ファイヤー・オブ・ウィンドのレビュー・感想・評価
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外国語でも分かる「言わされてる感」
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ポルトガルのブドウ園で働く農民が黒い牛に襲われる。彼らは木にやり過ごそうとするうち、夢と20世紀半ばのポルトガルの記憶の世界に逃げ込み…という前情報をあらかじめ入れて観ないと、多分何が何だかさっぱり分からないと思う。というか入れて観たとしても、面白いと思えるかは微妙な出来。
サラザールの独裁政権時代の忌まわしき記憶を農民に語らせ、自由の尊重を訴えていく構成なんだろうけど、ポルトガル語が理解できなくても彼らの言葉が抑揚のない棒読みと分かってしまう哀しさ。なんというか「言わされてる感」がアリアリなのだ。節々で農民達にコスプレさせて戦果を再現しているのも辛い。
ただ、こうしたアート映画が観られるのも映画祭の醍醐味。ほぼ確実に日本では配給が付かないと思うので、そういう意味では今回観られて良かったかな…と前向きに解釈。
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