが、そうは行ってもそれ以前の女性らしい髪形の方がやっぱり魅力的。 闘病の演出なのだろうが、後半はせっかくの彼女の魅力も3割減!
予告編が良かっただけに期待が膨らんだ分、物足りなさを感じてしまった。
25-073
片手で卵を割る練習から始めてみます
いやー、最近ひねくれた映画ばっかり見ていたので、久々に心が洗われました!
時系列をちょっとづつずらすのは、最初あれっと思いましたが、慣れてくると、半歩先がある程度分かっているので、「ここが分岐点だったんだ」と逆に観客の関心を誘い、惹きつける効果があったと思います。アルムートのお腹や髪型、医療器具など理解しやすいアイテムでサポートもしてくれますし。
脇役がいい味だしてました。助手シェフの女子、GS店員の兄ちゃんとおばさんは勿論なのですが、ダイナーで英国自慢のマニュアルを延々読み上げてたウェートレスとか助手シェフのバケツを任される警備員などなど。
アルムートがやり切ったのは素晴らしいし、本当に賞賛に値することなのですが、仮にその選択をしなくても彼女の存在価値が下がることはないし、選択しない生き方(死に方)も世の中にはいくらでもあっていいと私は個人的に思います。
ドキドキする様に日時をランダム配置変
We Live in Time この時を生きて
死に逝く者は、優先となる我儘いい放題かなぁ
まあ、体育系の女史は元気でよろしい。
(^ν^)
We Live in Time この時を生きて
「ブルックリン」のジョン・クローリー監督が、
限りある時間を大切に生きる男女のかけがえのない日々を、時間軸を交錯させながら描いたラブストーリー。
新進気鋭のシェフであるアルムートと、離婚して失意の底にいたトビアスは、運命的な出会いを果たし恋に落ちる。
自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスは幾度もの危機を乗り越えながら、やがて一緒に暮らしはじめ、娘が生まれ、家族としての絆を深めていく。
そんなある日、自分の余命がわずかであることを知ったアルムートは、トビアスに驚きの決意を告げる。
「ミッドサマー」のフローレンス・ピューがアルムート、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールドがトビアスを演じた。
「ベロニカとの記憶」のニック・ペインが脚本を手がけ、俳優ベネディクト・カンバーバッチが製作総指揮に名を連ねる。
アルムートは文字通り、「一生懸命に」生き抜いた
病気モノなので・・・。
最愛の人が病気で・・・って話なんで、自動的に感動してしまうわけだけど。
まず時系列をバラバラにしてるんだが、ちょっと説明が足りてないというか、切り方が雑なんで、最初時間が過去に戻ってるってことがわからずに、主人公夫婦がいきなり離婚して妻そっくりの女性に出会った話なのかと思った。
そしてフローレンス・ピューの演技は相変わらず上手なんだけど、ガンが進行していっても、あの通りのムチムチプクプクのままなんで、ちょっと末期って感じがしないのはしかたないのか。
いやいや、クリスチャン・ベールはジャンキーの役のために27キロ減量したんだぞ!と思いながら観てました。
ま、イギリス映画なんで、ハリウッド的感動作!!ってもんじゃないよね。
それにしてもイギリスっておいしそうなものがないねえ。
美しく、前向きな映画
感情優先で、あるカップルの恋愛と生き様を見る
美男美女な「夫婦恋愛の歴史」を眺めながら、感情優先であまり考えずに観るならば、かなり良質な作品だと思いました。
時間軸が奔放に前後します。
この時の感情やセリフは?という微妙な部分が物語進行上に現れると、その理由となる過去の事象が再現される仕組みゆえ、感情誘導はスムーズながら、理屈や時系列上の辻褄を考え始めたら混乱のみとなります。
今がどこ?という事を理解するのに、かなり脳の思考領域を使うはずです。
だからかなり好みが分かれるはずで、「わけわからない」と拒絶する人がいても不思議ではありません。
ちなみに私は、小説愛好から映画に移行した、典型的な脚本テクニック分析と理屈優先で観ちゃう文芸脳なので、混乱の割合が高かったですが、複雑な構成をあえて楽しむモードで鑑賞できました。
システム上、星☆は3.5か4.0のどちらしか選べず3.5にしましたが、3.7~3.8というのが個人的心情での評価。
あと、夫婦になったのなら、命は自分だけのものじゃないんだから、話し合って納得して物事を進める方ぁよくて、エゴを容認するのは違うような気もして、モヤモヤしたのが4.0にしなかった理由でもあり。
フローレンス・ピューにただただ魅了される
期待度○鑑賞後の満足度◎ アンドリュー・ガーフィールドとフローレンス・ピューの名演で魅せる令和版“ある愛の詩”。
①アンドリュー・ガーフィールドとフローレンス・ビューの相性がこんなに良いとは思わなかった(英語で云うところの“On-screen chemistry”ってやつ)。
口下手なトビアスだけれども、代わりに口を開いていない時に見せるアンドリュー・ガーフィールドの様々な表情が素晴らしい。
「スパイダーマン」の印象が強いが、大変繊細な演技が出来る俳優さんである。
フローレンス・ビューも、一人の女性の持つ多様な面をきっちりと演じわけてアルムートの造形に生きた人間を感じさせる。
②可笑しさを出そうというようなシーンが所々あるが、スベっていたり、あと始末大丈夫なの?(アルムートがトビアスをハネた後のお咎めなし?)(渋滞したトンネルで産気づいたアルムートをトビアスが追いかけてガソリンスタンドのトイレでアルムートが出産するくだりは良いシーンだが、トンネルに置きっぱなしの車はどうなった?というか後続の車にスゴい迷惑を描けてるんじゃない?)と頭を傾げてしまう。
そういう欠点はあるが、主役2人の名演で帳消しにしましょう。
③アルムートが娘にその姿だけを愛娘に記憶されるのを嫌ったように、弱まって死に行く姿まで撮さずに、スケートリンクの端と端とに別れてトビアスと娘にアルムートが明るく手を振る姿で彼らの別れを暗示した演出は大変宜しい。
④卵の巧い割り方を教えて貰って参考になりました。
飾らず正直に、誠実に
トビアスとアルムートにとってその時その時が大切で愛おしむべきものであるように、観ている私たちも2人とともにその時その時をしっかりと胸に刻む。
多分、時間がいったりきたりする構成には、そういった効果があるのだろう。
飾らず正直に、誠実に向き合うトビアスのように、あらねばならなかった。
アルムートのように、正直に、精一杯に生きねばならなかった。
フローレンス・ピューの脱ぎっぷりの良さには今回も感服。別に脱がなくてもいいのにね。
トビアスでなくても恋してしまう。
深刻な場面でも泣かせにこないからかえって泣いてしまう。
We Live in Time なんてすばらしいタイトルだろう。
またひとつ、愛おしい作品に出会うことができました。
キノフィルムさん、ありがとう。
誇れる母に
癌により余命わずかの女性とその夫が、残りの日々をどうするか話し…2人の出した決断と挑戦の物語。
余命宣告から2人の出会い等々、様々な時間軸を行ったり来たり。シリアスな場面と幸せだった頃の対比を見せていく展開だが…。
もう少し動きが欲しいかな〜という印象。
この手法じゃなくても良いんじゃね?と思ったり。
しかし、エラ出産のあたりからはヒートアップ!共に闘ってくれた2人の存在も心強い!!確かにこの辺りを序盤に持ってこないのはグッドですね。
そして…いよいよ体がと言うところで、アルムートが選んだ道とは…。
どんな時も挑戦って大事だと改めて思わされるし、彼女の熱い想いにはググッとこさせられたなぁ。。こんな時でも、いやこんな時だからこそ見せたい姿があったのかな。
些細な幸せだったり、過酷な試練も大切にしたい、そんなふうに思わされた作品だった。
ぴゅ~マジック❗️
時間軸のシャッフル具合がスマートで上手くて感動した。時間というのはなんて愛おしく、残酷で、懐かしく、平等で不平等で、素晴らしいんだろう。台詞は無駄が一切なく、一言一言に俳優と監督と脚本の命がこもっていた。
両親に愛され才能があり華やかなアルムートの今と過去を見て、話は全く異なるが一瞬「ゴーン・ガール」の主役エイミー(ロザムンド・パイク演じる)を思い出した。料理長というハードな仕事をするアルムートにとってトビアスとの出会いはサプライズで宝物になり、トビアスは彼女を支える唯一のパートナー、二人は向かい合ってよく話す。両者の関係性が新しく「今」だったのが嬉しかった。この映画をラブストーリーとか難病ものいう枠組みで語ることはできない。人間の、人生の、時間の物語でした。
フローレンス・ピューは相変わらず素晴らしく、今まで演じたどの役とも異なる。これからまたどんな演技を見せてくれるんだろう!飽くことなく見続けていきたい。アンドリュー・ガーフィールドは適役❗️緊張しいで内向的で真面目で泣き虫、すぐに目がウルウルしてしまう。首からぶら下げているストップウォッチ、肌身離さずのペン、なんでもノートにメモする姿がトビアスの几帳面さをよく表していた。スパイダーマンの人、としか認識していなくてごめんなさい。素晴らしい俳優です!
誠実さと清潔感に溢れる良作
ジョン・クローリー監督の「ブルックリン」はとても好きな作品である。アイルランド出身の女の子がアメリカに移住して結婚し一度はアイルランドに帰るが再びアメリカに戻ってくる、筋としては何ほどでもない内容ではあるのだが、なんともいえない品の良さや清潔感が好ましかった。
本作はアルムートとトビアスのカップルの物語である。いわゆる難病ものカテゴリーでありプロットを聞いただけで観たくなくなる人もいるらしいし、映画評としても時代錯誤という手厳しいものもあった(本当に観ているのか疑問)
確かに全体としては妻の病気を夫婦が乗り越えようとするストーリーであり着地点も想定通りではあるのだが単なるお涙頂戴ものにならないようきめ細かい演出上の工夫がされている。その一つが時制の錯綜である。大きくいって、出会いと一緒に暮らしはじめるところが第一の時制、がんの罹患がわかるところ、そしてがんを乗り越えて出産するところまでが第二の時制、そして化学療法が上手く奏功しない中、アルムートが料理の世界大会に出場するところか最後の時制である。この3つの時間の流れを巧妙に出し入れしながら映画は進んでいく。
全体として感じられるのは、もちろん架空の人物設定とはいうものの、自分たちがスクリーンに登場させたこの2人の人物の今を生きる姿を、誠実に映し出したいという制作者たちの意向である。
そこには観客に媚びるところが全くない。どうです、感動的でしょ、ここで泣いたらどうですか、といった姿勢が微塵も見えないのである。
そこが、日本映画では、毎月のように上映されるエモーショナルな作品群とは全く異なる。
あと一つ、特筆すべきは、主役のフローレンス・ピューの肉体的な力強さである。体幹にしても、手足にしても、実に分厚く、逞しい。ここが作品に強力に説得力を持たせている。日本のじゃりタレ女優と比較してみればよく分かると思う。
セックスシーンもそこそこあるが、不思議なことにあまりいやらしくならない。そこがこの監督の品の良いところでもある。
魅せる役者たちのドラマ
難病ものラブストーリーだと思ったら、確かにそう言う面はあるけど、テーマは全然違いました。
今を最大に生きる事の素晴らしさを、フローレンス・ピューが素の彼女を見るような生々しさで演じ切っています。
それに負けないのが夫役のアンドリュー・ガーフィールド。役者としてベテランの域に入って来ていますが、ピューのパワーを余裕で受け止める深さが感じられ、そこに安心感が生まれます。だからこそピューは精一杯生きようとする説得力が出てきます。
この映画の性向の要因の大半はこの二人の役者に尽きるのですが、それを導いた演出力も凄い。
映画の構成は時系列ではなく、まるで思い出話のように時が行ったり来たりして、それが何の説明もテロップもないので最初は戸惑いますが、物語はシンプルなので話が分からなくなることはなく、よりテーマを強く描く構成になってると思いますが、シンプルな回想形式の方がより多くの観客に受け入れられると思うので、そのヴァージョンも観たかったかな。
フローレンス・ピューの見た目が健康的過ぎて、病に侵されてる事を感じさせないので、映画に明るさをもたらしているけど、やや説得力に欠けるのはあった。
でも久しぶりにハリウッド最高の役者たちによるドラマが見れて、映画ならではの面白さを堪能できました。
スケーター→シェフは何を残せる…
全97件中、41~60件目を表示













