スタントマン 武替道のレビュー・感想・評価
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法螺話し
舐めてんのかと思う。
主人公の価値観に全く共感できない。アレが香港映画の最盛期の考え方ややり方なのだとしたら、衰退して当然だと思われる。
プレイヤーに対するリスペクトが極端に低くて、扱いも環境も悪い。情熱だけを振り翳し死地に飛び込むのを美学と讃えるのは自殺幇助と同罪だ。
命を賭けるのは最後の最後だ。
エンディングのメーキングでもあったけど、数をこなす必要があるのなら、数を重ねるだけの準備が必要でもある。
上の命令一つで、命を投げ出すような環境が最善だと言うのなら、奴隷や駒みたいに思われてんのかと思う。
「昔のスタントマンはNOとは言わない」
こんな台詞があった。
でもコレはプレーヤーが言うのとは違い、「NOとは言えない」って構図の話だった。
スタントマンを捨て石として扱ってたのかと勘違いしてしまう。
バカげた物語だった。
香港映画に関わる全てのスタントマンに謝れとも思う。
ダンボールを用意してくれた兄にだけに泣かされた。
ラストはさぁ…吊っちゃいかんだろが。
飛び降りろよ。
出来るだろ?
そういう話だし、それがテーマだろ?
なんで吊るんだよ?
しかも飛んだ瞬間ブレてるし。アレは明確なNGカットだろうがよっ!
その後に、テロップが入るんだけど、全く響いて来ずで…継承したいスタント魂を体感してない人間達が作ったんだろうなぁと思う。
脳内が咲き乱れるお花畑に埋め尽くされた作品だった。
失笑に次ぐ失笑の連続で…。
街中のゲリラ撮影とかアホかと思う。迷惑youtuberの数千倍タチが悪い。現実では決してあり得ない。過去、アレをやった事実があるのだとしたら、そんな傲慢な団体は社会的に排除されて当然である。
宝石店に強盗に入って、街中で銃撃戦…騒ぎになる前にズラかる。そんな提案をするアクション監督。
全く想像がつかないし、許容できない。
スタントマンが危険なのはまだいい。カタギの一般人まで巻き込んでどうすんだ?
呆れて溜息しか出なかった。
ああいう輩が絶滅して、香港映画は救われて今後は発展していくんだろうなと思う。
情熱が消える事はなくて、その情熱をきちんと昇華ささてくれる環境があるのなら、絶える事はない。
主人公の性格に難アリ。
冒頭のポリス・ストーリーをオマージュしたアクションは見応えあったが、最終的にそれを超える見せ場は無かったかな。
老齢のスタントマンが現場復帰して若手を育てるというプロットは悪くないが、如何せん主役のトン・ワイが怒鳴る殴るが当たり前のパワハラ気質なんで感情移入が出来なかったのが難点。
ラストに若手の代替で飛び降りスタントを敢行するが、散々怒鳴り散らして周りとの関係を悪化させてきた主人公にやられても感動に至る迄にはならなかった。
ベタだけど、不治の病を抱えてるにも関わらず命の危険を顧みずにジャンプして終劇にしていれば、ミッキーロークの『レスラー』ばりの泣ける傑作になってたかもしれない。
どんな嵐が吹いても、火は消さない
こないだ鑑賞してきました🎬
スタントマンを題材にした香港映画ですね。
サムにはトン・ワイ🙂
不器用な男で、いざアクション監督に復帰すると、力が入りすぎて怒鳴り散らす。
同じ蹴りを何十テイクも撮り、スタッフと俳優を疲弊させる😔
映画にかける思いは本物ですが、これでは周囲とうまくいきません。
しまいには外されてしまうのですが…。
終盤では内省し、ある行動に。
この辺は胸を揺さぶられますね🤔
ロンにはテレンス・ラウ🙂
「トワイライト・ウォリアーズ」
にも出てましたが、今回はあえてイケメン度を下げてるような。
しかしアクションのキレは健在です💪
打たれ役でもリアルにやられてました。
私の映画好きはブルース・リーですから、この映画は観ないわけにはいきませんでした😀
スタントマンというのは本当に身体を張っており、生傷が絶えないだろうと察します。
今は技術が発達して昔ほど危険なスタントはやらなくて済むのかもしれませんが、それでもスタントマンなくして香港アクションは撮れないでしょう。
ハリウッドにもスタントマンはいますが、ようやくアカデミー賞にスタント部門が創設されるらしいので、嬉しい限り😁
映画内では顔が映らない彼らですが、ぜひ多くの映画ファンに認知してもらえたらと思います👍
私が言うまでもありませんが、スタントマンへの敬意にあふれた作品でした🫡
ところでラストシーンは、彼はスタントを無事にやりきったという解釈で良いのでしょうか❓
私は無事だと判断しましたがね🤔
香港アクション映画全盛期再び
1980年代まだ中国統治以前の自由で豊かな香港…その象徴でもあった香港のアクション映画。
そこでアクション監督として活躍していたトン・ワイ演じるサム。彼のリアリティを大切にするが故に起きたある悲劇…その為今は職を退きひっそり治療院をしながら暮らしている。そんな時昔の友人達の集まる会への誘いが舞い込む。しかも今回は彼にとっても良き時代を共に過ごした友人を偲ぶ会でもある。久しぶりに参加した彼が見たのは…失望の中退席した彼に香港アクションの象徴でもあるブルース・リーの像の前で話しかけるかっての友人…テレンス・ラウ演じる若きスタントマンのロンの力を借りて果たして全盛期の本当の香港アクション映画を彼は取り戻せるのか…と言ったストーリー。
あの頃のリアリティを求めて本当に蹴る殴る…そして技を当てる。倉田保昭さんや後にシンシア・ラスターとなり海外で活躍する大島由加里さん始め多くの日本のアクションスターが憧れ求めた香港アクション映画。その後色々な事情により、リアリティよりも許され許容される枠の中で制作されてゆく事により、長らく低迷してきた香港のアクション映画。この作品を観て昔千葉真一さんが自ら率いるアクションクラブの若手の面々を合宿で鍛える時に、実際に竹刀を彼らに当てて「痛いだろ本当はそこを斬られるんだぞ」と言いながら必死にリアリティある動きを求め伝えようとしていたのを思い出しました。監督の求めにNOと言えない時代…いやNOと言わない時代。まさにトワイライトウォーリアーズが人気の今こそ、光り輝いていた香港アクションの裏に彼らの様な日の当たらない多くのスタントアクションマンがいた事を知る事が出来る、合わせて見てもらいたい秀作だと思います。
余韻が⋯
題名からすると何やらバリバリのアクションを期待しそうになりますが、実際はそうではなく、意外とじっくり人間ドラマを見せてくれます。
その道に通じたベテランと彼についていけない若者や他の人達との対立という構図はまあよく見かけますが、この作品の主人公はいささか自分勝手で完全に自己中で頑固です。若者でなくてもついていけないのではないかな。
もちろん、良い作品を作りたいという情熱と思いは良く分かるのですが、それが暴走気味になり周りに迷惑をかけたり、疎まれたりします。そりゃそうなるよな、と。そんなやり方じゃ誰もついていけないよ、て思いますが、洋の東西を問わず道を極めた職人さんというのはおしなべてこうなるんでしょうか?しかし、映画製作てたくさんの人々との共同作業なのですから、我を通すには無理があるのではないかな、と思ってしまいました。命をかけないと良いものが作れないなんて⋯命をかけなくても良いものを作るほうが大変で凄いことなんじやないの?と思ってしまいます。
と、主人公の行動言動に色々反感を覚えたり文句を言いたくなりますが、ある意味ここまで情熱を注げて、人生をかけれるものがあるというのは、それはそれで羨ましく、素晴らしいことなのかな、とも思いました。
また、そんなベテラン側の視点だけで物語が展開されて「昔はよかった」と言うような懐古趣味になるのではなく、被害者、犠牲になった人たちからの視点でもしっかりとその思いや考えが描かれているので、この点は偏りがなくてよかったと思います。やはり両方の立場に立って物事を見据えて思いを巡らせることは大事ですもんね。
そういう過程を経ていちおうの大団円を迎えるのは良かったのですが、ラストは主人公が飛んでスローモーションになって後ろで爆発の火花(花火)が散るところで終わったほうが余韻が残って良かったんじやないかな?というのが正直な感想です。
予想を裏切る展開!そしてラスト大団円!
今年の暫定ベスト1は『トワイライト•ウォリアーズ』と思ってるので、
今作にテレンス•ラウとフィリップ•ンが出ると聞いたら観にいくしかない!
主人公は80年代の香港映画黄金期に活躍したアクション監督!
しかし撮影中の事故で弟子のスタントマンを再起不能にし引退。
盟友の映画監督からお声がかかり、偶然知り合ったスタントマン志望の〇〇と、アクション監督•助監督として現場に入るが、、という話。
(以下ネタバレ)
この手の映画、
普通だったら最後には師匠と弟子が和解して、今の映画の作り方を受け入れつつ、自分の技術を伝承したりするものだけど、、
師匠が最後まで変わらない所がビックリ。
普段は穏和そうな師匠なのに、現場に入ると豹変!
そう、今作は師匠のヤバさを堪能する映画だったのだ。
普通の展開だったら、一般人に負傷者出したら流石に行動を改めそうだが、そんなことは全くない!
(一応落ち込むけと、テレンスが言う通り負傷者出しても被害者には何とも思ってないんだよなー)
もう現場外されてるのに、娘の結婚式前にあんな乱闘しないやろ褒
極め付け、再起不能にした弟子の店に行って、『自分も店の繁盛に貢献できたー』的な事を言い始めて、流石に空いた口が塞がらない。
それでも最後のダンボール作戦の予想外のオチからの大団円で、ちゃんと締まるから凄い。
全盛期の花火を蘇らせたいという気持ちが結晶した映画
主人公サムの、自分の主張を怒鳴ることと力技でしか伝えられないところは目に余る。
だが、それに対する罰は、こちらの胸が痛くなるくらいしっかり受けていることも確か。
「ふたりの父」、しかも自分が後悔していることをきちんと行い、娘に感謝をささげられるもう1人の父がいるというのはきつい、きつすぎる。
ロンをふたたびラストのロケに誘った時の後悔しないようにという声がけは、自分の後悔の重みを託したのだろう。だからロンに届いたのだと思う。
一番打たれたのは、ロンが、黄金時代を自分だけ知らない、作りたいという叫び。
昔のやり方がいい訳でもない、今のやり方がだめなのでもない。
納得できるものを作りたいという思いでひとつになったエンディングはよかった。
これはドキュメンタリー?
サム、ロン、ワイの3人を中心に描いたけれど、肝心のスタントマンが主人公じゃない。サムはアクション監督、ロンはスタントやりながらもアクションの助手へ抜擢、ワイはスタントマンからアクション界のスターへ。てっきり映画の舞台裏、決して顔が見えないスタントマン達へのリスペクトを全面に出すものかと思ったけれどそうではない。ワイのアクションは良いけれど彼はスタントマン役ではない。どのキャラクターにも過去の葛藤や決意などあったと思うがその描写がない分感情移入できない。終始、不器用で公私混同し、昔に固執するおじさんに振り回さる周囲の構図が拭えない。映画前のインタビューになぜトン・ワイさんがいないのかも理解できない。そして若干蛇足に感じるインタビューだった。それは映画の公開前のプロモーションで流せばいいのでは?という内容だった。トワイライトウォリアーズの客層を意識したのかもしれないが、香港映画ファンを増やしたいなら主演のトン・ワイさんにもっとスポットを当ててほしかった。何とも言えない映画に感じてしまったのは辛い。
優しくなれたラストカット。
ある1本の映画作品で事故を起こしてしまった約20数年前(1980年代)、今現在は整骨院を営み生活してたところ、かつての仲間にもう一度映画を撮ろうと声を掛けられアクション監督を引き受けるサムの話。
その20数年前に妻との離婚で離ればなれになった娘の結婚式を控えるなか、知り合った若手スタントマンのロンを助監督&スタントマンとして誘い新たな作品を撮ることになるが。
デパートの冒頭アクションに「ポリス・ストーリー」思い出させ少し懐かしさを感じながらも、…当時から変わらないリアルさとカット割りしない“こだわり”と性格で。
ついて来れずまとまらない制作チームとなるけど、機転が利きフォローへまわるロンがずっといい奴、合間に入る娘とのエピソードと花火をバックに娘を抱く写真には少しウルっとさせられ。
ゲリラ強盗撮影シーンには流石にアホでしょ!ラストシーンの6階からの落下、えっ!?少し人思いにはなれたけれど貴方アクション監督でしょ!!だよね!大丈夫!?な終わり方だった。エンドロールはジャッキー作品のエンドロール観てるようでした。
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