「期待以上ではないが期待通りのエンタメ映画」ブラック・ショーマン うえぽんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待以上ではないが期待通りのエンタメ映画
ワインやコーヒーといった奥深くてウンチクを語りたくなる飲み物もいいが、時にはシュワッとコーラが飲みたくなる時もある。この映画はまさに後者だ。
今をときめく福山雅治と有村架純が今回初共演というのは意外だったが、その2人が主演で稀代のストーリーテラー東野圭吾原作となれば、一定の味は保証されている。コーラの味に過度な期待はしないが大きく裏切られることがないのに似ている。今作もテレビ局(今回はフジテレビ)が前面に絡んだいわゆる商業映画であるが、何も考えずに2時間ちょっと楽しめるエンタメ作品のど真ん中。これでいいのだ。
この映画の特徴としては主人公がマジシャンという点だが、でもマジックを映画でやるのって編集でどうにでもなると思われちゃうのがちょっと残念。たまたま今日の舞台挨拶を地方の劇場で観ていたのだが、この映画に向けて福山さんはマジックの訓練をされていたようで、実際に今日の舞台挨拶でもマジックを披露されていた。実際に撮影時でもある程度は本当にマジックをしていたんだろうからそこは評価してあげたい。
ところで映画を観る時に「この映画はお金を払って劇場で観るべき映画なのか、それとも配信やテレビ放映で十分なんじゃないか」問題というのがある。この映画はもしかしたら後者なのかもしれないが、今回僕にとっては明らかに前者だった。それは生まれ故郷の岐阜県の中津川市、そして長らく住んでいた愛知県の香嵐渓がロケ地になっているからだ。何もない田舎町だと思っていたが、紅葉をはじめとても魅力的な風景や街並みを大画面で見ることができた。それだけでも劇場で見た甲斐があった。至極個人的な感想である。
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