劇場公開日 2025年6月6日

We Live in Time この時を生きてのレビュー・感想・評価

全87件中、1~20件目を表示

4.5時間軸を越えてあふれ出す人生の輝き

2025年5月31日
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鑑賞方法:試写会

思いがけない感動作で、思いがこみ上げてきた。『500日のサマー』『アバウト・タイム』を思い起こさせる趣きある本作が伝えるのは、人生や物語は線形ではないという真理。物語がシャッフルされ、時間軸を行ったり来たりしながら主人公二人のラブストーリーを点描する。最初にいきなりこれを食らうと「?」と一瞬だけ混乱するが、理解が追いつくとこの語りの構造そのものがタイトルを象徴していることに深く納得がいく。私たちは生から死まで長いトンネルを歩いているのではなく、ある意味で「瞬間の連続」を生きている。それも悲しみや苦しみに蓋をするわけではなく、あくまで一つの生き方として、喜びに包まれた思い出や記憶の一瞬一瞬を噛みしめることで、生が尊く瞬きだす。そんなメッセージが胸を熱く震わせる。もちろんこれはピュー&ガーフィールドの魅力あってこそ。彼らが奏でる驚きと笑いと率直さに満ちた化学反応が、輝きを永遠のものとしている。

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牛津厚信

4.0まさに今を生きるですね

2025年7月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

とにかくそれぞれのエピソードの時間(時代?)があっちこっちに飛ぶので、それに付いていき内容を消化していくだけでひと苦労でした。私はじっくり考え思いを巡らせたいタイプなので、本作品のように短いスパンで展開していくのは少し苦手ですが、それでも理解できた範囲では、深く胸に響くものがありました。
各エピソードには全く無駄なところがなく、主人公の男女、それぞれが価値観や生き方に違いがあれど、その時その時で精一杯、自分の出来る範囲で行動し、判断し、生きる姿が印象的でした。あらためて、男女が共に生きていくにはお互いの尊厳を認めることが大事なんだな、と思いました。

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shin-zy

4.0ロマンス映画として生涯一位

2025年7月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

斬新

今後の人生で何か辛い事が起きても、それも自分の人生の一部だと、「どんな出来事も愛おしく、後悔はしない」という考え方で生きていこうと思えた。
事故にあったり、病気になったりと、どんな不幸事も突然起こるもの。その全てを好転的に考えれるかによって、過去を振り返った時、自分の人生が豊かだったかどうか決まる。突然余命半年と宣告されたとして、今の自分にそれを受け入れ、作中の2人のように「陰気な1年じゃなく最高に楽しくて前向きな半年を過ごす」と考えられるか?今作は全体的にクヨクヨ悩むシーンが少ない。
この映画は時系列がバラバラの状態で話が進んでいく。各シーンをパート分けして過去、未来を行ったり来たりする構成。今のシーンがどの時期の話かは観客側が汲み取らなければいけない為、映画慣れしてない人は少し難しいかも。しかし、この構成のおかげで各パートごとに分かりやすくメッセージを詰め込む事に成功していた。本来ならクヨクヨ悩むシーンで時間を割くところでも、急にシーンが移っていく為、非常に話のテンポが良く、シーン事に何を伝えたのかが明白化されていた。
今作は男女の思考のすれ違いが軸になっていたと思う。
男性は遠く(未来)を重視し、女性は近く(現在)を重視する。彼は子供を持つ未来を想像し、彼女は仕事に打ち込んでいる現在を大切にしようとしている。
どちらが正しい訳では無いが、お互いに思考の違いを尊重し常に前向きな答えを導き出す事が大切だと思えた。
今作の白眉であろう出産シーンは生々しく、リアルな演出であった為、全身の力が入り心身ともに疲れた。

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映画で感性磨くMAN

4.0泣かせる展開ではないが心には沁みた

2025年7月9日
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鑑賞方法:映画館

病気で亡くなる人を描いた映画を余命映画と呼んで観ない友達がいる。感動させようとする雰囲気が好きじゃないらしい。その気持ちも少しわかる。
本作は一組の夫婦が出会ってから、妻の病気が見つかって亡くなっていくまでの物語と思っていた。ところが時系列がバラバラで2人のエピソードが語られていく。しかもそこには説明も何もない。髪型とか体型とかその状況でどの時代なのかを判断するしかない。ちょっと不親切だなと思ったが、意外とすんなり理解できる作りになっていた。脚本がなかなかうまい。
時系列ではないし、闘病の姿もそれほど多くはない。何よりもラストが意外なほどにあっさりしているから泣けるような展開ではなかった。でも、妻アルムートが亡くなることがわかった上で観る、彼らの幸せなシーンの数々がとても切なくてなんと愛おしいことか。
美味しいものを食べて、たっぷり寝て、セックスして、家族と穏やかな過ごす。幸せってそういうことだよなと改めて思う。後半のアルムートの行動は本当に家族のためか?と思わないでもない。でもそれの何がいけないのか。命が限られている中で好きなことをやりきるわがままくらい許されたっていいだろう。ただ、残されるトビアスとしては心配になるよな。その気持ちも痛いほどわかる。
愛する者との別れは誰にでも訪れる出来事。いつか自分も味わうはずだ。そのときどんな行動がどれるだろうかと想像してしまう。アルムートとトビアス、どちらの立場になるのかわからないが、悔いのない生き方をしたい。そんなことを考えさせられる映画だった。
フローレンス・ピューは不思議な魅力を持った女優だ。強めの目力があって、本当に楽しそうに笑う。いろんな表情ができるからいろんな役ができるのだろう。本作の彼女も本当に素晴らしかった。
お涙頂戴の展開にならなかったのはイギリスとフランスの合作だったからかも。ハリウッドで作っていたら間違いなく観ている人を泣かせにきていたに違いない。いい余命映画だった。それでも余命映画嫌いの友達には勧められないけど。

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kenshuchu

3.0スパイダーマンから優しい好青年に。

2025年7月6日
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鑑賞方法:映画館

総合的に見て素敵な映画で好きなジャンルでしたが過去、現在を行ったり来たりの時系列表現が解り辛くて★3つ⭐️⭐️⭐️料理に魂込めて闘うシェフかっこ良かった!主役のアンドリュー・ガーフィールド何の映画に出てた人❓️って思ったらスパイダーマンアメージングの人だ‼️って鑑賞中に気付いた🕷️今も昔も素敵な青年だね👦✨️

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律猫

4.5「生きる目標」

2025年7月5日
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知的

今年205本目。

kino cinema新宿で。
最高に楽しく前向きな半年を過ごしたい。自分も同じです。この半年の目標になりました。チケット買う時残り2席ほぼ満席で人気あって喜びでした。

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ヨッシー

4.0感動した!けど、この生き方の選択は難しい

2025年7月3日
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鑑賞方法:映画館

観始めて暫くは時間軸の交錯に、やや戸惑いもしましたが、なんとなくこんな作りなんだなと納得してからは違和感なく作品の没入できました。
なんといっても夫婦役二人のキャスティングが絶妙だったと感じます!
身体全体・表情全体・そして声からも意志の強さがビンビン伝わるフローレンス・ピュー、そして思慮深い(ように見える)が、どこかテンプレ的な家族観を抱いているアンドリュー・ガーフィールド、この2人なくして作品は成立しなかったのではないかと思いました。
なんだかね、両方の気持ちが分かるのですよ、ただの弱っていく母親としての記憶だけになるのはイヤだ。
いやいや、まずは娘のため、僕のため、そして君のためにもここは病気に勝つことが第一目標だよね。
うーん、どっちが良い?答えは出ないですよね。とても切ない。
二人を取り巻く両家の家族たちも良いアクセントで、互いに片親を失っていて、特にトビアスのお父さんが妻への記憶を語るシーンは感涙ものでしたし、そこからソルトレークに繋がるなんて。
それと、一緒に戦った彼女の空気抵抗を減少させた坊主頭も良かったなぁ。
全体を通じ、個人個人のエゴや優しさに溢れていて、心に響きました。
制作に関わるカンバーバッチの顔まで浮かんでくるようでした。
上映開始から結構日が経っていたのに、スクリーンで観ることができてとても良かった!

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ニコラス

3.0圧巻のフローレンス・ピュー

2025年7月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

ドキドキ

ずっと気になっていて、それならもう観てしまえ!と思って鑑賞しました。
うん、フローレンス・ピュー映画💕

観るものを圧倒するその美しさと存在感に息を呑む2時間でした。
フローレンス・ピューのど迫力をアンドリュー・ガーフィールドの天然で受け流すキャラがベストマッチ😊
他の方も書かれているように時系列をシャッフルした構成が家族の歩んだ道のりをより印象的に描き出し、だからこそ別れの辛さが胸に迫ります。

人は出合い、何かを残して去ってゆく。
一瞬一瞬を大切に生きたいと、生きなければと思わせる映画でした。

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さとうきび

4.0時系列ぐちゃぐちゃの編集が面白く そして感動🥹

2025年7月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

斬新

時系列ぐちゃぐちゃの編集が面白く
そして感動🥹

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HIROKICHI2

1.5一貫した自己満

2025年6月27日
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鑑賞方法:映画館

単純

タイトルどおり。
予告で観てみたいと思ったが、
出会い直後、考え方の相違は理解できた。

シナリオ編集で視聴者を錯覚させたが、
もしヒロインと同じ立場となったら、
私はそういう思考にならない。
あまりに身勝手の無責任。

これをいいと思うか、
残していく人の気持ちを汲んだか…
ヒロインの自己主張が一貫した話というだけで終わった。
私は全く共感出来なかった。

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うずまき

4.0喜怒哀楽が詰まっている

2025年6月27日
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鑑賞方法:映画館

ありきたりな設定ですが、予告編とあらすじで心惹かれるものがあり、ずっと観たかった作品です。公開から3週間も経ってしまいましたが、やっと観られました。平日昼間にしてはまだまだ観客も多かったです。

時間軸の設定は知らなかったため、最初はかなり戸惑いました。もう妊娠?とか、なぜ突然離婚?とか。メイクや髪型、お腹の大きさなどで時期は判別できますが、最初の時間移動は雑すぎると思いました。でも結果的に、時間が前後することによって死に近づく暗い流れにならないのがよかったです。

出産シーンの電話でのやり取り等がとても面白かったです。誰も笑っていなかったので、笑いを堪えるのが大変でした。

主演2人の演技が素晴らしく、感情移入しやすかったです。2人がしっかりコミュニケーションをとり、時にはぶつかり合って絆を深めていく様子が良かったです。

時間を大切に生きていこうと改めて思いました。

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SING SING

4.0観ている人は、最初、目が回るかも知れないが。

2025年6月27日
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鑑賞方法:映画館

予告編で見たときには、深刻な内容ではあるが、陳腐に陥りがちな設定と思った。しかし、脚本には工夫があった。それが、時制のシャッフル。

見ている人は戸惑うだろう。興味を失ってしまうかもしれない。しかし、少しだけ我慢して観て欲しい。それは、最も基本的なプロットが映画の中心に据えられているから;生と死。特に、主人公の陥る重病だけでなく、生の原点が余すところなく描かれるのがよい、十分な配慮の元に。しかも、時制がシャッフルされることにより、「生」に光が当たり、明るい気持ちで観ていられるのが救い。

我々にとってうれしいところ;シェフたちのコンペティション、ボギューズ・ドール(金のボギューズか)の場面は、あの「料理の鉄人」を思い出させた。英国では、デザートを含めて料理人のコンペティションが盛んで、TV番組としても放映されていることは知っているが。丸ごとのタコが出てきたところもおかしかった、西洋では、タコは「不吉」の象徴だから。今や、和食は世界の食事の頂点にあることが、まざまざと感じられた。やや身びいきか。

ただ、難があることも事実。女性の主人公は、厳しい化学療法を受けているとは言え、へばっているようには見えなかった。そのための髪の処理であったのか。出産に至るステップにも、無理な設定が。奔放なのはよいけれど、少し過ぎたかな。でも、それらを補って余りある映画。是非、劇場で。

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詠み人知らず

4.5宝物のように大切にしたくなる映画

2025年6月26日
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泣ける

楽しい

幸せ

フローレンスピューだし、アンドリュー・ガーフィールドだし、製作にカンバーバッチだし。
というマーベル要素に釣られて鑑賞。
期待以上の良さで、最終盤は涙でぼろぼろに。
久々にいつか見返したくなるような、宝物のような映画になった。

ただモンタージュの組み立てが複雑で、そこが良い点でもあるのだが、慣れてないとちょっと難しさがあるかも。あとあと確認すると組み立てや構成が秀逸なので、映画制作の良い教材にもなるんじゃないかと思う。

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cue

4.0可愛くて、楽しくて、元気をもらえて、ちょっと危なっかしくて魅力的。

2025年6月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

癒される

「サンダーボルツ*」に続き、フローレンス・ピューが見たくて行きました。

これがまたいい!
なんか可愛くて、楽しくて、元気をもらえて、ちょっと危なっかしくて魅力的。
完璧に彼女にやられた〜。

いわゆる「余命」ものだけど、全然暗くない。切なさ辛さはあるけど、楽しく、弾けて泣ける映画。しっかり今を生きるということにコミットしていて、迷いのない主人公でした。それがとても彼女に合っていた。

この映画の面白いところは、時間軸をごちゃごちゃに描くところ。
最初にもう知り合っていたと思うと、次に出会いの交通事故のシーンがあったり。子供がいたと思うと、次にお腹のデカいシーンになったり。それぞれのエピソードが脈絡もなく時間が前後する。回想でもなく、過去に戻るというものでもなく、あくまでも、生きている現在の時間という描き方。見る側は、髪型などでどの時間かはそんなに混乱なく見ることができる。
その考え方は、過去や現在、未来が一緒に存在するということなのかもしれない。
(楽しかったことは、もう存在していて消えない、いつまでも存在するというか。)

だから、ラストは、彼女が一番輝いている時間でお別れを笑顔で言って終わる。爽やかさしかない。

フローレンス・ピューは、かなり脱ぎっぷりがよく、普通に裸のシーンがあったり、妊娠時はお腹のでかい裸体まで見せる。ドラッグストア(らしきところ)での出産シーンは下半身裸でリアルだし。
それに丸坊主にもなってしまう。

映画に対する本気度が日本映画とは違うな、と思う。(今回は英国・フランス合作)
リアルさを大切にし、少しでも嘘があれば、この虚構世界が嘘になってしまうことをよく知っているんでしょうね。
特に女優の裸に対する考え方に、日本の映画は本気度が足りない映画が多いと思う。(日本でも本気で脱いでいる映画もあることはあるけど)

まあ余談でした。でもとてもいい映画でした。

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mac-in

3.5どなたかが言っていた走馬灯という表現がピッタリ来る作品でした。 ス...

2025年6月24日
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鑑賞方法:映画館

どなたかが言っていた走馬灯という表現がピッタリ来る作品でした。
スケートリンクで手を振るピューが印象的でした。

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やまぼうし

4.5優しい走馬灯

2025年6月22日
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人生の最後に、例えば自分が病室のベッドで横たわりながら人生を思い返す時は、きっとこのような感じなのではないか。

撮り方としてはかなり異色で、他のレビューにもあるように、時系列はバラバラ。
しかし、人間の記憶というのはよくできているようで、様々なことを思い返す時は、スポットのように情景が浮かび上がって、やっぱりバラバラになる。
彼女の視点で世界を思い返すとき、いや、人間が記憶を思い返す時は、本当に辛かった思いよりも、頑張ったこと、やり切ったことを思い返すことが多いように思う。
そんな心情を素晴らしい形で表現した映画だったのではないか。

レビューについて★5にしなかったのは、自分の年齢や、思考を鑑みた時、あまりにリアルすぎて少し辛くなったから。
パートナーに関してや、出産や子育て対して、自分は彼女と考えが重なることが多すぎて、もし同じ病気という立場に立ったら、きっと本当に同じように人生を過ごそうと思うことだろう…
そう思ったら入り込みすぎてしまって、同じ場面で手が震えてしまうほどであった。

この映画についてはふと、人生のどこかでまた思い出しそうな気がしている。
観ることが出来て良かったなと、そよ風のように優しく頬に触れてくれる、そんな美しい映画であった。

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ばばちゃん

3.5主演の二人が魅せる

2025年6月21日
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鑑賞方法:映画館

難病ものはあまり好きではないのだが、レヴューの評価が高めなので鑑賞。
ムチムチ健康体形のフローレンス・ピューにこの役は合わないのでは、と思っていたが、意外に違和感なく見ることができた。限られた人生の残りの時間を、精いっぱい生きる、という女性を、彼女らしく表現していた。
気弱だが、一生懸命彼女を支える夫役のアンドリュー・ガーフィールドは、マンマのはまり役。
時間を交錯させる作りも、効果的。

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ファランドル

4.0時系列を徹底的にシャッフルさせるスタイルが👍

2025年6月21日
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鑑賞方法:映画館

シアーシャ・ローナンの代表作となった名作「ブルックリン」のジョン・クローリー監督 × フローレンス・ピュー × アンドリュー・ガーフィールド

限りある時間を生きる男女のかけがえのない日々。めちゃくちゃシンプルな、そして決して好みでないラブストーリーだけど、フローレンス好きには問題なし。

時系列を徹底的にシャッフルさせながらエピソードをつなぐスタイルだけど、シンプルなストーリーゆえに有効だった。それがなかったら平凡な作品になっていたかも。

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エロくそチキン2

4.0死に向かって生きているからこそ、日々を大切に生きる

2025年6月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

「We Live In Time この時を生きて」TOHO錦糸町で鑑賞。6/6の公開後3週目でようやく観れた。
アンドリュー・ガーフィールドとフローレンス・ピューのダブル主演作品。あのA24が真正面から“愛と感動”を描いた作品。

本作は単なるラブストーリー、よくある不治の病の映画ではなく、人生をいかに生きるのか、根源的な意味を深く考えさせる作品だった。

タイトルは「時間は有限である」「今を大切に生きる」といった意味合いであり、「我々はどのように生きるか」「どのように時間を過ごすか」という問いを投げかけてくる作品でもある。

美しいカットがとても多く、2人の生き様を克明に美しく記録したような撮影が印象に残った。時系列をシャッフルしたストーリーテリングも素晴らしかった。

自動車に轢かれた男性と、偶然に彼を轢いてしまい病院に担ぎ込んだ若い女性という突然の運命的な出会い。

我が道を行く強さを備えたシェフ👩‍🍳アルムート
(フローレンス・ピュー)と離婚して失意の底にいたシリアル会社勤務のトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)の演技合戦に魅了された。

奔放な女性と慎重で先を考えすぎる男性という、正反対のキャラクターなのに、実在のベストカップルにしか見えないほど、完璧なほどに相性が合っていた!

あの卵の割り方にシェフとしての有能ぶりが見えるとともに、種の継続性、卵を残していく事の大切さ、自分が生きた証を残そうとする彼女の人生観が描写されていたと思う。卵を割るシーンがラストに繋がるというのも胸熱…

個人的な感想だが、料理コンテストに勝利することに執念する一連のシーケンス、子供に対する自身の母親像へのこだわり(娘に最期まで強い母親像を見せたいなんて自己満足じゃない?)、夫に対するキツい言動にはあまり感心できなかった。
一方、いつも涙目の夫役のアンドリュー・ガーフィールドの人としての優しさには強く感心した。優しすぎる素晴らしい男性であり、その優しさこそが妻を支えている彼の”強さ”である。

料理コンテストの開催日と婚約パーティーが重なってしまい、準備していたパーティーの招待状を泣きながら無言で捨ててるシーンも忘れられない
(料理コンテストの練習に熱心になり過ぎて、娘の保育園のお迎えを忘れる妻の熱心さはどうかと思う)

あのガスステーションコンビニ店での突然の陣痛→出産シーンのリアルな演技が本当に凄かった。ピューさんは私生活では出産経験がなかったはずなのに、物凄い迫真の熱演!気がついたら胸が熱くなってた。

ラストのスケートリンクで、愛娘と夫に笑顔で手を振るカットが忘れられない。永遠のさようならだけど、彼女には、やり切った充実感のようなものがあったのではないだろうか。

直後、キッチンで、笑顔で玉子を割る愛娘と夫トビアスの姿は幸福そのもの。この後味は悪くない。

★忘れたふりをしているけれど、私たちは皆、限りある時間を生きている。死に向かって生きているとも言える。 残された限りある人生を辛い気持ちで過ごすよりも、愛情に満ち溢れた、充実した日々を過ごせる人生を選びたい。果たして自分は後者を選択できる強さを持っているのだろうか。

(追記)
この作品は観るものの数だけ、意見や感想も異なると思う。人の数だけ生き方があるはずだから。
他者と語り合うには良い作品だと思う。ただし、議論が白熱して、人間関係がギクシャクする可能性もあるかも…。

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くまねこさん

3.5出会い別れ普通の人生が愛おしい

2025年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

癒される

「余命もの」のラブストーリーにはあまり興味がないのだが、フローレンス・ピューが見たくて鑑賞したが、さばさばと湿っぽくない人生讃歌で愛おしい小作品。
離婚手続き中のトビアス(アンドリュー・ガーフィルド)はある偶然からシェフのアルムート(フローレンス・ピュー)と出会い、ひかれ合う。2人は娘を授かるがアルムートは2度目の癌を再発し余命わずかと知る。抗がん剤治療を受け、少しでも長く生きるのか、積極的治療をせず短いが充実した日々を過ごすのか、選択を迫られる。
劇的な展開や意外な結末などはなく、ストーリーとしては淡々としているのだが飽きるわけではない。そう感じさせるのは出会い恋人になる時期、子供を授かった時期、現在の闘病期の3つの時間軸を交錯させる編集の妙にある。出会い結婚、妊娠、闘病と時間軸通りに進んでいたらなんとも平凡な映画になっていただろう。
時間軸は頻繁に行き来しテロップなども入らないので混乱しそうだが、アルムートの髪型や妊娠中の体型を見れば明確。
劇的な人生を送る人など一握りに過ぎない。そんな平凡な人生でも劇的な瞬間である妊娠出産に焦点を当てたのは命を継いでいく素晴らしさを表現するためだろう。
命を継いでいくシーンの表現として卵を割るシーンが素晴らしい。そう、日常の一瞬一瞬のなにげないきらめきが人生を形作っていくのだ。
エンタメ系の役が多いフローレンス・ピューの新境地。役の幅が広がった。

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kozuka
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