「全体的に中途半端ですかね……」死に損なった男 よしてさんの映画レビュー(感想・評価)
全体的に中途半端ですかね……
予告編を見てコミカルな話だと想像して見に行ったのですが、少々違いましたね。
自殺を試みたが「死に損なった男」と、未練を残して死にきれず幽霊になり「死に損なった男」のお話。
ストーリーは主人公の構成作家の仕事と幽霊の娘と元DV夫の2つのラインで展開しますが、それぞれのラインでサブストーリーも多いため、全体的に散漫な印象を受けます。映画もコメディではなく、不条理ものと職業もののミックスといった形でどちらにも突き抜けていない。
俳優陣は頑張っていたのでしょうが、メインからわき役までそれぞれのキャラクターに魅力が薄いため、作品そのものに入り込めません。脚本自体が練りこまれていないのか、キャラクターの言動も不自然だったり、何を意図したのか理解できないシーンも多く、シラケることばかり。
作品上のキーになると思っていた3つの要素であるコント大会の結果や元DV夫との対決、幽霊の娘との関係性もそれぞれなんとなく解決してしまうため、何を見せたかったんだろう……という気持ちのまま劇場を後にしました。
相変わらず唐田えりかさんはよかったですが、彼女の女優としてのよさが活かされた役とも思えず、無駄遣いの印象です。
コメントする