「所轄に1人マジシャンを!」ブラック・ショーマン カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
所轄に1人マジシャンを!
原作未読。
テレビドラマを主戦場とする演出家という事もあり、余計なものを一才排除し2時間に上手くまとめているためテンポが非常に良く、飽きずに鑑賞することができた。(その割には久しぶりに劇場内で大きなイビキ聞いたけどw)
それほど多くはないが主演の福山雅治が見せるハンドマジックはなかなか上手で、CGでないとすればかなりの練習量を思わせ、年齢を考えても感心せざるを得なかった。
マジシャンというより手先の器用さを活かしたスリ技術がメイン。
面白い様に意のままに事が運び、警察を子供の様に出し抜くところはまるでエスパーの様で、常に冷静沈着な上、作中一度も失敗や見込み違いなどで行き詰まる事がなかった起伏の無さは物凄く面白みに欠けた。
また、思考を巡らせるのにお決まりのシーン(トランプや関係者の札がバタバタ舞う)があったりとキャラ設定や演出がガリレオと酷似しており、映像化したものを見る限りでは、原作者のアイデアが枯渇してると思われないか心配になったくらい。
マジシャンを廃業しサムライゼン(だっけ?)と呼ばれる事を嫌う理由や有村架純の結婚を邪魔するメールの送り主などが謎のままだったり、生瀬さんを無駄遣いしたりと、フジテレビのテレビシリーズ化を見越しての映画化が透けて見え過ぎてしっかりと萎えた。
配役がまあまあ豪華にもかかわらず早々に犯人の見当がついてしまったのは、おそらくあの俳優さんが近年結構クセの強い役ばかり演じているためかなと思う。(これはもうミスキャストと言っていいと思う)
ただ有村架純の婚約者が伊藤淳史というのだけは極めてトリッキーで絶対何かあると思ったが、こっちは見事に裏切られたw。
絵に描いたように紅葉が素晴らしかったが(CG?)、場所は何処だろうか。
最後の大きなエアバッグは、いくらラスベガスの人気イリュージョニストだったとは言えやり過ぎだと思う。
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