「スケート」We Live in Time この時を生きて ゆみなさんの映画レビュー(感想・評価)
スケート
所謂余命ものなんだけど、そこまで重苦しくないお話でした。
簡単なあらすじ。新進気鋭のシェフであるアルムート(フローレンス・ピュー)と、離婚間近で失意のどん底にいるトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)。思いがけない出会いをして恋に落ち結婚する。娘エラも生まれ幸せに暮らしていたが、アルムートが病期になり余命がわずかと判明する。
これ時系列がかなりぐちゃぐちゃなので観ている方は混乱するかも。
出会いのシーンから笑ってしまって(笑うところではないかもだけど)、トビアスが離婚届を書くためのボールペンを買いに行こうとしたらアルムートの運転する車に轢かれるっていうね。すぐに2人は意気投合して付き合い出すんだけど、アルムートは子どもは必要ないというスタンスで、トビアスは子どもがほしいという希望が強い。それが原因で別れかけたりもするんだけどそれでもお互い好き同士なのでお付き合いは継続することに。そんなときアルムートが卵巣がんに罹ってしまい、悩んだ末に卵巣を一つ残しエラを授かる。家族3人幸せに過ごしていたある日、卵巣がんが再発してしまって…。
なんかね、自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスが一緒に暮らすってなると、ほぼトビアスが我慢する方になるんだな〜って見ていて感じた。アルムートはとにかく頑固で自分の意思を曲げないので、何を言っても無駄なんだな…って。トビアスやエラの立場なら治療して少しでも長く生きてほしいって思うけど、アルムートは輝いている自分の生き様を家族の目に焼き付けたいって想いの方が強かったのかな?
料理大会もスケート場での滑りも末期がん患者とは思えないほどキラキラしていて、途中までは自分勝手だな〜って思って観てたけど、あのやり切った笑顔を見たらこれで良かったのかも…って思いました。特にエラにとってはね。
死の場面を見せずに、それでも彼女は2人の中で存在しているようなラストは素晴らしいな〜って。よかったです。