「アニメがある以上この映画の存在価値は薄い。」九龍ジェネリックロマンス こたーさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメがある以上この映画の存在価値は薄い。
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アニメの出来がかなり良かったので、実写も期待して観た。アニメと比較してのレビューとなる。
結論から…
やはり邦画の実写化はダメダメだな、と。いつものようにアニメと邦画の差を実感した。
一番目についたのは俳優陣の演技。この演技くささは一体なんなのだろうか。特に工藤役は本当に合ってなかった。素晴らしい俳優の1人なんだが…
ミステリー、SF、大人のラブストーリーを織り交ぜた作品で、微かな違和感から大きな謎に発展していく。
が、映画では冒頭から世界の謎をベラベラと説明し始める。かつ、吉岡里帆と水上恒司との日常やラブシーンが多めに入っている。邦画あるあるの俳優陣を前に立てた作品になってしまって、作品の良さを削っている。
第二九龍都市のどこか感じる懐かしさ、異質さの表現はとても良かった。アニメでは表現しきれない実写としての良さが出ており、金魚を通して見たような煌めいた雰囲気作りも工夫を凝らしていたなと思う。
あと、エンディング曲も良かったかな。エンドロールからラストは酷かったけれども。
それらも含めてアニメの表現力が映画をほぼ上回っている。下位互換ならまだしも、安易にネタバレをベラベラ喋っている以上アニメや原作を見る上で足枷としかなってない。2時間この映画に時間を費やすのなら、その分アニメや原作を観たほうがよい。実写にしないでアニメの総集編でも作っていた方が作品の質は保たれていたかと思う。
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