死に損なった男のレビュー・感想・評価
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題名がgood・・・売れないコント作家の憂鬱
前作「メランコリック」の方が、破壊力を感じた。
というのが正直なところです。
普通に面白く最後まで観たのですが、テンポが遅いし、
(遅いというより、緩いのが、田中征爾監督の個性なのでしょうか?)
電車に飛び込もうとしていたコントの構成作家の関谷一平
(水川かたまり)は、
前の駅で人身事故のために、電車が止まり死ぬのをやめざる得なくなる。
そうしたら、その自殺した熟年の男の幽霊が地縛霊のように取り憑き、
娘の綾の元夫(DV男)を殺してくれと迫られる話し。
主演の“水川かたまり”さんは空気階段というお笑いコンビの
片方の方とのこと。
聞いたことも見たこともないので、YouTubeでコントを4本見ました。
正直言って映画より、笑いました。
これを見て、水川かたまりは地(じ)で演じてるのではないことが
分かりました。
気弱で押しが弱く自分を主張しないキャラクターは、コントの水川とは別人。
幽霊(正名僕蔵)が厚かましく娘のストーカー化してる元夫を
殺せ、と迫る。
幽霊は死に損なった男・関谷一平にしか見えず、幽霊はしつこくて五月蝿い。
まぁ、コント作家✖️幽霊✖️吉本芸人(たとえば、ね)✖️幽霊の娘✖️DV夫
殺しの依頼を関谷はどうかわすか?
どう決着をつけるか?が終着点なわけですが、
本質的には、ほんわかした人情喜劇・・・ですかね。
一番良かったのは、コント場面かな!
(幽霊さんの指導で、実際の通夜の弔辞をクチパクでやる)
飽きないで最後まで観れる理由は、画面構成が良い、
多分、監督が絵コンテを細かく書いているのでは?
音楽も無言の格闘シーンに流れるBGMが、なかなか良い。
幽霊役の正名僕蔵さんの好演、
水川かたまりさんの、良い人キャラ、
唐田えりかさんが出演してくれたこと、
小劇団的な手作り感、
温もりがあるのが、好感度高いですね。
バディ映画が好きな人は必見
コメディ映画は当然として、バディ物映画が好きな人におすすめの作品でした。
死に損なった男と死んでしまった男という奇をてらったアイデアですが、主人公と霊のバックボーンをしっかりと描き、誰しもが楽しめる作品となっておりました。
勿論、平行線だった2人の距離感が縮んでゆくというバディ物のお約束もしっかりと踏襲。
物語が進むに連れて2人の動向から目が離せなくなります。
正直、観るまでは水川かたまりさんの演技に少々不安があったのですが、開始早々の表情でその不安は一辺に吹き飛びました。
死を選び、そして死を諦めた時の表情は必見です。
観ているこちらまでも緊張してしまいました。
瞬きが多いのはご愛嬌。
コントでも瞬きが多い方ですが、映画では「ここぞ」という表情の時、瞬きを控えているので、ちょっと感服してしまいました。
ゴールデンボンバーの喜矢武豊さんも光ってました。
パチスロ台を叩きそうになる演技や土下座の巧さに笑い出しそうになりました。
この2人を相手取り、安定の凄みを発揮していたのが霊を演じた正名僕蔵さん。
目を見張るだけでホラー映画並みの怖さを醸し出してきますし、主人公を追い詰めて来る姿に狂気さえ感じさせてきますが、ちゃんとコメディとして成立する演技に徹しているんです。
やはりとんでもない方でした。
繰り返しますが、お笑い業界が好きな人に刺さる作品なのは勿論、コメディ映画やバディ映画が好きな人にも間違いなく受け入れて貰える作品。
「監督の脚本が優れている」という事がひしひしと伝わる作品ですので沢山の人に観てもらいたい逸品でした。
関谷一平よぉ
『片思い世界』とは異なり、生きている人と死んだ人の交流が可能であり、
物理的にも触れたりする。
自殺(!?)した森口友宏(正名僕蔵)と
死のうとして死ねなかった関谷一平(水川かたまり)との掛け合いが絶妙に面白いし、
このキャストだからこそ面白くなったように思う。
死んだ人が見える条件は、おそらく「死のうとした」ことがきっかけになるのではないか。
なぜなら沢本(森岡龍)も死のうとしていたがために、森口友宏が見えてしまうからだ。
これは関谷一平との共通項であるがゆえ、「死のうとした」が条件だと思う。
霊である森口友宏の依頼(脅し?)により、娘の綾を守ろうとする一平、
綾ともいい感じになったり、仕事で支えてくれている竹下希ともいい感じになったりと
恋愛要素も押さえられていて、エンターテインメントとしても秀逸だ。
ただ、エンタメと言いながらお笑いの脚本が重要であるにもかかわらず
お笑いライブシーンは面白くなかった。ちょっとは笑えたけど、綾と同じ気持ちになった。
ラストからは「生きているって素晴らしい」と思える演出であると受け止められるが、
やはり死生観を通して、生きることの素晴らしさを伝えようとする作品ではあるまいか。
実に素晴らしい設定、発想で楽しめた。
しかしながら、宮崎での公開2日目で貸切状態だったのが残念だったかな。
物語として自走できる力
もし、銭湯で働く男が殺し屋で、洗い場で夜な夜な死体をばらして始末していたら、というとんでもない話の『メランコリック』(2019)で我々の前に現れた田中征爾監督の新作となると観ない訳には行きません。今回は、列車に飛び込んで死のうとプラットフォームに立っていたら、前の駅で飛び込み自殺があり、電車が止まってしまったという、これまた奇妙な偶然から話が転がり始めます。
しかし、前作「メランコリック」では、「もしこんな事があったら」の提示から一気に物語が溢れ出し現実のグロテスクさが露わになったのに対し、本作は人の手でこねくり回しながら力づくでお話を押し流している様に感じました。物語に自走できる力がありませんでした。随所に演劇的窮屈さを感じたのはコントを意識しているせいなのかな。
一番面白いのは主役目線の物語から視線を外したらどう感じるか
期待に反して、かなり良い映画でした。人に勧めたくなる。
いわゆるシチュエーションコメディに分類できると思うけれど、笑いの奥のテーマ性が二枚腰で良い。
観客として一番面白いのは、主役目線の物語から、視線を外したらどう感じるか、だと思う。
コメディの勢いに飲み込まれず、冷静な目線で、お葬式の場面とエンディングの場面を結びつけて考えてみると、この映画の裏側の物語が見えてくるのではないでしょうか。
お笑いの人が主役らしい。知らんけど。演技は上手いと思った。
幽霊役の正名僕蔵さんが存在感のある幽霊役で好演。この人、もっと名前が知られても良いのではないだろうか。
その幽霊の遺族役で唐田えりかさん。悪くない。
ストーカーの描き方とか色々とツッコミ処はあるけれど、寓話ですからね。
監督・脚本は田中征爾さん。名前を覚えておこうと思った。
水野かたまりさん良いな〜😆
上映近々まで知らなかったけど面白そうだったので鑑賞しました‼️
同じタイミングで被るかね〜何人も(笑)、○に損なった人何人おるねんぐらい出てくる💧、インパルスの板倉さんも制作に関わってるから長いコントのような劇なのかな、面白くはあったけど🤭。
かたまりさんが主役なら嫌々とはいえ暴力夫から助けた後は娘さんに好かれるぐらいあっても良かったかなとも思った☺️、というかそんな流れになるのかな❓と思ったがならなかったので…💧。
水野かたまりさんめっちゃ役にあってるというか自然にキャラとマッチしてて演技に違和感なかったぐらい良かった👍。
後はあまり知らない方達と思いきや暴力夫は「ゴールデンボンバー」の方ではないですか(笑)エンドロールで見てビックリしました🫢。
レビューに時間かけすぎててあまり覚えてなくて不意に見つけた映画でしたので、こんぐらいかな感想。
関谷一平
いやー田中征爾監督の作品をどれだけ
待ち望んだ事かぁ。好きなメランコリックから
長かった。
ストレスのかたまり役を水川かたまりさん主演で。
この世から去ろうとした男が命拾い。
苦笑して失礼だがハマリ役。
夢見た仕事が上手くいかず、覇気も無い。
そして幽霊に取り憑かれる。
コント監修はインパルスの板倉さん。
面白かった。
唐田えりかさんは存在感があり可愛いらしい。
お痩せになって雰囲気も変わった。
映像の録り方が秀悦。
コミカルでシリアス、遊び心が
たっぷり入った映画。
予想以上に好きな映画だった
メランコリックで感じた雑さが際立つ凡庸な作品
田中征爾監督の作品なら観に行きますとも
「メランコリック」の田中征爾監督。前作はほぼ仲間内の手弁当で作った映画でしたが、本作は正名僕蔵、唐田えりか、喜矢武豊、堀未央奈の豪華な俳優陣。これが豪華?と思う方はぜひ「メランコリック」を見てください。知っている人が誰もいませんから。「金が無い中、勢いで作った1作目がまぐれ当たりで2作目がすごく残念」のパターンは見てきましたが、本作は監督の実力が本物であることがわかりました。とくに新人の監督にありがちな「クライマックスの盛り上げ方が下手」、「エピローグでの話の畳み方がグダグダ」が無くて、どちらもお上手。次回作が楽しみです。唐田えりかさんって例の騒動で名前だけは知ってましたが素敵な女優さんですね。埋もれてしまうのは惜しい。監督同様、次回作も楽しみにしています
生きながらえた命を精一杯生きる
水川かたまりと正名僕蔵が主役の映画が、広瀬すずと岡田将生の映画よりも多くの劇場で上映されている。
これはきっと面白いに違いない。
水川かたまりがお笑いの構成作家で正名僕蔵が取り憑く幽霊。これは面白いに違いない。
ちょっとテンポ悪いし暗いスタート。
これから面白くなるに違いない。
唐田えりか出てきた。三浦ワイルド出てきた。
これから面白くなるに違いない。
コント二人で書き始めた。水川かたまり笑った。
これから面白くなるに違いない。
死に損なって長らえた命。前を向いて精一杯に生きていこう。いい話や。
なんて誰も期待してないんじゃないかなぁ。
それほどほっこりもしんみりもしなかったし、笑えもしなかった。
空気階段のコントの方が面白い。
想いのこし
私は、お笑い番組は見ないので、主役の水川かたまりさんは知りませんでしたが、演技上手だと思いました。幽霊役(綾の父役)の正名僕蔵さん、良い脇役でした。ツッコミどころはありますが、楽しめました。ただ劇中のお葬式コントは、つまらなかったです。個人的希望としては、綾役の唐田えりかと水川かたまりが、恋人同士になって、幽霊が消えるという話にして欲しかったです。幽霊のつきまといの映画では、岡田将生、広末涼子、鹿賀丈史、木南晴夏、松井愛莉主演の2014年の「想いのこし」がありましたが、こちらは感動作でした😭😭。HYが、主題歌担当しています。
唐田えりかさん、良い、とても良い
企画は良くて面白かったですが、うまく作ればもっと面白くなるのにと思うところもあります。
少々の不明確や辻褄が合わないところはともかくとして、主人公がなぜ死にたくなったのかは肝心なところで、もっと明確にした方が良かったと思います。
感情移入できる理由やもっと強烈なエピソードのシーンがあった方が、分かりやすくて明確だったと思います。
水沢かたまりさんの映画主演デビュー作はめでたいし、これが出発点だと思いますが、この中(正名僕蔵、唐田えりか、堀未央奈という面々)にあっては少し弱いかなと思いました。
同じイメージだと前原滉さんが合うかなと思いました。
正名僕蔵さんが良かった。助演男優賞ものです。
そして唐田えりかさん。ずっと見ていられます。
復帰後ご活躍で、色々な役をやられて、今までも称賛をこちらに投稿してきましたが、今回も素朴な感じが良くて素敵でした。
すばらしい女優さんになられました。
お笑い芸人が主演?と思っていましたが、水川かたまりは面白かった。それに幽霊役の正名僕蔵とのコンビは面白いです。
お笑いコンビ空気階段の水川かたまり(関谷一平)が主演したオリジナルストーリーの映画。
お笑いの道に憧れ構成作家になったものの、日々の暮しに疲弊してしまった関谷一平は、電車への投身自殺を決意をする。
しかし、隣駅で人身事故が起こった為に死に損なった一平の前に隣駅で人身事故で死んでしまった男の幽霊(正名僕蔵)が現れ「娘につきまとう男を殺してくれないか!」と殺人を依頼する。
一平も最初は断っていたが、幽霊の娘(唐田えりか)とも知り合いになり、少しずつ殺人に前向きになっていく。
水川かたまりと正名僕蔵の掛け合い、唐田えりかの演技も良かった。
お笑いコンビ「空気階段」の水川かたまり主演の映画
意外なストーリー展開が面白かった。
B級映画としてシッカリ楽しめました。
ヒロインは唐田えりか。
存在感がありましたね、水川かたまり。
演技らしい演技をしているわけではないんだけど、良い感じを出してました。
顔が素人っぽくないというか役者顔だと思う。
コント芸人って役者要素を持っているんですよね。
コントって言ってしまえば演技だから役者も出来るんでしょう。
最近話題のドラマ『ホットスポット』の東京03の角田を見ていても思します。
あと見ていて感じたのは、これだけ可愛い唐田えりかに一切興味を示さない水川かたまりが妙に感じた。
他にも違和感を感じるところはあったけど、映画としては楽しめました。
なんども『関谷一平よ』と語り掛ける父親も良かったし。。
役柄もあると思うげと、唐田えりかが少し年取った感じがしたかな。
可愛い女の子というイメージから大人の女性になったという感じなんでしょうか。
『死体の人』を映画館に見に行った時も感じたけど、結局彼女はいろんな騒動があっても突き抜けた感じは無かったのよね。
いつか、突き抜けた演技をみたいと思った次第でした。
しかし、最近思う事がある。
家でサブスクで映画を見ていると最後まで集中して見る事が出来ない。
ストーリーに大きな展開が無いと、早送りしてしまったり、途中で見るのを止めてしまったり。。
時短グセというのか、タイパを求めているつもりは無いのだけど、じっくり映画を楽しめなくなってしまっている。
YouTubeでファスト映画の紹介を見過ぎたせいかもしれない。。
これはよくない事だとは理解している。
当たり前だけど、映画館で映画をみると絶対に早送りや途中で止めたりは出来ない。
だから、映画館に行っているという感じが最近している。
普通に映画を通して最後まで見るために家が館を見に行く。
なんか変な話だなと思う。。
自宅では堪能するのが難しい映像と音楽がマッチした雰囲気の良い映画が好き。
これは環境の整った映画館で見るしかないのだと思うが。。
映画開始後、葬式の場面以降はクスクスっと、あるいはニヤッと笑いなが...
映画開始後、葬式の場面以降はクスクスっと、あるいはニヤッと笑いながら見てしまった。
いわゆる不条理ドラマとも言えるが、決してシリアスだったり堅苦しかったりはなく、コントを見ているような感覚で見ている方は巻き込まれてしまう。
(コントのような掛け合いや映画のファンタジーを楽しめる人でないと、この映画を厳しく採点してしまうかもしれない。)
見たことのない状況の映画であるが、水川かたまりと誰やその俳優と思われる正名僕蔵との共演も考えつかない。想像の上を行き演技は驚きであり絶妙でもある。
女優陣の立ち位置も良かったです。
ストーリーは安易に流れることはなくリアルではあるが希望もある。
全100件中、1~20件目を表示