「中盤だけで言えば、往年のジャッロ・フィルム越えか!?」呪われた絵画 Paula Smithyさんの映画レビュー(感想・評価)
中盤だけで言えば、往年のジャッロ・フィルム越えか!?
出だしのところでのフィルム・スコアが、個人的には映像と合わないように思えたことと本作の配給会社が元TOCANAのエクストリームだから、どこの馬の骨とも分からない、いい加減な映画に違いないと先入観を思ってしまったことへの懺悔であり、その事への罪滅ぼしをしなければならなくなるとは... 少し聖書っぽいかな?
ただ室内のシーンは、豪邸の割にはこじんまりしていて、しかもシーンごとに調度品の高級感の欠けらもないところもあり、そのほとんどがセットという事らしい。それとネズミが可愛くて皆さん毛並みが美し過ぎます。そして原題にもなっているシンボル的存在の井戸...
韓国ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』に出てきたような明るい牢獄ではなく、井戸を中心に地下のジメジメした暗い座敷牢的な面持ちの牢屋にアメリカから来た生物学者達は、囚われていた。
太っちょ怪人とゴクリをより醜く、より醜悪にしたもう一人の怪人...二人とは呼ばない、というか呼べない... そんな二匹が行うゴアな殺戮と拷問は低予算の割にはというよりも「製作費の全額をつぎ込んだ」と言った方が良いようで、ここ最近のへたったジャッロモドキとは一線を画している... とは、その最初の時点では考えも及ばなかった。この太っちょ怪人さんは、少しのメーキャップだけの御出演でした。その方が恐怖です。
前半の部分だけを取り上げれば、ソ連時代の1967年のモノクロ・怪奇映画『妖婆 死棺の呪い』をセットの雰囲気が彷彿とさせている。なんたって... この太っちょ怪人がヴィイの着ぐるみを着る前の役者さんですもの!? (※嘘です。そのように見えただけ)
最初のフィルム・スコアとは180度異なり、後半のBGM的フィルム・スコアはジャッロ・フィルムが持つ見ている者を精神的に圧迫し、狂気的で何かしら追いつめられる錯覚を生むエフェクトは、ジャッロ・フィルムの特徴の一つとされる曲調で、リサの恐怖心が倍増するいつもの恐怖映画の持つシノプスを担保している。それとジャッロ映画の定番であるエロティシズムをそぎ落としゴアに特化しているのでとても分かり易く見やすくできている。
ただ不思議な事が二つほど...
最後というか全編を通して女主人の娘の行動と...
そして、時代背景が曖昧なところ... そこんところは、少しひねったラストシーンの前に出てくるテロップで分かりました。
30 ANNI DOPO イタリア語でした。
幼児愛者でも天才が製作した『ローズマリーの赤ちゃん』が "悪魔崇拝" が現実的に少しでも思えるような精神的に悪い影響を与えるとするなら、本作『呪われた絵画』は、あってはならないことを具現化したことで物理的影響が大きいのかもしれない。
ってなわけで、エクストリームさんの今年観れる映画として二本目でした。個人的な事でどうも!?
ただ一つだけ付け加えるなら、ラストのひねりのシノプスはいらないかな⁉
ところで
本作とかなり似ている映画でビデオスルーした2019年の映画『Ready or Not』というのがあるけど... 本作と決定的に違うところは、コメディ色満載の代物であるのとラストの気分がすっきりするようなエンディングのところと言えて、主人公の血まみれグレース、彼女が疲れ果てて、ゴーゴーと燃え盛る豪邸の玄関前で確かしゃがみ込んでしまい... 一服ってか!?
消防隊員が駆け付け、質問の数々... 彼女の答えは、"In-laws"
そこに流れるフィルスコアが、これまたアレンジされたエルビスの♪Love Me Tender って凄すぎる!?
スラッシャー映画のお口直しに... インチキ臭い日本の通販サイトではなく、amazon.com で注文をした廉価版サップに乗ってユラ~リ・ユラ~リと? そして、ポチャリかな?
意味不明なのでこれで失礼!