「原作を読まずに観に行けばよかった(反省)」ブラック・ショーマン tottoさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を読まずに観に行けばよかった(反省)
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3回観て、評価上げました。
主演の福山さん目当てで原作を読みこんで公開を待っていました。
初回鑑賞時から、福山さんの演技を堪能する映像作品としては満点だと思ってました。
主人公の神尾武史は、生前の兄・英一とのエピソードも追加されて、原作よりずっとかわいげのあるキャラクター造型になっていて、マジックや人を人とも思わない言動で相手を煙に巻く言動とのギャップがはっきりしていましたし、姪の神尾真世も、原作の記号的なキャラクターと違っていきいきとした魅力があってすてきでした。
ただ、原作の淡々と理詰めでフーダニットを描く流れを先に読んでしまっていたので、2回目見たときには原作との間違い探しのような見方をしてしまい、最後の教室での謎解き場面の諸々の演出が過剰に感じられてしまって、★を厳しめにつけてました。
未読だったら、犯人探しも普通に楽しめて冗長には感じられなかったのかもしれませんが、真世や犯人のきらきらとした中学時代場面が浮いて感じられてしまい、柊木くんの演技がよかっただけに残念な気持ちになってしまったのです。
ですが、3回目、初心に戻って一から観てみたら、教室までの展開のテンポはとてもスピーディで、真世と婚約者の間の疑惑の展開のし方はずっと自然でしたし、最後の謎解きも、小説なら読み飛ばせるハズレの推理披露を淡々と展開したら、映画としてはそれこそ冗長だったところ、犯人を心理的に追い詰める描写として成立するように演出してあるんだな、と素直に感じられて、最後まで楽しんで観ることができました。
小説読まずに観てたら、最初からその境地だっただろうな…とちょっと反省した次第です。
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