「ロンが真の主人公」スタントマン 武替道 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
ロンが真の主人公
オープニングが、70~80年代の香港映画みたいに、テロップが黄色い文字で滲んでいたのを再現していたところから笑う。
トン・ワイ演じる主人公・サムの、1980年代からタイムリープしてきたみたいに、根性論だけで感情コントロールも時間調整もできない見事な老害ぶりは、いかに昔の香港映画が人命無視のひどい状況だったかを露わにする役どころ。
また「いい作品のためには命をかける」意気込みだけは遺って継承してほしいという思いを体現したのがサブ主人公のロン(テレンス・ラウ)。
正直、ロンこそが真の主人公かと。
(だからラストシーンは、落ちとして違う気がしましたが)
ストーリー的に目新しさはなく、面白味は少ないが、ゴールデン・ハーベスト社やショウ・ブラザーズ社があった頃の熱気や、あの無茶なアクションを最新技術で再現していく今のスタッフたちの技と心を観せてもらう作品として、ありがたく受け取った。
2021年に日本公開されたドキュメンタリー映画『カンフースタントマン 龍虎武師』を観ておくと、より染みる一作だと思いました。
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